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せいコメ!!《新年すたーと!》
作者: lulu  (総ページ数: 38ページ)
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10~ 20~ 30~

*33*

第十九話 年末と秘密?



「すみませーんっ、遅れちゃって」

ちょうど杏奈ちゃんが到着。

「遅かったねー、用事?」

「うん。年末だしね」

マフラーをとりながら言う。

「で、会長。なんか仕事があるんですよね?皆普通にくつろいでるけど」

「あ、いや別に・・・。違うんだ、佐々木君・・・」

「へ?仕事じゃないんですか?」

「その・・・、年末だから、だ、だべろーぜ!みたいな」

「ああ、そうですか。いいですよー。私も年末家ひとりですし」

と言い、席に着きマイこぶ茶を飲む。

蓮は、ひとしきり話を聞き終わった後、また本を読み始めた。

―――――――――――・―――――――――――

シーンとした空気の中。

蓮の紙をめくる音だけが響く。

須川先輩は音楽を聴いていて、

杏奈ちゃんは毛糸で何かを編んでいる。

会長は、BLをよんでいるのか顔が少しにやけている。

奈美さんは母国に帰っているとか。

そろそろ開いているページの文字すべて読み、次のページをめくろうとした時、

ふいに、視界がぼやけた。

(あれ?)

目をこすってみるが戻らない。

(眼鏡かけてるんだけど・・・。急に視力が落ちたのかな・・・)

またこする。

(ん?・・・ま、眼鏡がないッッ!!!)

がばっと立ち上がる。

「須川先輩!!!」

「へへ、すきありすぎなんだy「返して下さい!!今すぐ!」

蓮は、顔を真っ赤にして叫ぶ。

「・・・滝川君。」

「なっ・・・、会長見ないで下さい!!!」

「「かわいいぃぃぃぃ!!」」

「・・・」

〜10分後〜

「な、滝川。俺が悪かったからさ」

「しりません」

体育座りしたまま、顔も上げず答える。

「いや、だって。ねぇ・・・」

眼鏡を取った蓮の顔は、想像を絶するものであった。

いつもの蓮は、かっこいい系で女子からもかなりもてている。

だが、no眼鏡の蓮は、目が女の子みたいに丸くて、基本より長い前髪が目にかかった、かなりの女顔へと変化していた。
いわゆる、かわいい系。

「さっきのは、かわいかった」

会長が頷く。

「今の世の中では、男の子ではなく、男の娘がはやっているんだよ。ようするにかわいい系男子の事」

「そのネーミング、完璧に腐女子が作った言葉ですよね」

「でも、さっきの滝川君。かわいかったよー!」

杏奈ちゃんがにっこりわらう。

「あ、ありがと・・・」

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