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作者: lulu (総ページ数: 38ページ)
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第十五話 後夜祭
『文化祭ももうすぐフィナーレ!みんなぁ盛り上がっていこう!!』
文化祭特設ステージから司会者の声がキンキン響く。
僕は、生徒会特設コーナーのところで接客をしていた。
「やあ、滝川君」
「会長・・・。」
僕は、作業をしながら答える。
「特設ステージ見るって言ってたじゃないですか。もう始まってますよ」
「そういわないで。今日は最終日だろう、模擬店をたくさん回っておかなければ」
「そうですか」
少しの沈黙。
そしてふと思い出した。
「会長、奈美さんを文化祭の週全く見かけなかったんですけど、どこか知ってます?」
「あぁ、奈美君は少し・・・手続きをしていてこれなかったんだ」
「手続き?なんのですか?」
「まぁ、いろいろとね」
といい、会長は小さく笑う。
僕には言えないことなのだろうか。
まぁ、女の子には好きな男の子にも秘密を言わないものって萌花にいわれたからな。
その時放課後を知らせるチャイムが鳴った。
文化祭が、終わる。
―――――――――――――――・――――――――――――――――
僕は、昨日杏奈ちゃんに言ったとおりに屋上にあがる。
今日決めたから。杏奈ちゃんに告白するって。
でも、こうなるとなんだか照れくさい。
その時、屋上の扉が開く音がした。
「・・・滝川君」
「あ、・・・杏奈ちゃん」
杏奈ちゃんはこっちに近づいてきて、僕の目の前に立つ。
「どうかしたの?」
「あ、えと・・・」
僕は目を合わせられなくて、おもわず顔を伏せた。
「・・・」
「・・・」
どうしよう、何も言葉が出てこない。
今日言うって決めたのに。
その時だった。
「・・・今日で、文化祭終わっちゃうね」
「・・・うん・・・」
「ねぇ、滝川君。来年も今の生徒会メンバーで文化祭活動ができたらいいね」
「そう・・・だね」
杏奈ちゃんはクスッと笑い、
「頑張って、蓮くん」
と言った。
「あ・・・」
僕は前を向いて言った。
「えと・・・、あ、杏奈ちゃん。僕は、杏奈ちゃんが好きです。だからその・・・付き合って下さい!」
そこで杏奈ちゃんはにこっと笑った。
「私も、蓮くんの事が好きです!」
そして、僕のほうに駆け寄ってきて、キスした。
長いような短いようなキスをした。
〜作者から〜
どうも、luluです。
やっと文化祭が終わりました!!
せいコメにも一区切りついたし、蓮君たちにも一区切りつきましたね。
これからは今まで通りののほほん日和が描けると思います!
そして、滝川君たちの事も書けると思います!
これからもせいコメを宜しかったら見てあげて下さい!
以上、luluでした。