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ちょっと、ヤバい状況?【完結。】
作者: カリン  (総ページ数: 168ページ)
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「ねえ、みんなで手ぇ繋いで。」

は?

麻里だ。

「な、何で?」

なみが聞いた。

「いいから! 丸く円になってよ!」

……はあ。

わたしはテキトーに焔と愛と手を繋いだ。

「繋いだけど。」

「ちゃんと握って。」

麻里が真剣に言った。

……何しようとしてんのかな?

麻里が叫んだ。

「……アルマパナ!!!!」

その時ぐにゃりと視界が揺らいで……

「ひゃあああああ!!」

ーー


ウーン、ココハドコワタシハダレ……

……たしか円になってたはず。

なんか目の前には森が広がっている。

その時ガサガサと音がした。

「……誰。」

木の間から出てきたのはー

「タロー。」

「あ、居たか。 って……何だその格好。」

タローが無礼にもわたしを指差した。

「へ? うわぁっなにこの格好。」

でも、タローが指差した理由も分かった。

だってーわたしはドレスを着ていた。

でもね。

でも、

「タローの格好もヤバイ。」

タローの格好は、いかにも王子って感じの変な服。

トラプリで着たような。

(囚われのプリンセスわかんない? じゃあ物語を読み返そう!)

「姫〜王子〜」

すると見た事あるような男の子がかけてきた。

あ……!

「ジロー?」

わたしが聞いたらジローはニコリと笑った。

「コウリンですよ? 忘れたんですか?」

え……ジローじゃん!?

ジローはわたしの手を引いた。

「エヒン姫、キリア王子何て放っておきましょう?」

コウリン……そしてキリア……そしてエヒン。

「わたし……エヒンじゃない。」

わたしは言った。

「俺もキリアじゃないし。」

タローも言った。

ジローはキッとタローを睨んだ。

「エヒン姫は渡しません。 下手な芝居なんてうたないで下さい。」

「は。 こいつはお前のエヒンじゃない。」

タローも睨み返す。

野生児二人組め!

タロー、わたしはエヒンじゃないって言ったんだよね?

わたしはジローの物じゃ無いって言ったの……?

「なんだと? 」

え?

ジローはコウリンになりきってるの?

え?

まさか……

「コーリーン!!」

女の子のこえ。

まさかの……

「さがしたのよ!」

「「なみ!」」

かけてきたのはなみ。

「あ、エヒン! キリア!」

うわぁ……

ジロー、いやコウリンが頭を掻いた。

「あ、ゴメン。 探した? アリア。」

「もぉ。 探したんだからねぇ?」

……ついていけないが、なみはアリアという名前で、伝説の世界の住人だという事。

「帰ろう? みんなで!」

アリア……が言った。



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