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ポケモンストーリー ブラック編
作者: たくと七星  (総ページ数: 30ページ)
関連タグ: ゲーム 
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10~ 20~

*18*

「第18話電気石の洞窟前編」
 ホドモエシティでベルに勝利したムツミは、ここ電気石の洞窟に到着した。ムツミと仲間たちが見ると、洞窟の入口が何かに塞がっていた。よく見ると、それはあるポケモンの蜘蛛の巣だった。ダゲキが叩き割ろうとしたが、感電してしびれてしまう。どうしたものかとムツミが困っているとジムリーダーのヤーコンが足を踏み入れてきた。
 「さて、見ての通り、こいつはでんきぐもポケモンのデンチュラの巣だ。何でここにあるかは知らないが、困っている人がいるなら何とかするのもジムリーダーよ。やれい、ワルビル!」
 ヤーコンの指示でワルビルはデンチュラの巣に突進して、これを見事に壊してみせた。
 「よし、こいつをくれてやる。全部のポケモンに覚えさせてもいいぞ」
 壊したあと、ヤーコンはじならしの技マシンをムツミに与えた。そしてムツミに言った。
 「わしはお前がどれほどもトレーナーかは知らないが、行けると思うならどこまでも、やれると思うならいつまでも・・!限界を決めるのは自分だ。それでいいじゃねえか」
 そう言い残して、ホドモエシティへと帰っていった。ムツミはヤーコンに感謝して洞窟へと入っていった。中はバチバチと電気を流す石があちらこちらに見られた。早速、歩こうとすると突如として怪しい身なりをした三人組の男達が風のように現れた。
 「来い」
 謎の男達に言われ、誰と言う間もなく連れて行かれると、そこにNの姿があった。
 「N様、連れて来ました」
 「そうかい、ご苦労」
 Nが言うと、その男たちは一瞬で姿を消した。
 「Nくん、また会ったね。今のは・・・」
 「彼等はダークトリニティ。ゲーチスに仕える者たちだ。それよりも・・・この洞窟、すごくいいよね。ここのポケモン達は活き活きとしている。人がいなければ、僕の理想の場所だ」
 「・・・・・」
 「君たちのことは調べさせてもらったよ。君の友達、チェレンは強さなどという甘い理想でポケモンを傷つけている。ベルは誰もが強くはなれないという悲しい真実を知っている。けど、君はどちらにも当てはまらないニュートラルな存在、それがいいんだ。ゲーチスが君の強さを試そうとしている。この洞窟にプラズマ団がいる。戦ってみるといい」
 そう言ってNは洞窟の奥へと去っていった。複雑になりつつも、Nに言われた通りにしようかと歩いていくと、ベルが後ろから声をかけてきた。
 「ムツミ〜」
 「ベル、いつの間に?!」
 「うん、ちょっと博士のボディガードをしていてね」
 「博士ってことは・・!」
 ムツミが言うと、文字通りどこからかは〜い、と言う声が聞こえてきた。アララギ博士である。どうやらこの洞窟の研究に来たようだ。
 「ハーイムツミ、お久しぶり。旅は順調かしら?」
 「博士、この洞窟で何を?」
 「私?ちょっとパパに頼まれてね、ここの洞窟にいるギアルっていうポケモンを探しにきたの。パパって人使いが荒いわよね〜。ま、好きでやってるんだけどね」
 「あ、そうそうムツミ。この洞窟に浮いてある石はね、飛ばすことが出来るんだよ」
 そう言うとベルは浮いている石を電気の岩に押してみた。すると、石は磁力のある岩へと流れるように飛んでいった。
 「わ〜、すご〜い。やってみたくなっちゃったよ〜」
 「全部、てわけじゃないけどね。取り敢えずムツミは旅を楽しみなさい。私はこの洞窟をポケモンたちへの親睦をこめて調べてみようと思いまーす」
 「ムツミ、それじゃあまたね」
 博士とベルはムツミと別れ、別方向へと向かっていった。すると、ムツミは何かがいる気配に気づいた。振り向くとそこには博士の言っていたあのギアルがいた。どうやらムツミの仲間になりたがろうとしている。
 「君、一緒に来る?」
 ムツミが言うと、ギアルはムツミにくっついた。新たな仲間を加えてムツミはプラズマ団を探し始めた。そして大きな橋が見えた時、再びダークトリニティが現れた。来いと言われて連れてこられた先に下へと続く階段があった。
 「この下にプラズマ団がいる。N様はお前の実力を試すようだ」
 ダークトリニティが姿を消したあと、ムツミは下へと降りていった。
 (Nくん、私を試してどうするつもりなんだろう。考えるよりも、行動あるのみ、だね)
 ムツミは意を決して階段を下りていく。そしてその先には文字通り、プラズマ団がムツミを待っていたかのように立ちはだかっていた。
 「お前のことは知っているぞ!ポケモンを苦しめている奴だとな!」
 「N様が気にしている子ってあなたね!」
 「プラズマ団の理想は・・・てあなたには関係ないわね」
 プラズマ団はそれぞれの手持ちを繰り出してきた。ジャノビー、ハーデリア、ミルホッグ、レパルダス、ダゲキ、ヒヤップ、ギアルがムツミを守るべく立ち向かった。
 「私を信じてくれる皆のために、この戦い絶対に勝つよ!」
 ムツミの決意を前に、ジャノビー達はプラズマ団との激闘を開始した・・・・。

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