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*58*
「ゆずき、もう引っ張んなくて大丈夫だ。」
ツカサが少し潜ってゆずきを引き上げて地上に上がらせてからこういう。
『助かりました』
「そもそもなんでこのミジュマルが息なんか止めていたんだよ。」
レンがツカサにこう聞く。
「ゆずきは元人間だから…」
「そうなのか?」
「うん。」
「よし…ちょっと貸してくれ。」
レイがツカサにこう言ってゆずきを借りる。
「いいかミジュマル、お前は大丈夫だ。元は人間だったらしいけど、今はポケモンでしかも水タイプ。水中でもへっちゃらだよ。」
『本当?』
「きょとんとしているな。安心しろって!ほら。」
レイがゆずきをちょっとずつ水の中に入れる。
ゆずきの体が完全に沈んだところでこういった。
「息を止めなくて大丈夫だ。ほら、苦しくないだろ?」
確かに息が苦しくないというよりなぜだろうかまるで魚のように水の中にずっと入れる。
『すごい!』
レイが手を放すとゆずきは少し泳いでツカサの前のほうで顔を出した。
「よし、俺たちも潜るぞ。でも…その前に。」
「ん?」
「これ、みんなに渡しておく。」
レイがみんなに何かを渡す。ツカサの手には不思議な形をした白い物体。
「これを口につけてくれ。そうしたら水タイプと同じ状態になる。」
レイの言うとおりにツカサは白い物体を口につけ水の中に潜った。確かに息が苦しくない。
「じゃあみんな、とにかく進むぞ。」
「おう!」
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