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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 144ページ)
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*97*
リング中央で向かい合ったふたりは力比べを始めました。
ググググググ・・・・
「きみはこれぐらいの力しか出せないのかな?」
「まだまだです!この前ボクはすぐにやられてしまいましたが、今回はそうはいきませんよ」
ところが、明らかに力の差が出てきて、ラブリは押されてきています。
ラブリは必死でブリッジをしてなんとか倒れないようにふんばりますが、黒川くんはそれをニードロップで崩そうとします。
ところが、ラブリも負けてはいません。そのまま相手の力を逆利用し、相手をコーナーポストまで放り投げました。
しかし、相手はコーナーポストに当たる直前すばやく身を翻し避けると、トンとコーナーを蹴って人間ミサイルを放ちました。
普通の人間ミサイルとは桁違いに早く強力でラブリはリング外に落下。
すぐさまレフリーが(黒川くんはプロレスの会場の観客や関係者全員に催眠術をかけ、試合をやりやすいようにしたのです)カウントを取り始めます。
「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11・・」
「ぼくがこんな技で参るわけないでしょう!」
ラブリはトンボを切ってリングに復活すると、華麗なるドロップキックを黒川くんの胸板にお見舞いしました。これはさすがの黒川くんも効いたのか、半歩後退します。
「ボクのジャンプ力をバカにしないでください!」
ラブリはロープを利用して元からある天性のジャンプ力をさらに高め高角度からのキックを次々繰り出します。
「そろそろギブアップしたほうがいいんじゃないですか?」
「甘いね。それっ!」
なんと黒川くんはドロップキックをされた瞬間にうまい具合にラブリの足を掴み、ジャイアントスゥイングを繰り出しました。
コーナーポストに激突し流血しているラブリを空手チョップで容赦なく痛めつける黒川くん。
ですが、ラブリも負けてはいません。うまい具合に腕でたくみにガードし急所にチョップがあたるのを防いでいます。
「フッ、少しはやるじゃないか。でも、この技はどうかな?」
黒川くんはラブリをバックブリーカー気味に捕らえるとブリッジを決めました。
「バックフィリップ!」
「ガハッ・・・」
「1、2、3!」
カンカンカンカンカンカン!
ラブリはあっという間に失神KОされてしまいました。