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作者: カリン (総ページ数: 168ページ)
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*113*
「ねぇいいな〜わたしも行きたい〜」
いつもの朝練だけど五年生はヒーロー的な感じ。
林間学校は明日から。
一泊するから二日早く夏休みに入るようなもの。
その分部活も休めるし……
「いいないいないいないいないいないいないいないいいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいないいな…………」
みくなんかいいな攻撃でみんなを引かせてる。
わたしはさすがに言った。
「やめなよ。 いいなしか言えなくなるよ………」
「いいじゃない。」
するとなぜか愛となみがはもった。
「いいな……だって! いいな〜って思ってるからいいなって言ってるんじゃん。」
そしてみくの理屈。
すごいな。
そんなにいいなって思ってんの!?
笑いながらいつの間にか居た、ほのが言った。
「六年生は修学旅行があるでしょ。」
「だってえ。 私達はキャンプファイア出来なかったしぃ。」
え?
キャンプファイア出来なかったんだ……そういえば前の六年生も言ってたな……出来ますように。
「あ〜フォークダンスしたい。」
「そうねぇ。」
……六年は六年で話といて〜
「ね〜くるは実行委員長だからしないんでしょ? フォークダンス。」
「え? しないけど。」
「いいな〜」
いきなりなみが話しかけて来た。
「わたしね、ペア……角となんだよ〜」
……角……?
「それは災難。」
わたしは言った。
角はね、熟年おばさん先生が大好きなフケセン。
角とはペアになりたくない……
「ま、楽しもう!!」
「そうだね……!!」
ーー
澄み切った空、白い雲!
なんとも林間学校日和!!
わたしたちは今、バスにゆられています!
「いいな〜楽しみだな。」
なぜかわたしのバスの隣はタローです。
「まあね。 おれは眠い。」
きりと君、戦力外宣言!!
「ねえ、くる、くる、わたし、トランプ持って来たよ〜」
あ、言い忘れた。
私たちの学校はお座敷バス?
的なテーブルが内蔵されてる自家用車でいける班がクラスで一つある。
そしてわたしたちの班はータローの運によりお座敷バスに乗れている!
「やろーやろー!」
みんな……幼稚園児じゃ無いんだから……
「じゃあ、ババ抜き!」
「やろーやろー!」
ーー
このババ抜きの結果はー……聞きたい?
……わたしがぼろ負け。
「みんな絶対なんかしてるでしょー?」
わたしはババを愛に押し付けた。
焔は大笑い。
「あはは。 なんかって? くるがよわすぎるの!」
「え。 なんかってセで始まる……」
焔とわたしはキョトンとしている男子達に隠れて愛をつねった。
愛にいわせておくとなに言うか分からない。
「よーっし! 次は七並べ!」
わたしは叫んだ。
七並べは自信ある!
ーー
「うっわー!」
タローがトランプを投げた。
「タロー、頭使うのはダメなんだから〜」
「俺は運まかせだ!」
タローが言うけどあまりかっこいい事じゃない。