きらきら村での生活~魔法の世界へと 作者/零紋 ◆wkpoUGR676

第3話「嗚呼、現実とかけ離れてるよ」



な・・・何よそれーッ!

いったいどうなってんの?!

「半日常魔法世界って何ですか?

 詳しく教えて下さい」

パニックになっているあたしやリリアンとは裏腹に、さくらちゃんが冷静にその人に問う。

「半日常魔法世界はね・・・、

 貴女達のいた【日常世界】と、私達のいた【魔法世界】が重なって出来たものなの」

『ええぇっ!?』

「今迄もそんなことはけっこうありました。

 ですが・・・、これほどにも沢山一般市民が来たのは初めてで・・・」

その人は焦りながらも言う。

って・・・言うことは・・・!

「じゃあ、あたし達以外にも、

 日常世界から来た人はいるのねっ?」

あたしが多少喜びながら問う。

「はい・・・います。

 ですが、一般市民がこの世界にいるのは、非常に危険なことなのです・・・」

危険・・・?!

こんな平和そうな所が・・・?

「この世界は【半日常魔法世界】ですよ?

 貴女達一般市民にとっては危険に決まっているではないですか!」

えっ・・・!

あたしの思ったこと、見透かされた・・・?!

「兎に角、一般市民が此処にいると危険なので今すぐ・・・」

その人が発した言葉は、何かによって消された。

「久しぶりだな、ミシェル」

「そうね、クーフェン」

え・・・何々?

『ミシェル』さんと『クーフェン』さんは因縁の仲って感じ・・・かな?

「ええ、まさしくその通り。

 私とクーフェンは因縁の仲にあります」

やっぱりそうなんだ・・・。

「おっ、今日は荷物つきか?

 随分と楽に終わりそうだなっ」

クーフェンが笑いながら言う。

「まずはそっちのお嬢さんからやってやるよッ!

 炎の魔神、イフリート。

 我が命によりその力を発動せよッ!」

炎の魔神・・・イフリート・・・?

「ちょ・・・っひかるッ!

 危ないって!」

そんなこと言われても如何すればいいかなんて分かるかぁ!

「ひかるちゃんッ!これ!」

名前が分からない人から受け取ったのは・・・、

何・・・?

魔法の杖・・・?

これであたしに如何しろって言うわけ___?!