完結小説図書館
作者: モンブラン博士 (総ページ数: 144ページ)
関連タグ:
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~
*101*
「天国に送る?フン、やれるものならやってみろ!」
「・・・・・・」
「どうしたんだ?オレの強さにビビッたのか?」
「読者のみなさんに少しクイズです。明らかにおかしいところがひとつあります。それはなんでしょうか。
答えは次のお話で明らかになります」
「てめぇ〜!毎度毎度なめやがって!」
「ぼくは本気です。いつでもいいですよ」
「そうこなくっちゃな!」
黒川くんは無数の有刺鉄線を出現させました。
「一発で勝負を決めてやる!『ブラックラッシュ』!」
星野くんは逃げようとしません。
「このまま王子と同じ目にあわせてやる!」
黒川くんは一気に有刺鉄線を絞り上げます。
「・・・・・」
「!!」
星野くんは体から大量の血を流しているにも関わらず悲鳴ひとつあげません。
「これがきみの必殺技ですか」
星野くんは猛烈な勢いで体を大回転させ竜巻を発生させそのまま有刺鉄線を破壊してしまいました。
「オレの必殺技が簡単に敗れた・・・」
「ぼくは何をしても感じないって忘れましたか」
「こんな大量出血してるのに痛くないわけがない!」
「ぼくは天使ですから痛みは感じませんし、それ以前に感情がほぼ麻痺しているので、嬉しいとか悲しいとか何も感じないんです」
ケロッとしている星野くんを見て、黒川くんは震え上がりました。
「化け物・・・!!貴様は化け物だ!!」
「ぼくは天使です。ぼくは自分があまり好きではありません。感情が麻痺しているせいで、喜びも悲しみも一緒に体験することができない。でも、こういう利点もあったんですね」
「うるさい!殴り倒してやる!」
星野くんは言いように殴られても反撃さえしようとしません。むしろ、簡単に避けることができるのに、わざわざ自分から殴られに行っているように見えます。
「ありえん。なぜ、やられているのに反撃しない!?」
「気にしないでください。謎は最後に解けます」
「貴様、何者だ!」
「ぼくは天使以外の何者でもありません」
「さっきから天使天使としつこい野郎だ!貴様はバカでアホで間抜けで無感情で無表情な堕天使だ!」
「・・・・・今の言葉、もう一度だけ言ってくれませんか。そして・・・読者のみなさん、ぼくが最初に言った言葉をもう一度よく考えてみてくださいね」