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奇想天外!プロレス物語【完結!】
作者: モンブラン博士  (総ページ数: 82ページ)
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*28*

ロディさん、カーネルさんが病院送りになり、メープルや王李、星野の回復も遅れ、さらには敵チームのキャプテンがまさかのジャドウ。

この絶望的な状況をとりあえず、星野に伝える。

目黒と幾度となく対戦した経験のある星野ならば、奴の弱点を知っているかもしれない。

目黒の名を口にすると、星野は血相を変えて俺の肩を掴んだ。

「あの目黒怨が参加していたというのですか!?」

「お前はあのクソ野郎の弱点、何か知っているか」

すると、星野はとたんにしゅんとうつむく。

「申し訳ありませんが、僕、彼と戦って1度も勝てたことないんです。力になれなくてすみません」

ほ、星野が戦って1度も勝てないだと!?どんだけ強いんだよ、あいつ。

俺たちの周りに絶望という不穏な空気が流れだしたそのとき、病室のドアの向こうから威圧感のようなものを感じだ。

ドアが開き入ってきたのは、茶色の長髪、猛禽類のような目、半裸に迷彩色のズボンを着た男だった。

「これだからガキは困る。ここは泣く子も黙るこの俺、『明王』こと不動仁王が力を貸してやる」

ここにきて絶望の淵の中に一筋の光が差し込んだ。

だが、俺はツッコミをせずにはいられない。

とりあえず、服着ろ!

「これが俺の普段着だ」

「・・・・・・・・」

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