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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 198ページ)
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*88*
グランドがカイザーさんの父親だったときも驚いたが、今度の驚きはそれ以上だった。
なぜならこの親子、全く似ていない。
「息子は母親似なのだ」
その言葉で、俺はようやく納得する。
「300年前、下等人類を滅ぼそうと地球に来たのはいいが、地球の生命の神秘に感動し、感化したバカ息子はそのまま敵に寝返ってしまった。あの時の雪辱を今晴らしてやる」
言うが早いが、彼は両の掌から黒いエネルギー弾を発射した。
あまりの威力に俺たちは太刀打ちすることさえ叶わない。
「フハハハハハ…20人以上いてその程度でしかないのかね?」
カイザーさんたちも復活して20人以上いるのだが、敵は反則級の強さで俺たちを圧倒する。
クソッ、このままじゃ、負ける!
そう思ったとき、どこからか紫のエネルギー弾と炎が放たれた。
不意の攻撃に怒雷氷は少し怯む。
方向を見てみると、そこには先ほど倒されたはずの、リンとファイランがいた。
「私もいるぞ」
黒髪に鋭い牙のついた口で笑うのは、川村に倒されたと思っていた、ジョニー。
彼は衝撃波をギターから発射し、かつての上司を攻撃する。
「悪の超人キャンディー反応アリ…消去!」
HNが現れ、光線銃を放つ。ナルシーも登場し、敵に一閃を浴びせる。
どうなってんだ、これ?
そう思う間もなく、黒宮竜と島原咲のカップルが現れ、鉄拳をふたり同時に浴びせる。
「電撃!」
突如、上空から電撃が放たれ、怒雷氷を直撃する。
「零殿!」
「川村くんに助けられた恩返しを今するわ!」
「ゼルフはどうした?」
カイザーさんが訊ねると、ナルシーが答えた。
「彼は棺桶で寝ていますよ」
「それにしてもお前ら、俺たちに倒されたんじゃなかったのかよ」
闇野が言うと、
「会長とオリジンさんたちのおかげで復活したんですよ」
「その通り!」
声とともに会長とラグ、それからふたりのじいさんが現れた。
「今こそともに戦おうではないか!」
珍しいスターの呼びかけに応じ、かつての敵味方を超えた友情が生まれ、協力して共通の敵を倒すことになった。
「今こそ勇気を全開にするときだ、諸君!」
トリニティさんの声で、俺はあの曲を流し始めた。
俺たちの逆転劇はここからだ。
「あのじいさんに思い知らせてやろうぜ、俺たちのすごさをな!!」