完結小説図書館
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こんばんは、明日は祝日ですね!
むうは描いているイラストを進めようと思っています。
メンタル状況は、ぼちぼちかなあ。書くスピードは、ちょっと戻ってきました。
続き行きます。
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[特別編:第3話]★双子組★
飛鳥「飛燕、どう? 扉開きそう?」
飛燕「うーん。おっかっしいなあ。アニメでは探偵が針金で簡単に開けてたんだけど(クリップで扉をガチャガチャ)」
飛鳥「アレはフィクションだよ。無理そうなら諦めよう」
飛燕「あーあ。なんかこの部屋おかしいよな。俺らの術も発動しねえ。妖怪を使役して、助けてもらおうと思ったんだけどなあ(軽く伸びをしながら)結界でも貼られてるのかな?」
飛鳥「どうだろう。微かな霊気は感じるけどね」
飛燕「それより問題なのはお題だよな。アナウンスの声に従わないと出れないんだろ?」
飛鳥「そうみたいだね。えーっと、最初のお題は何だっけ?」
飛燕「……ポッキーゲームだよ。ほら、あそこの棚にあるじゃん、ポッキー」
~双子がいる部屋の中央に、小棚がある。その上には皆さんおなじみのチョコ菓子~
[お題其の1:ポッキーゲームしないと出られない部屋]
飛燕「俺らあれじゃん。双子じゃん。血のつながってる兄妹じゃん」
飛鳥「そうだね」
飛燕「出来るわけねーだろ!?? 気まずすぎて蕁麻疹(じんましん)でるわ!!(くわっ)」
飛鳥「アナウンスが言ってたね。『ラブコメなのにラブを書けてない。特別編で取り返す』って」
飛燕「にしても、チョイスおかしいだろ?? 霊能者2人いるんだからさあ、悪霊退治とかでいいじゃん!」
飛燕「悪霊退治は無理だけど、確かに別のお題ならいくらでもあるよね(はあ、とため息をついて)」
飛燕「……妹よ。この状況をどう考える?」
飛鳥「クッソめんどいと思う」
飛燕「だよな!? くっそめんどいよな!? 双子でポッキーゲームやって萌えるのは、顔面が良い奴とお互い好き同士の奴だけだよ」
~飛燕、床に座り込む~
飛鳥「あ、連絡来た(スマホを開いて)」
飛燕「連絡?」
飛鳥「他のチームのお題を、スマホを通して共有する仕様になってるんだって」
飛燕「へー。あ、俺、宇月センパイが何したのか知りたいっ。頼りになる人の行動を参考にした方がいいだろ? 見せて見せて」
【夜芽宇月は 桃根こいと と 壁ドンしました】
双子「ゑ(は)?」
飛燕「あのセンパイが異性と壁ドン?? う、嘘だ。絶対嘘だ」
飛鳥「あ、あの、『恋愛はゲームやから』とか変な言い訳してた先輩が?? 信じられないっ」
飛燕「た、頼りになる人の行動を参考に――」
飛鳥「無理無理無理無理ッ。ポッキーのチョコの部分しか食べない奴とやりたくない!」
飛燕「無理の基準そこかよ!? 割と最初のところだぞそれ。今躓くところじゃないよね??」
飛鳥「映画館のエンドロール最後まで見ないとか有り得ない」
飛燕「それは今関係ねーだろ!? 長時間ずっと席に座るの嫌いなんだよ!」
飛鳥「あとさあ。先週、【妖視(あやみ)はゐな】ちゃんの配信録画してなかったでしょ! 7時間目がある日だから、撮りわすれないでねって言ったじゃん!(床に置いていたリュックをブンッ)」
飛燕「ゴフッ。待って? ポッキーのチョコしか食べない兄にここまで情緒乱す妹いないと思うんだけど」
飛鳥「あ、あやみんのゲーム配信、リアタイしたかったあああああああ(泣) だいたいさ、お兄ちゃん私のプリン食べたでしょ! あれカラメルいっぱい乗ってて楽しみにしてたのに! あ、あとこの間の期末テスト、『副教科の総合点は俺の方が高い』とか言ってドヤってきたよね。あれうざいからやめて欲しかった! あと、あと!」
飛燕「すっごい! ここぞとばかりに不満が出てくるっ。そういうのは当日に言って!? あと、ちょっとしたアクシデントですぐ取り乱すのやめて?? いつもの強気はどうした」
飛鳥「……兄ちゃんとポッキーゲームするとか死ねる……生理的に無理……」
飛燕「反抗期の娘を持つ父親の気持ちが今ようやく分かったぜ。お父様はこんな心境だったのか」
飛燕「だいたいなあ。散々言ってくれたけど、俺もお前の言動には飽き飽きしてんだよ」
飛鳥「ふぇ?(目をこすりながら)」
飛燕「ちょっと頭の出来が良いからって、胸そらすのやめろ! あと自分で勝手に髪切るのなおせ! 切りそろえてやってるのに嫌な顔すんじゃねえ! 二人になったから家事分担しようって発案したくせに、全部兄に押し付けるのマジでやめてくれ! 推してるVtuberが被ったからってしょげんな! 準一卵性双生児ですって、プロフ帳でアピールすんな!身の丈に合わん覚悟はダサいからな! 推しのランダムグッズの開封を兄に任せておきながら、推し以外が出たら俺のせいにする癖なんとかしろッ」
飛鳥「うぉ、言葉のナイフが胸にッ(ゴフゥ!)。で、でも準一卵性双生児は誇っていいでしょ。0.000ウン%しかいないんだから――ッ」
飛燕「はぁ―――……すっきりした。って、うわ、ポッキーのチョコ溶けてる!」
飛鳥「あんだけ長々と喋ったらそりゃあ溶けるよ」
飛燕「お前に呆れられてもな。んっ(ポッキーを全本口に入れる)」
飛鳥「あ――――っ!なんで全部口に入れるの!? 溶けてない奴もあったでしょ!?」
飛燕「どうせお腹に入るんだから一緒だろ。ん。ん、ゴホッゴホッ」
飛鳥「もー、言わんこっちゃない。………んっ(飛燕の口からはみ出たポッキーをくわえる)」
飛燕「!? ちょ、やめてマジ辞めてポッキーゲームは俺も生理的に無」
飛鳥「(バキッッッッ)」
飛燕「あ(スンッ)。なんだろう、とてつもなく嫌だったのに、いざ突き放されると心にくるものがあるような、ないような」
※Next→トキマリコンビ2巡目! 次回もお楽しみに!
【おまけ:飛燕と飛鳥の推しⅤtuber:妖視はゐなについて】
妖視はゐなは、ゲーム実況・歌ってみたを中心に活動するヴァーチャルライバー。
妖怪や幽霊・UⅯAが大好きな女子高生・16歳。ちなみにリアル年齢も16歳。
『くじろくじ』という大手Ⅴtuberグループに所属している。
髪色は白。ボブヘア+、髪の左右にはお団子がついている。インナーカラーはオレンジ。
服装は巫女装束。
ボーカロイドマニアでもある。好きなボーカロイドは『再音クミ』(憑きもん世界のミクちゃん)
ちなみに桃根こいとも生前、妖視はゐなちゃんを推していた。