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救助戦隊ポケモンレンジャーJH編
作者: 雫石 ◆3ZyGHGJDvU  (総ページ数: 105ページ)
関連タグ: ポケモン レンジャー 戦隊 中学生 
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崩れ落ちていくラビットシティ。このままではみな奈落の底に落ちてしまう。早く脱出しないといけない。学校を抜け校庭に出て森を抜け…。
この森は結構長い。ツカサが抜ける途中で振り替えた時にはもうすでに学園がつぶれていた。
「ツカサ、早く!」
「ワリィ。」
今は戻っている暇などない。出していたポケモンはもう戻したが…まだそこにはミラたちが残っている。でもあいつらは、結界にのまれている。見捨てるしかない。
「みんな、早くこっち!」
崖を抜けたところにクロナが立っていた。しかも橋をかけてくれている。みんなは、橋を渡り抜け出そうとしたしかし、崩れ行くラビットシティが迫ってくる。
「みんな、急ぐんや!」
ルークが一番にクロナのところに行き、次にレイ、アズル、エテル、ルカ、ヴィラ、アカツ、ユウヤ、ツカサ&ゆずきの順に橋を無事にわたった。
「ふぅ…一時はどうなるかと思ったよ。」
ユウヤとツカサは肩で息をしている。
「背、戻ってる。」
確かに、アズルとエテル、レイ、ルークの背が戻っていた。
そのときアカツが立ち尽くした。
「”弱いやつは組織にいらない”って見捨てられたッス。あぁくそ、もうどこにも俺の居場所なんて……」
アカツがひどく落ち込んでいたのはすでに分かっている。仕方ない。ツカサはため息をつきアカツのそばに来た。
「なぁ、悪事を働くよりいいものってなんだと思う?」
「え?」
「じゃあお金より大切なものは?」
「えーと…何ッスか?」
「絆だよ。お前も持っている。」
「何ッスか!アンタ強いのにそれを言うんッスか?」
「俺の強い理由は、絆があるからだよ。お前のクロバットも同じ。」
そうだった。アカツは、クロバットとの出会い、成長を思い出す。そのせいか少し涙があふれてくる。
「なぁアカツ。」
「?」
「アララギのところで助手として働いたらどうだ?俺たちのポケモンがもっとお前に絆について教えてくれるはずだ。」
「えー!ちょっと!」
アカツが驚いた。
「…ツカサってポケモン、実際何匹持っているんだ?」
エテルがユウヤにこそっとこう聞く。
「確か…。30〜50だったようなぁ。」
「えー!」
「旅、どんだけしているんだよ!」
「2年間はしていたって聞くけど…。」
「うそだろ?」
ツカサのことについて皆こう騒いでいた。

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