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マジカルスイーツショップ【完結!】
作者: モンブラン博士  (総ページ数: 198ページ)
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*5*

翌日。

朝の鳥の鳴き声に目が覚めたぼくは、あくびをして、窓を開けて朝の新鮮な空気を思いっきり吸い込んだ。

冷たくて爽やかな空気はぼくの全身を駆け巡り、まだ少し眠気が残っていたぼくの頭をさまさせるのには十分だった。

リビングに降りてみると既におじいちゃんは起きていて、今朝販売するお菓子やケーキを魔法で作っていた。

信じられないかもしれないけれど、ぼくのおじいちゃんは知る人ぞ知る大魔法使いだ。

最近は機械で作るお店が多くなっているらしいけど、ぼくたちのお店はあくまで手作り(一応魔法は使っているけど)だ。

おじいちゃんが言うには「機械では手作りの味には勝てない」らしい。

なんでも「もう一度食べたい」と思わせるのが、肝心なんだとか。

おじいちゃんはぼくに気がつくと、にっこり笑って朝の挨拶をする。

「おはよう、坊や」

「おはよう、おじいちゃん。きょうもおいしそうに作れているね」

「それはよかった。おっと、坊やが起きたところで、朝食にしようか」

おじいちゃんとぼくはリビングに行き、席につく。

おじいちゃんが魔法の杖を1振りすると、スクランブルエッグ、ベーコン、トーストのイングリッシュ=ブレックファーストが現れた。

ご飯を食べたらいつの間にか7時になっていた。

その刹那、インターホンの音がしたので、慌てて玄関まで走り、ドアを開けた。

「………(ニコッ)」

玄関に立っていたのは、ぼくたちのお店のレジ係と菓子パンを担当している、名前の通りクロワッサンを彷彿とさせる茶色の縦ロールが特徴の男の娘のクロワッサンだった。

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