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僕は名のない公園で青空を見上げる【完結】
作者: 桜音 琴香  (総ページ数: 40ページ)
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10~ 20~ 30~

*34*

僕は文庫本にしおりを挟むと、川上凛に
空腹ではないかと尋ねた。川上凛は
空腹ではない、と言い張るがしばらくすると
顔を赤らめて何かを食べたいと言った。僕は
にこりと頷き、キッチンへ足を運んだ。
母親にバレないように向かったが、どうやら
既に就寝しているようだ。僕は冷蔵庫を開け
中を拝見し、しばし悩んだ。適当に
食べ物を出そうと思ったが、彼女は女の子だ。
やはり可愛らしくじょうひんな物が
食べたいのではないか。悩んだ挙げ句、
シンプルに紅茶とハムトーストを
出すことにした。そレース見て嬉しそうに
笑う彼女を見て、僕はほっと胸を撫で下ろした。

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