完結小説図書館
作者: モンブラン博士 (総ページ数: 144ページ)
関連タグ:
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~
*139*
「・・・・・・・(サッ)」
「えっ!?」
クロワッサンが身をかわしたので、驚くラブリ。
「少しはやりますね。でも、ぼくのラブリーパンチには勝てませんよ」
ラブリは必殺のラブリーパンチで攻撃をしかけますが、巧みに避けられてしまいます。
「避けるだけしか能がないようですね。避けているだけでは敵は倒せません」
その後もラブリの速攻を身軽に避けていくクロワッサン。
と、ここでクロワッサンの体力に限界がきたのか、ラブリのパンチが頬に当たったように見えましたが、なんとクロワッサンは顔をパンチに合わせて回転させることで、威力を最小限に抑え避けたのです。
「ボクシングの防御高等技術『スリッピングアウェー』!」
「・・・・・・・(にこにこ)」
「嬉しそうな顔をするじゃないですか。ですが、今のはきっとまぐれです。次は当てて見せますよ」
ラブリはパンチのラッシュを繰り出そうとしますが、相手はノーガード戦法でやすやすと避けてしまいます。
「パンチがだめならキックです!」
ところがそのキックも落下地点から少し下がることで買わされてしまいます。次々と自分の攻撃が避けられているラブリは面白くありません。
「・・・・・・(今度はこっちから攻撃をしますね)」
サラサラとクリップボードに書いた後、クロワッサンくんが攻撃の構えを取りました。
(どんな攻撃がくるのでしょう・・・)
ビュン!
まるでその攻撃は光の速さでした。
光の速さでラブリに一撃を与え、自分の立っていた位置まで戻ったクロワッサン。
『なか「ドカッ!」なか「バキッ!」やり「べキッ!」ますね。「ドカドカッ!」高速「ドオン!」の「ペキュッ」攻撃「ポキッ」な「グシャッ!」ん「グニャッ!」て「ポキュッ!」できる「ヒュンヒュン!」ものじゃ「シュシュシュシュッ」あ「グキィ」り「ドオン!」
ません「ドゴオオオオオオオン!」』
クロワッサンはラブリが一言しゃべる間に20回攻撃をしていました。もうラブリの全身はボロボロのズタボロ。全身の骨が折れる衝撃に加え、顔を握り潰されかけ、内臓が損傷をきたすほどの大ダメージを受けているにもかかわらず生きているラブリは生命力がものすごいといえるでしょう。
「こんな攻撃・・ぐはっ・・・痛くも・・・がはっ・・・かゆくも・・ゲホッ・・・あ・・・り・・・ま・・・せ・・・・ん」
ラブリは今までやせ我慢していたのでしょう。一気に全身にダメージが襲い口から血を吐いて気を失ってしまいました。体中殴られたあざだらけでとても見ていられません。
とうとう王子はひとりぼっちで強敵ふたりを相手にしなくてはならなくなりました。