完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

ちょっと、ヤバい状況?【完結。】
作者: カリン  (総ページ数: 168ページ)
関連タグ:
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~ 120~ 130~ 140~ 150~ 160~

*1*

わたしが、くじを引くと、…

「四番……」

なんかアンラッキー。
そーいえば、わたしの星座のかに座、占い十一位だったなぁ… …

まさか、まさか。
う……まぁ、大丈夫だよね……四番の席は、窓際の三人席の真ん中。

(あ、意外にいい席だ……)

窓際、というだけで私の心はトクンと高鳴る。
我ながら単純なのだ。

でも、まだ隣の人が決まっていない。
高鳴らせるのは早い……

その時、一人の男の子がこっちへ向かって来た。

「あ。くるちゃん…!」

「あ!ジロー!良かった〜タローがまた隣だったらどうしようと思った……」

わたしの、右どなりは、ジローだった!
良かった〜。
わたしは胸を撫で下ろし、ニコッと笑う。

ーー幸福だ!

そんなわたしの、幸せは、
次の瞬間、ガラガラ音を立ててくずれ落ちた。

右隣にズンと陣取った、一人の野生児のせいで。

「おー斉藤!おれが、どうかしたか?」

「え……えぇ!タロー……ここ!?」

こくんと頷くタロー。
あぁ、またうるさい日々が始まってしまう……!

私が灰になるのを横目で見て、タローはおちゃらける。

「おれたち、赤い糸で、結ばれてんのかな〜」

そんなタローに私の拳が飛ぶ。

「このお調子物!ふざけんな!」

「いって〜なー」

今日、ついてなーい。あぁーなんなのよぅ〜!

1 > 2