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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 198ページ)
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「王李くん、大丈夫かな。殺されていないよね?」
ホテルの一室でマルコくんがあたしに訊ねる。
「大丈夫。心配ないよ。ねえ、みんな」
すると、みんなは「彼が殺されるわけはない」と口を揃えて言ったので、安心した。
「それにしてもあのギターの音色、あれは誰が奏でていたんだ?」
「あれはジョニー=ヴァレンタインという吸血鬼だ。私が300年前封印していたのだが、ジャドウが封印を解いて、部下にしたに違いない」
「ねえ、今のところ敵はどれぐらいいるの?」
アシュランくんが訊ねるので、あたしたちは取りあえず敵戦力のまとめと、ついでに各々誰がどの敵と戦うのかを決めることにした。
「まず、司令塔のジャドウだ。彼は有能な策士で、頭脳戦略はもちろんのこと、剣による剣術やトランプやマントを使った奇術、接近戦の格闘戦術などが得意だ。彼は私が相手をしよう」
ジャドウの相手はトリニティさんに決まった。
「次にリンがいる。あの魔法使いは誰が相手をする?」
「僕が闘う!」
マルコくんが率先して手を上げた。たぶん彼なら楽勝で勝てるだろう。
「次に厄介なHNだが…誰が引き受けるんだ?」
「僕が闘います。まだ僕は彼と闘っていない。だからデータは未収録なはずだ」
アシュランが冷静に分析して手を上げた。
「白河は真帆、きみに任せるとして、カスターは誰にする?」
「俺がやる」
井吹くんが名乗りを上げた。
「最後に力也とゼルフ、ジョニーは…」
「拙者に任せるでござる。『斬心刀』で3人まとめて倒してあげるでござる」
他のふたりは、万が一のための補助要員として待機してもらうことになった。
こうしてあたしたちの怒涛の一日目が終わった。
待っててね、クロワッサンくん。あたしが白河を倒して元に戻してあげるから。