お届け物 作者/蒼

+2箱
最近 お兄ちゃんの様子がおかしい...。
勝手にプリンを食べたのが 不味かったかな...。
「お兄ちゃん ここ分からない」
って昨日 宿題の事を聞いた。
いつもなら、笑顔で優しく教えてくれるのに―。
「知るか。あっちいけよ。」
と お兄ちゃんは変わっていた―・・。
でも、長くいるとわかるものだ...。
お兄ちゃんはなにか恐怖に怯えていた...。
「じゃぁこの問いを鵜野...鵜野 悠里!」
パッコーン
「ふえい!?阿多――・・。」
良い音した―・・。
教師に私が話を聞いてないのがばれたか...。
それにしても 容赦ないな...。
「鵜野 お前の兄貴は飛び級できるほどの天才だというのに...お前は...。」
どーせ、
私とおにいちゃんは月とすっぽんですよ。
「はぁー・・。」
でも やっぱり お兄ちゃんが気になる...。
「悠里ー♪」
「沙織!」
「どうしたの?悠里らしくない 考え事・ため息...。」
「私だってそのくらいするわい。」
「あはは...でも 困ったときは私にいつでも言ってね...ってどどうしたの!?」
私は 沙織をキラキラ目になっていた。
今でも 泣きそうな沙織の言葉に感動したのだ。
「ざおりぃ~」
「おいおい...。これで 鼻かんでね。」
「うっう...。」
ありがとう...沙織。
「ふえっくしゅん!!!」
「あれ?お前がクシャミなんかひくの珍しいな。」
「いや...誰か噂してるンかな...。」
もうすぐ――――・・ 例 の も の が 来 る 。
「お前 人気あるもんな...。」
友人はそう語る――・・
すると、
「あの...鵜野君!これ もしよければ 使ってください。」
そう女子がよこしたのが ポケットティッシュだった。
「おぉ...サンキュー。」
「...何かありましたか?」
「え?別に...。」
俺が元気ないことが分かったのか...。
「そうですか...それなら 良かった...。」
トクン―・・。
彼女の笑顔が綺麗だった...。
もしかして 例の物って彼女に恋をさせることだったのか...?
で も 違 う ん だ ―――・・
と気づいた自分がいた。

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