二次創作小説（新・総合）
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- ポケタリアクロニクル-英雄の軌跡-
- 日時： 2018/06/02 22:24
- 名前： テール （ID: X9g0Xy3m）
- 参照： http://www.kakiko.info/upload_bbs3/index.php?mode=image&file=882.jpg
ストーリー
「私、あなたの記憶を探すよ！」
この物語は、後に英雄と呼ばれる者たちが伝承となるまでの話。
まだ「ポケタリア大陸」が「ユースティア大陸」と呼ばれていたとき、
少年と少女が出会い、少女は少年のために旅に出る。
この旅が、五人の英雄の伝承の始まりだとは、
まだ誰も知る由もないのである。
はじめましての方ははじめまして！テールと申します！
当小説は二次小説(紙ほか)に投稿されている
「ポケタリアクロニクル-聖戦の伝承-」の外伝小説であり、
擬人化したポケモンたちの軍事・戦記ジャンルの物語です。
本編が行き詰ったらこっちを更新していく予定ですので、
まあ、期待せずにご覧ください。
作者的には「ポケモンでティアサガシリーズＦＥみたいなシリアスなストーリーをやりてー」みたいな感じで書いていきます。
ちなみに人がバンバン死にますし、主人公側も敵側も殺します。戦争ですので。
舞台は中世ファンタジーの世界です。
主人公側は「ギルド」を結成し、人々の依頼をこなす万屋です。
人々の思惑、陰謀。出会い、別れ。愛、友情、そして死･･･。
戦いは困難、激烈を極めるでしょう。
しかし決して諦めないでください。
苦難の先にはきっと明るく幸せな未来があるはず。
これから戦うすべての者達に捧げます。
「――様、ご武運を！！」
順次更新していきます。
オリキャラ募集は終了しました、
皆様のご協力に心より感謝を申し上げます！
オリキャラさん
ルルミー様>>8>>19>>35>>46
シャドー様>>9>>14>>48>>65
mirura@様>>37>>57
ピコパ様>>59
花音様>>74
参考資料
登場人物>>2
専門用語>>3
武器種>>4
種族解説>>5
クラス解説>>6
番外編 クーちゃん☆メモ>>76
目次
序章 草原の少女 >>1
断章 災禍の時代 >>12
第一章 自由な風 >>13>>22>>25
第二章 囚われの神官 >>26>>29-31
第三章 恐怖の館 >>39-42>>45>>49
第四章 蒼炎の狐 >>51>>54>>62-64>>73
第五章 湖畔別荘殺人事件 >>81-83>>90
第六章 劇団「自由な風」 >>94>>96-98>>102-104
第七章 御令嬢には花束を >>107-108>>111>>114-116>>119
第八章 可憐な機械人形 >>123-126>>129-130>>133
第九章 彼女のための旋律 >>134-135>>138-139
第十章 記憶の泉 >>140-141>>144-145>>149>>153
第十一章 海精の涙 >>154-155>>158-162
第十二章 Triumphant heroes >>165-166>>169-171>>174-176
第十三章 伝説の鉱石を求めて >>177>>183-185>>188
第十四章 神竜の巫女 >>189-190>>193-197>>200
第十五章 光と闇 >>201-203
間章 叙勲式 >>204
第十六章 鋼の女騎士 >>208>>210-213
第十七章 優しい人 >>214>>217-220
第十八章 姉弟 >>223
- Re: ポケタリアクロニクル-英雄の軌跡- ( No.216 )
- 日時： 2018/05/24 20:47
- 名前： テール （ID: X9g0Xy3m）
>>215 mirura@様
そういえばそうですね！あ、偶然の一致ですよ･･･？
ミスラの名前の意味は･･･＜ネタバレ＞です。
ちょっと強い方が修行のし甲斐があると某超サイヤ人もおっしゃってましたし･･･
きっと重要キャラでしょう･･･某アニメでは重要キャラと見せかけておいてただのモブキャラだったってオチもありますから(ｒｙ
プリムラは合理的な性格で、レイに一途なので、
理にかなった答えを出した結果なのでしょう(他人事)
仲間だろうが敵であれば敵だと判断してしまうのが機械っぽい。
まるで某合法ロリのような性格です。
てことでコメントありがとうございました！
- Re: ポケタリアクロニクル-英雄の軌跡- ( No.217 )
- 日時： 2018/05/25 13:01
- 名前： テール （ID: X9g0Xy3m）
街から離れた平原にたどり着くティルとプリムラ。
薄暗いが、周りは辛うじて見渡せる。
プリムラは胸のブローチを槍に変形させる。
「黙って死んでいただけるなら、痛みもなく一瞬で終わることができます。」
「案外ひどいこというのね･･･でも黙って死ぬのは勘弁だわ。」
ティルも鞘から剣を抜く。
「急所を外したら苦しむことになりますよ」
「あっけなく死にたくない性分なの。」
「では仲間の慈悲として、なるべく苦しまないようにします。」
プリムラは静かに槍を構えると、槍を持ってティルに突進する。
ティルは殺気のないプリムラの刺突に、驚いて何とかプリムラの槍を弾いた。
(殺気がない･･･やっぱり人形なのね･･･！)
プリムラは連続して槍を回しながら、ティルの心臓を狙う。
その動きは洗練されたものであり、普段の様子からは全く想像もつかない動きである。
ティルは殺気どころか気配のない槍の動きに四苦八苦する。
風を切る音を頼りに槍を避けるが、避けきれず服が槍に貫かれ破れていく。
プリムラは淡々とした表情でティルの急所を狙い続けていた。
(やりづらい･･･)
本来生ける者は皆、攻撃する際に必ず「相手を傷つける」という気迫がある。
その気迫を察知すれば、振るわれる武器を避けるなど容易い。
だがプリムラの場合、それがない。
淡々と自分の目的を達成しようとしている。
しかもプリムラは常に呼吸が整っているし、激しい猛攻に対して
何一つ乱れることのない動きと隙のなさが、苦戦を強いられる。
味方であれば心強いが、敵となれば厄介である。
ティルは反撃の機会を窺うが、それすらままならない。
剣で槍の刺突を受け止めるのが精いっぱいである。
だがティルは隙を狙う。
どんな洗練された戦術も必ず隙は生まれる。
「この世に絶対など存在しない」と教えてくれた母の教訓を信じる。
「やめろ、プリムラ！」
そこへレイがティルとプリムラの間に割って入る。
プリムラは珍しく驚いた表情で、自身の腕を止める。
想定外の展開に動揺している様子だった。
「れ、レイ！････なぜここに････」
プリムラは明らかに動揺した声音で尋ねる。
「お前らが外に出るのを見たからだよ･･･
なにやってるんだよ、仲間だろお前達は！」
レイの説得に慌てている様子のプリムラ。
ティルはその様子を見て、ふうっとため息をつく。
「レイ、止める必要はないわよ。
プリムラはあんたを守るために私を消そうとしてるんだから。」
レイはティルの言葉を聞いて、なんともいえない怒りがこみ上げて来て絶句する。
「････それが、おれのためってんなら、今すぐやめてくれ！
どういう理由か知らねえけど、そんなのおれのためでもなんでもない！」
レイはプリムラの肩を掴んで怒声を浴びせた。
「ですがレイ･･･ティルの中にある「モノ」は危険です。
いずれこの大陸･･･いえ、この世界に関わる大きな力です。
それの使い方を間違えれば、レイの命に影響を及ぼします。
だから今すぐこの場で抹消すべきです。」
あくまで「レイのため」と言い張るプリムラ。
ティルは「合理的な考え」だと複雑な心情を抱えて腕を組んだ。
「･･･危険？どういうことだ？」
レイはわけがわからないという表情でプリムラに尋ねる。
プリムラは口をつぐんでうつむく。
「････この話は明日、みんなの前でしましょう。」
ティルは剣を鞘に納めながら、静かに口にする。
そして周りを見る。
しんとした夜の静かな平原は、柔らかい風に草が揺れる。
「その上で「私」が危険かどうか判断すればいいわ。」
ティルはそういうと、街に向かって歩き始めた。
- Re: ポケタリアクロニクル-英雄の軌跡- ( No.218 )
- 日時： 2018/05/31 00:56
- 名前： テール （ID: X9g0Xy3m）
次の日、ティルは皆を集めた。
カグラは眠そうにあくびをする。
「話って何だい、ティル？」
「そうなの、大事な話なの？」
「大事な話よ、黙って聞いてね。」
ティルは皆の顔を見回して、口を開く。
「私･･･「ヒュドラ・ベル・ユースティア」の一人娘で、
「破壊神ティルヴィング」の器なの。黙ってたんだけどね」
一同はティルの話を聞いて表情を変える。
カグラ、クロウ、ネイラは静かにティルの話を聞いていた。
ティルは続ける。
「まあ、詳細はわからないけど、ヒュドラの奴から逃げてきたお母さんは、
ハイランド公国で私と暮らしてたの。
だけど、10年前･･･多分先生とかクロウ、ウォーレインやシャルトも知ってるだろうけど、
ある事件が起こったのよね。」
「･･･帝国軍がハイランド公国を攻め入り、剣聖ジークフリートを拉致した事件だな。」
クロウが静かにつぶやく。
ネイラもウォーレインもシャルトもうつむいて黙りこくる。
「ねえ、その事件の詳細を教えてほしいアル！
ウチ、そのころは故郷にいたノネ。」
「････ちょっと長くなるけどいいかしら？」
ネイラは、静かに口を開いた。
10年前、ハイランド公国の剣聖ジークフリート･･･「イリヤ・ソティス」は
ここ20年で「剣聖」の称号を授かり、人々に期待されていた人間だった。
その娘「ティル・ソティス」も母のようになると、剣を振っていた。
しかし、ある日･･･
帝国軍が「罪人「イリヤ・ソティス」とその娘「ティル・ソティス」を連行する」と
二人にありもしない罪状を掲げる。
当然公国の人間は猛反発した。
それを受け、帝国軍とハイランドは前面衝突。
だが、帝国の圧倒的な力に敵わず、多くの死傷者が出て、ハイランド公国は敗北した。
民を巻き込んだこの事件は、ハイランド公国の民たちの間では
根強く記憶に残り、帝国に反発している動機でもある。
現在、ハイランドが在り続けられるのは、
ローランド、ミッドガンド、リーベル、エルミネアの太守達の配慮のおかげである。
ネイラはこの事件を受け、民を巻き込んでしまったことを悔やみ、
ハイランド公国から姿を消す。
クロウは親友を失い、剣を握る気になれなくなり、勲章を投げ捨てるように返上。
同様に公国から姿を消した。
ティルは、その後、自分の身に起きたことを語り始める。
ティルをティルヴィングの器として、儀式が行われたという。
しかし、ティルの泣き叫ぶ姿を見かねたイリヤは、ティルを連れ出し、逃亡。
「そのあと、私たちは追いつかれて、
私に向かって兵士が剣を振り下ろしたの。
････だけど、私を庇ってお母さんが斬られた。」
ティルは深呼吸をする。
一言一言放つのに、苦しそうに息を荒げている。
「そのあとはよく覚えてない･･･先生の家のベッドで目覚めるまでは、ね。」
ネイラも「これは話しても大丈夫かしら？」とティルに小声で尋ねる。
ティルは頷いてネイラを見つめた。
「････ちょうど、イリヤが斬られた瞬間に、私がその場に立ち会ったの。
イリヤとティルが心配だったから、助けに来たの。
あれは夢だと思いたいんだけど･･･
ティルが何かに憑りつかれたように兵士達を皆殺しにしたのよ。
････今でもあの場にいた自分が恐ろしいくらいだわ。」
皆が息をのむ。
破壊神の力とは、それほどまでに恐ろしいのだと、思った。
「だから、危険です。
もしまた暴走すれば･･･皆様の命すら脅かされる。」
プリムラは口調を強める。
そしてブローチを槍に変形させ、ティルに向けた。
「今すぐ抹消すべきなんです！」
プリムラは殺気立った表情で怒声を浴びせる。
「お、落ち着いてください･･･」
ミュリエルは慌ててプリムラを椅子に座らせた。
「････ティル、聞きたいことがあるけど･･･
「破壊神の力を以って、君は何を為す？」」
カグラは指を組んで、頬杖をしながらティルを見つめて尋ねる。
その瞳はまっすぐにティルをとらえて離さない。
「･･･もちろん、ヒュドラをぶん殴る。
あと、こんなふざけた帝国の政治を終わらせるために、破壊神の力を使う。」
ティルは拳を握りしめる。
カグラはその答えを聞いて、ふふっと笑う。
「なら大丈夫だ」
「チャオ～！」
突然、拠点の扉を開けて、セネルが現れた。
「みんな揃ってる～？大事な話があんねんけど」
「セネル･･･お前は空気が読めないのか、それとも･･･」
クロウはセネルを見て、呆れる。
セネルはだはははっと笑い、皆を見た。
「まあ、みんなが揃ってるうちに来たかったんや。
ジャンヌちゃんもちゃんといるやな？」
セネルはジャンヌが座っていることを確認し、メイを指さす。
「「クロノス」、そろそろ真実を話すべきではありませんか？」
「････はあ。」
今迄黙っていたメイは、急に青年のように低い声でため息をつく。
「えっ！？」
「皆さん･･･とりあえず場所を変えましょう。」
セネルは右腕を天に掲げる。
突然、視界がぐにゃりと歪んだ。･･･いや、空間自体がねじ曲がったのである。
見る見るうちに、足元、壁、天井が星空のような空間に変わっていく。
皆が驚いて声を上げているが、メイ、セネルは平然としていた。
「さて、「はじめまして」。「自由な風」の皆さん。」
セネルはにこりと笑い、瞳を閉じる。
メイも同じく瞳を閉じた。
光に包まれる二人。その光が晴れると、全く別の人物が皆を見る。
「私は、空間の管理者「マクスウェル」です。」
「･･･時の管理者「クロノス」だ、覚えておけ、人間よ」
- Re: ポケタリアクロニクル-英雄の軌跡- ( No.219 )
- 日時： 2018/05/31 18:59
- 名前： テール （ID: X9g0Xy3m）
マクスウェルはそういうと、皆に対し柔らかい表情で微笑む。
対し、クロノスはぶすっとした傲慢な表情で皆を見下ろしていた。
マクスウェルは、白いつばがついた大きな三角帽子を被り、
白い長い髪を後ろにまとめ、赤く優しい瞳でこちらを見ている。
紫色のリボン、白いケープ、同じく白いドレスを着る、妙齢の女性に見える。
クロノスは、青い肩まである長く、乱れた髪で、冷たい瞳でこちらを見下ろしている。
頭から白い角のようなモノがあり、灰色のマントを羽織り、それをダイヤのような結晶で留めている。
身体は、青い尻尾を生やし、手は鋭い爪、まるで怪物のような見た目である。
「なっ････なっ･･･！！」
ティルは二人を指さし、驚愕の表情で声も出ない。
「狼狽えるな破壊神･･･全く、なぜ我が斯様な人間どもの手伝いなど･･･」
「まあまあ･･･これも世界のためですよ。」
マクスウェルがクロノスをなだめ、咳払いをする。
「改めまして、ギルド「自由な風」の皆さん････
お集まりいただいて、感謝いたします。」
マクスウェルは皆に対し、柔らかい笑顔を見せた。
クロウは腕を組んでマクスウェルに尋ねる。
「････まさかお前が最高神だったとはな････」
「申し訳ありません、クロウ･･･貴方を欺くような結果になってしまいました。
目的を達成するためには、ギルドの立場が必要だったんです。」
マクスウェルはクロウに頭を下げる。
「スオミはこのことを･･･」
「存じてはいません、彼はあなた方と同じ存在です。」
「なるほど･･･」とジャンヌは納得する。
ネイラも手を挙げ、尋ねた。
「「メイ」や「メルセネル」という人物は今どこへ？」
「「メイ・エレクトリシテ」、「メルセネル・ノーマドー」という人物は、
とうの昔に死没しています。」
「････だからか･･･」
クロウは納得したように声を上げる。
「知ってるの？」
「「メイ・エレクトリシテ」は、10年前の事件で俺の目の前で死んでるんだよ。」
ティルの質問に、苦虫を噛み潰したような表情で答えるクロウ。
最初に出会ったころから違和感を感じていたが、
「他人の空似」、「同姓同名の別人」と割り切っていたが、
やはり違和感をぬぐいきれなかった。
「だから･･･私の魔導書を使っても見えなかったのね･･･」
エルピスは頷きながらつぶやく。
「貴様の魔導書は我が作りしもの････
その程度の魔術では我を見通すなど不可能だ。」
クロノスは鼻を鳴らし、腕を組む。
「本題に移っても大丈夫でしょうか？」
マクスウェルは咳払いをして、皆に尋ねる。
皆は頷いてマクスウェルを見た。
「簡潔に申し上げます。
帝国の皇帝「ヒュドラ・ベル・ユースティア」の討伐を皆さんに依頼したいのです。」
「････討伐？」
- Re: ポケタリアクロニクル-英雄の軌跡- ( No.220 )
- 日時： 2018/05/31 19:35
- 名前： テール （ID: X9g0Xy3m）
少年は瞳を閉じて胸に握りこぶしを当てる。
「はい、我々は主上に命じられ、
人間社会に溶け込んでヒュドラの討伐を計画しておりました。
我々の同胞、「オリジン」も同じく行動を共にしておりました。」
マクスウェルが皆にかみ砕きつつも説明する。
マクスウェルの話によると、
ヒュドラが帝国の兵力を駆使して、絶対王政を行うのは、
王無くして民はまとめられない。という考えの上である。
そして破壊神ティルヴィングを一人娘であるティルを器として、使役しようと試みるも、
儀式は不完全で終わり、ティルヴィングの力は中途半端なままティルの中にいる。
さらに、現在は何かを壊そうなどと考えていないことから、
ティルヴィングは放置しているらしい。
しかし、ヒュドラはティルヴィングを逃したことから、
「別の抑止力」を手に入れようとした。
そして魔導兵器を作らせ、それを「抑止力」とし、大陸を支配することが目的だという。
「神と呼ばれるあなた方の力を以ってしても、ヒュドラは止められないのですか？」
フォアはずっと気になっていた疑問を尋ねる。
「我々は皆からは「神」などともてはやされていますが、
「神」とて「創造神」に創られたもの････。
あなたがたと性質は変わりませんわ。」
マクスウェルはフォアの質問に、苦笑いをしながら答える。
「ネイラ先生、この依頼･･･」
「････わかりました、あなた方の依頼、引き受けます。
どうやら、聞くところによると、五大ギルドの皆さんも着々と準備を始めているようですし、
それに･･･五大公家も動きを見せ始めています。
････我々がどこまでやれるかはわかりませんが、必ず達成してみます。」
「ありがとうございます、ネイラ。」
マクスウェルはネイラの返事を聞いて、目を細めた。
クロノスはというと、腕を組んで不愛想にこちらを見るのみである。
「ま、死んだら代わりを作るまでだ。せいぜい生き残って見せてみろ」
「･･･なんだか壮大な話でよくわかんないなあ･･･」
「レイに同じ･･･でもさ、これってきっと･･･
大陸を巻き込んだ戦争になるかもしれないてことだろ？
･･･だったら負けるわけにはいかないだろ！」
ルドガーは拳を握りしめ、強気に叫んだ。
「･･･「自由な風」の皆さんのご協力に感謝いたします。
我々は陰で準備を進めますが、普段通りに接してください。
それでは、またお会いしましょう。」
マクスウェルが頭を下げると、空間が再びぐにゃりと曲がり、
元の見慣れた場所へと戻る。
「普段通りに、か･･･」
ティルは、平然とその場にいるメイを見ながらつぶやく。
「そうよ、よろしくね、みんな。」
ティルのつぶやきに応えるように、メイは笑顔で皆に手を振った。
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