完結小説図書館
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*8*
気がつけば参照150越えてる!?
見てくれてる方々…ありがとうございます!
では、エネさん一言…
『はいはーい、皆さん!電脳プリティガールエネちゃんでーす。いやぁ、弥生の小説なのによく読んでくれてますね!私も嬉しい限りですよ〜、もう本当に…………』
『涙でモニターが見えません!!』
はい、これがやりたかっただけですね(笑)
何はともあれ…これからもよろしくです!
08「メカクシフェッショナル」
「はぁ…はぁ…うぐっ…」
『はーい、ご主人!、もう少しですよ〜、頑張ってくださいー!』
シンタローはコノハを担いだ台車を引いていた。壊れ果てた町中に炎天下の猛暑。もう死にそうだ。
ケータイのなかで扇風機を浴びているエネはほっといて、こうなったことを説明しよう。
まずは…運ぶ。はい、無理。
次は連絡。番号知らないので却下。
起こす。無意味でした、起きません。
見なかったことにする。貴音に睨まれた。
ってことでそこら辺に転がっていた、人が一人乗れそうな台車にコノハを乗せて引っ張ることになった。
「え、エネ…………ちょ…録音回してくれ…死ぬ前に一言」
『そこまで体力ないとは…モテませんよ?」
「体力あるとモテんのかよ…?」
『無理じゃないですか、ご主人…がモテる…な、なんて…あは、アッハッハッ』
こいつひでぇ…鬼だな。
にしてもこの体型でここまで重いなんて…
頬を掠める温い風を受けながらアジトへ足を運んだ。
ようやく、帰ってきた後、コノハをソファに寝かせ、貴音は何故かエプロン姿になっていた。
ぐったりしていて少し霞んだ目で貴音を見ると、どうやら水玉のエプロンらしい。キドのだろうか?
「俺…寝る…わ」
疲れきった体を安らぐようにシンタローは眠りについた。
『よく頑張りましたね、ご主人』
エネが呟くと何故か貴音が赤くなる。
ポケーとエネが自分の言ったことに少し辱しめを持ったのか画面外へ隠れていった。
(よかった…遥が無事で…)
味噌汁を作る手を止め、窓の外を見ると夕景の日差しが入り込んでいた。
起きてそうそう…これとは…
「す、すごいな…」
いつのまにか帰ってきたキドが貴音が作った味噌汁をズズッと流し込み、ガツガツ食べるコノハに目をやっていた。
「はは、相変わらずだね…はる、こ、コノハ」
「クスッ…いやいや、ほーんとよく食べるねぇ」
「いいことっすよ、大きくなれるっす」
いやいや、こいつがこれ以上とかいらねぇよ。
気になる点は多少あるが気を効かし、貴音とカノの目を剃らした。
「そういや、美味しいな…これ」
「お…!キドが誉めるなんて、雨でもふるんぎゃぁぁぁあ!」
「カノ…まいど飽きないっすね…ハハッ」
キドの誉めによって貴音は少しモジモジし始め、キドはカノに格闘技を決め、俺とセトは笑い、コノハはモリモリ食べる。
なにやら懐かしい光景のような気がした。
夕御飯を終えたあと…………
全員は作戦会議というキドの提案で集まっていた。
「じゃぁ、今日の報告だ」
キドが仕切り、目を合わせる。
こいつらは単独行動だったのだろうか?
「まずは僕だね、えっとね…僕は、前、貴音ちゃんが死んじゃったあの丘に行ってみたよ」
「死んじゃった…て…まぁそうだけど」
「まぁまぁ、で、気になる文字があってね」
文字…………いや、あいつらは…白衣のやつらはそんなそぶりはなかったような…隣の貴音も少し驚いている。同じことを考えているのだろう。
だが、その時点では…だ。
前々から書いてあれば、可能性はある。
「なんて、書いてあったんだ?」
「えっとねぇ…【終を暴く「地」】ってあったよ」
なんだそれ…終わりの文字か?
てなると…クリア…か。
「あの、俺もあったんですけど…【終を暴く「30」】」
セトも…か。どうやら同一人物だろう。
「地」と「30」…どういうことだ…。
そのあとはキドは成果をあげられず、俺と貴音はコノハのことを説明した。
そういえば…あの名前…………全て揃ったよな…?
考えていると突然、頭が痛くなる。
またもイメージが形となり脳裏に描かれた。
セト…………マリー………貴音………???…………
痛みが収まる。またあの現象だ。
周りは気づいてないのか、少し話し合っている。
にしてもさっきの…
マリー…………また聞いたことある名前。
そして…………???は聞いたことないな。
これも関係があるのだろうか…?
まだまだこの世界は摩訶不思議が多いようだ。
考えるシンタローに目を綺羅ませたカノがニヤリと笑い目を細めた。
「さぁ…気づけるかなぁ…シンタロー」
遠い鏡の向こうで少女は笑った。