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*13*
そして夜。
雪菜「お、おやすみっ」
雪斗「ああ・・・」
いくら幼なじみとはいえ、好意を持ってる相手がそばにいると、ドキドキしてしまう。
そんな気持ちをけすように、2人は目を閉じた。
─────が─────。
・・・・・・朝になった。
雪斗が目をさますと、雪菜はベランダにいた。
雪斗「おはよ・・・。
はやいな・・・ふぁ・・・」
雪菜「────あ、おは・・・よ」
雪菜は悲しそうな目をして、雪斗を見た。
雪菜「─────寝れなかった・・・!
目をとじても、寝ようとしても、寝れなかった・・・!
幽霊は寝れないのかな?」
雪斗「ちょ、どうした!?
寝れなかったって・・・!?」
ぼろぼろと、涙を流す雪菜。
嗚咽まじりに言った。
雪菜「─────1人の夜は、寂しい・・・!
あたし、消えるとか不安で・・・!」
雪斗「大丈夫だ!
────オレが、いるからっ・・・」
そう言ったものの、雪斗はどうすればいいかわからなかった。
それと同時に、昨日の悔しさを思い出した。
物にはさわれて、人にはさわれない────。
つまり雪斗は、雪菜に触れることができない。
彼女をなぐさめることができない。
大丈夫と、抱きしめてやれないのだ─────。
雪菜「う・・・っぐ・・・!」
雪斗「───────!!!」
彼女の泣き顔を見て、決心した。
すう、といきをすう。
そして彼女の目を見て言った。
雪斗「─────好きだ!
オレが、守るから!!」
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