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ポケモンストーリー ブラック編
作者: たくと七星  (総ページ数: 30ページ)
関連タグ: ゲーム 
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10~ 20~

*24*

「第24話出現、プラズマ団の城!」
 ソウリュウジムを制し、チェレンに勝利し、手持ちを変えてゲートを越えたムツミは、チャンピオンロードで激闘を繰り広げていた。群がるポケモン、立ちはだかるトレーナーたち、だが、数々の困難を乗り越えてきたムツミと仲間達は、これらを次々と倒し遂にポケモンリーグに到着した。
 ムツミは早速、門へと入った。そこでは予想だにしていなかった光景が写っていた。Nに敗北した四天王、シキミ、ギーマ、カトレア、レンブの愕然とした表情。廻りでは彼等のポケモン達が目を回して悶え苦しんでいた。
 「あの、大丈夫ですか?」
 ムツミはすぐに駆け寄った。
 「何てことだ・・」
 ギーマは真っ青になって言う。
 「我等四天王が、完全敗北するとは・・」
 レンブはガックシして呆然としている。カトレアがムツミに気が付いた。
 「貴方は、チャンピオンが言っていた・・」
 「はい、ムツミです」
 四天王のシキミが事のいきさつを説明した。Nと言うトレーナーに完膚無くまで叩きのめされたことを、そして今、チャンピオンと戦っていることを告げた。
 「どうすれば、チャンピオンの所へ?!」
 「中央の像のスイッチを押せば、チャンピオンの元へ行ける。頼む、チャンピオンを救ってくれ・・・」
 レンブに言われてムツミは像のスイッチを押して、チャンピオンのいる宮殿へと下りていく。到着すると、はるかに長い階段を全速力でかけ続けた。Nを止めるべく、アデクを救うべく・・・。だが、ようやく到着し、そこで目にしたのは・・・・・。
 「終わった・・・」
 アデクに完全勝利したNと、Nのポケモンにダメージを与えることなく、大敗北したアデクの姿だった。
 「これでポケモンが傷つくとはなくなる、僕のゼクロムはすごい。チャンピオン、貴方は優しすぎるんだ。長年のパートナーを失って心の傷を埋めるために旅に出た、勝負も久々だったんでしょ。そう言うところは嫌いじゃないけどね」
 「頼む、ポケモンと人間をバラバラにするのはやめてくれ!」
 「もう貴方との決着は着いた。何も言わないでほしい」
 アデクの懇願をNは切り上げた。そしてムツミに視線を向ける。
 「Nくん・・・」
 「君か、ライトストーンを手にしたようだね。でも、決着をつけるべきはここじゃない。さあ、地よりいでよ、僕の城よ!」
 Nは高らかに宣言した。すると、ポケモンリーグ一体に暗雲が立ち込めた。やがて数百もの雷が激しい音を立てて降り注ぎ、地中からリーグを囲むようにプラズマ団の城が現れた。そして、城へ行き来出来るように階段が次々とかけられていく。
 「僕はこの城で待っている。君もくるといい」
 Nはムツミにそう言い残して城へと入っていった。そこへ、チェレンが駆けつけた。
 「アデクさん、ボロボロじゃないですか・・」
 「おお、チェレンか。見ての通りだ。夢を軽々しく語る奴と思っていたが、あ奴の信念、本当であったわ。心しろよ、いつだって夢を叶えるのはそう言う人間だからな」
 チャンピオン、アデクは敗れ去った。そしてイッシュ地方の最後の希望としてムツミが残されることになった。アデクはムツミに言った。
 「ムツミ、Nを止めてくれ。ポケモンと人を引き離しても何も生まれぬ」
 「ムツミ、Nに教えるんだ。ポケモンとトレーナー、力を合わせることで無限の可能性を出せることを!」
 ムツミの決意は硬かった。アデクとチェレンの言葉に強く頷くと、プラズマ団の城へと駆けていった。
 「Nくん、ポケモンと人を離しても悲しむ人が増えるだけだよ。私が君を止めてみせる!」
 ムツミはジャローダ、ミルホッグ、ダゲキ、ギギアル、レパルダスの五匹と共に走って城への侵入に成功した。しかし、そこをゲーチスを除いた七賢人が行く手を塞いだ。
 「ここは通しませんよ」
 「N様は悲しまれるが、これも新しき世界を作るため」
 「出てよ、我が同志たちよ!」
 七賢人の掛け声と共に、数百ものポケモン達が一斉に現れた。
 「いくらそなたでもこれほどの者達相手では敵うまい」
 「待ちな!」
 あわや大ピンチ、と思われたその時、一人の男が駆けつけた。ホドモエシティのジムリーダー、ヤーコンである。
 「な、貴様は?!」
 「へん、俺様だけじゃないぜ。なあ皆!」
 「え・・・?」
 ムツミが振り向くと、そこにはベルの頼みで駆けつけたジムリーダー達の姿があった。アロエ、アーティ、カミツレ、フウロ、ハチク、アイリス、シャガ。
 「お姉ちゃん、もう大丈夫だよ!」
 アイリスが元気よく言った。
 「いやー、ギリギリセーフだったね」
 アーティが胸をなで下ろして言う。
 「いたいけな子を相手にこの大人数は卑怯じゃないかしら?」
 カミツレが言った。
 「ムツミよ、行くのだ」
 「こいつらはあたし達がひとひねりにしてやるさ!」
 「レシラムを求めるトレーナーよ、先へ進みなさい」
 「さあ、早く。大丈夫だから!」
 ハチク、アロエ、シャガ、フウロが先へ進むようムツミに促した。
 「皆、ありがとう・・!」
 ジムリーダー達に言われ、ムツミはNの待っている王の間へと走っていった。七賢人の命を受けて、プラズマ団のポケモン達が襲いかかる。ジムリーダー達は、それぞれの手持ちを出してこれに立ち向かう。プラズマ団とポケモンを信じるトレーナー達の激闘が、今始まった・・・。

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