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パンプキン王子の冒険【完結!】
作者: モンブラン博士  (総ページ数: 144ページ)
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その夜、星野くんは本当に嬉しそうでした。
いつまでも、博士と楽しそうに話していて眠ろうとしません。ニコニコニコニコ、ずっと嬉しそうに笑っています。ラブリも王子もこんなに元気で明るくニコニコと楽しそうに話している星野くんを見たのは初めてでしたので、本当に驚きました。
それだけではありません。ラブリに対しても素直に丁寧に笑顔をたやすことなく話しているのです。

「これは、奇跡ですね・・・王子様」

「星野くん、嬉しそうでよかったねー!」

その様子を安心しながらも、少し不安な様子でメープルちゃんは見つめていました。

「心配です・・・・」

「「えっ?」」

「星野くん、なんだか何か重いものを引きずっているように見えて・・・いやな予感がするんです」

「お嬢様、星野様なら大丈夫だと思います。ご主人様もいますし・・・ご安心なされてもいいのではないでしょうか」

博士の執事であるラグくんが安心させようとしますが、メープルちゃんは穏やかに話ながらもその何でも見通しているような緑色の大きな瞳には安心の色が消えることはありませんでした。

(星野くん、私の取り越し苦労であればいいのですが・・・・)

まさか、この予感が的中するとはこのとき、(おそらく)誰も思っていませんでした。

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