お届け物 作者/蒼

+1箱



カタカタカタ...。

パソコンのキーボードの音。

鵜野 悠樹はつまらなそうに パソコンを見ていた。

「暇だな...。」

悠樹は何でもできる完璧男。

皆 何も言いようがない。

この間の期末テストでは 学年トップ。

体力テストだって もちろん全校1位。

顔だっていいし ルックスもバツグン...。

クラス皆にも信頼強いし、喧嘩だって負けない。

だから つまらないのだ...。


  できないことのない完璧男____


 俺の人生満足度は1パーセント何かが足りなかった。

何かが...。

「...ん?」

突然 パソコンの画面が黒一面となった。

「なんだこれ?故障でもしたのか...?」

悠樹が見たもの....は、


  [鵜野 悠樹殿]

 貴方のつまらない人生を 変えたいのなら...

「はい」にクリックせよ。

変えたくないのなら、「いいえ」とクリックせよ。

ただし、 「いいえ」にしたら もうこのサイトは一生貴様の前に出ない...。

キミの返事を 待 っ て い る よ 。


赤い字に黒い画面...。

いかにも気味の悪い サイトが勝手に開いたのだ。

どうしよう...。

こういうあやしいサイトなら 普通ならば 「いいえ」にクリックする。

でも最初で最後のサイトだという条件...。

つまらない人生を変えたい俺は...


  カチ...


 「  は   い  」

にクリックしたのだった...。

遊び半分でやったつもりだったのに...。

こんなことになろうとは

       ―――知らずに。

そして クリックしてすぐに出た返信。


  了解した。明日 キミの人生は変わったよ。