完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

奇想天外!プロレス物語【完結!】
作者: モンブラン博士  (総ページ数: 82ページ)
関連タグ:
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~

*27*

翌日、病院へお見舞いに行こうとする途中、ひとりの男が立ちはだかった。

「久しぶりだな、スターレスリングジムの会員よ」

青白い顔、目の下にできたクマ、そして右目のスコープ。

「ま、まさか・・・・てめえは・・・・」

ロディさんが驚きの声をあげると、男は満足げにニヤリと笑う。

「驚いたか?俺の姿を見て驚かない奴はいないよな、少なくとも、この中では」

「誰だ?」

男は少しズッコける。

「やはりお前は相変わらず単細胞だな。そっちの軍人は俺のことを覚えているよな。覚えていなかったら、話が続かないから、覚えていてくれると話の展開的に助かるのだが」

「忘れるわけなかろう。目黒怨」

「ご名答」

目黒は腰から小型銃を引き抜き発砲する。

「ぐはあ!」

目黒の銃撃を受け倒れこむ、ロディさん。

「おのれ、よくもロディを」

「悪いな。これが俺の性分だ」

奴はカーネルさんをネッハンギングツリーで吊り上げると、そのまま放り投げた。

カーネルさんは近くの木に激突、そのまま気を失ってしまった。

「これで2人病院送りだ。準決勝、楽しみにしてるぜ。あばよ」

キザな台詞を残し、立ち去ろうとする目黒を俺は止めた。

「待て!どういう意味だてめえ!」

「2回戦のお前たちの対戦相手は、俺が全員病院送りにした。したがってお前たちはベスト4進出だ。ああ、このことを星野に報告しておけ、奴の悔しそうな顔がみたいからな・・・・」

それだけ言うと目黒は去っていった。

「目黒怨・・・・とんでもない奴が参加していたものだな」

「カイザーさんはあの野郎のことを知っているのかよ?」

「・・・星野にとっては宿敵ともいえる存在だよ。殺し屋だ」

殺し屋!?戦ったらヤバくないか。

「今の実力を見ただろう。軽くいなした程度でも我々が手を焼くほどの強さだ。本気を出したらどうなるかわからん」

「カイザーさん、井吹くん。準決勝、最悪中の最悪の対戦相手が敵のキャプテンですよ」

ヨハネスが少し青ざめた顔でタブレッドを操りながら口を開く。

そして、そのキャプテンの顔を見せる。

「こ、この顔は・・・・・!?」

「・・・・・ジャドウか」

画面に映っていたのは失踪中だったジャドウ。

「彼が準決勝、僕たちの対戦相手のキャプテンです」

26 < 27 > 28