完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*20*
episode3「アゲトビレッジ」パート3
アゲトビレッジの綺麗な川の流れる先にある石室の遺跡がたたずむほこら、そこでシャドーの戦闘員達があるもの、不思議な力を漂わせている石板の前で立っていた。
「ふっふっふ、これを破壊すればあの伝説のポケモンが現れるだろう。それを捕えてダークポケモン計画の完全なる成功を果たすのだ!」
先に細い角の付いたヘルメットを被ったリーダー格と思われる男が爆弾のスイッチを押そうとした。
「待てーーーーっ!」
「ぐ、何だ?!」
そこへようやくローガン達が駆け付ける。
「貴様、このほこらを壊すつもりなのか!」
ローガンが前に出ると、ピカチュウも頬袋を電気で鳴らして威嚇してくる。
「ああ、その通りよ!このほこらにいる伝説のポケモンはダークポケモンを浄化する力を持っていると聞く。そうされたら我等シャドーの計画が狂ってしまうからな」
「貴様達の思い通りにはさせん!このほこらはわしとこいつが命にかけても守るぞ!」
「ピカ!」
ピカチュウがローガンの前に出て戦闘態勢に入った。
「ふん、老いぼれ如きが息まき追って。この俺、コワップ様がすぐに引導を渡してやるわ、行け!」
コワップはボールを投げてイシツブテを繰り出してきた。いわだけでなくじめんタイプも含むイシツブテ、ピカチュウには不利な相手である。
「このイシツブテが相手ではそのピカチュウも勝てないのではないか?」
「老いたとは言えこいつとは苦楽を共にしてきた。不利だからと簡単には負けんぞ!」
ローガンが手を上げるとピカチュウはイシツブテ目掛けて走り出した。
「ローガンさん、僕も・・」
「大丈夫よ、お祖父ちゃんは強いんだから、きっと勝ってくれるわ」
ヌーン達はローガンの戦いを見守ることにした。イシツブテがロックブラストを連射するとピカチュウはでんこうせっかで素早く動いてこれをかわしていった。
「ふん、イシツブテ、あなをほれ!」
コワップの指示でイシツブテは穴を掘って攻撃に出ようとした。
「ピカチュウ、お前もあなをほるのじゃ!」
ピカチュウも穴を掘って地面を掘り進み、地中で体当たり攻撃をしあった。ドリルのように回転しながら激突して取っ組み合いになりながら地面から飛び出した。宙に浮かんだ状態になると二体のポケモンはスピードスターとロックブラストを飛ばしながら降下していく。
「ころがれ、イシツブテ!」
「イシ!」
イシツブテはころがるをして来た。
「フラッシュじゃ!」
「ピカ!」
ピカチュウはフラッシュをしてイシツブテを怯ませた。イシツブテがいわくだきに出るとピカチュウはかわらわりをしてフラッシュを浴びせて、両手に光を溜める光のチョップを振るって攻撃、アイアンテールで吹っ飛ばした。
「どうかね若造、老いぼれも捨てたものではなかろう」
「く、舐めるなよ!くらえ!」
コワップはボールを二つ投げてソーナノとパールルを繰り出してきた。ピカチュウの周りを三匹のポケモンが包囲する。
「イシ!」
「パルーっ!」
イシツブテとパールルがロックブラストとバブルこうせんを同時に飛ばして来た。
「ジャンプじゃ!」
ピカチュウは前にジャンプしてこれをかわした。そして木を壁キックして反転して、スピードスターを連射してイシツブテ達を怯ませて、こうそくいどうで空中を動き回って10まんボルトとフラッシュを浴びせて攻撃した。
イシツブテとパールルがパンチと挟み攻撃に出たがピカチュウはこれをかわしていく。
「くそう、すばしこい奴だ、おいソーナノ!お前も戦えよ!」
「ソーナノ?」
イシツブテとパールルが戦っている中、ソーナノはただはねているだけだった。パールルがみずでっぽうを飛ばすとピカチュウはこれをかわしてパールルの上に乗った。イシツブテがいわおとしをするとピカチュウはすぐにこれをかわした。いわはパールルの貝殻に当たってひびが割れた。
パールルが怒ってイシツブテにバブルこうせんを浴びせて同士討ちをしてしまった。
「よし、あの技を使うのじゃ!」
ジャンプするとエネルギーを蓄えて球体を生み出してこれに入るとボルテッカーをして攻撃、パールルとソーナノを倒した。
「やったーっ、お祖父ちゃん強い!」
「凄い・・・」
ローガンの強さにヌーンは驚いていた。
「ちい、このコワップ様が追いつめられるとは、だが、俺にはこいつがいるのだ!」
コワップが最後のボールを投げて来た。それは三匹とは違う一回りも大きなポケモンだった。かくとうポケモンのカポエラーである。
「あ、あのポケモン・・・!」
「まさか?!」
ムンはカポエラーがダークポケモンであることに気付いた。
「お祖父ちゃん、気を付けて!そのポケモンは・・・!」
「心配いらん、わしはそう簡単には負けん。さあ、参るぞ!」
ピカチュウは走り出してカポエラーに向かっていった・・・。
続く・・・。