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スマブラ セカンドストーリー 復活の亜空軍
作者: たくと七星  (総ページ数: 39ページ)
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ステージ12「渓谷」

この話の主人公、毛利元就

一行、毛利元就、ヨッシー、ポチ、アルデンテ、ジュジュベ(コロモリ、ココロモリ、シャンデラ)、女戦士パンドーラ


 不気味な城を脱出した元就一行は、渓谷の地に来ていた。
「ちょっと貴方、何なのよこの本!」
 そこへアルデンテが元就のもとへやって来た。そして手に持っている元就が書いたと思われる本をペロペロと開いて突きつけた。さて、元就を追いかけていた彼が何故、一行に加わっているのか、あの後、ステッキオの話で、元就とアルデンテ、二人の共有物にするということで解決し、彼の一行に入ることになったのだ。しかしアルデンテは元就の本に怒っていた。
「ああ、見てくれたんだ」
「そうよ、貴方が見ろって言うから見たのよ。何なのこれ、ちっともつまらないわ!話が回りくどすぎて返って退屈なのよ」
「ええ〜」
「この際はっきり言うわよ、貴方、文章家としての才能はないわ!」
 アルデンテにきっぱりと言われて元就はがっくしした。そう言えばあるツンケンした女武将にもそう言われたことがあったと思い出した。
「そ、そうだ、君達は見てくれたかな。さぞ、面白かったでしょ・・・はは」
 元就は二人の方を向いた。一緒に仲間になったジュジュベとパンドーラである。
「ごめんね〜、私見てないの。見る気にもならないっていうか」
「あんなの1分で飽きたわ。正直言ってつまらないわね」
 しかし返って来たのは元就の予想に反する言葉だった。
「あう〜、そ、そうだ、ヨッシーは見てくれたよね・・・」
「うん、ちゃんと見たよ!」
「そうか、いや〜、君は解ってくれると・・・」
「すぐに寝ちゃったけどね」
「・・・・・・」
 ヨッシーの言葉に悪気は無かったが、元就はガックシと落ち込んでしまった。
「あ〜らら、正直に言っただけなのにね。いいこと、子供は正直なの」
 アルデンテはからかい混じりで元就の肩を叩いた。その時、爆音が響いた。
「ん、ん、何だ?!」
「凄い爆発だったわ!」
「ね、ねえ、ちょっとあれ?!」
 元就とジュジュベが驚いていると、アルデンテが空の方に指を指した。そこには空に大きく穴の空いた亜空間が生まれていた。
「わ〜お、空に穴が!」
「遂に亜空軍が本格的に侵略を始めるんだ!」
「じゃあ、大変じゃない!」
 ヨッシーは驚いた。元就は亜空軍のこの世界の制服を始めようとしているのだろうと推測した。パンドーラも驚いていた。そこへ、
「ねえ、ちょっと?!」
 アルデンテが指を指すと、空から岩が落ちてきた。
「こっちにくるわよ!」
「皆、避けるんだ!」
 元就の指示で一行は咄嗟に避けた。一安心も束の間、近くにある光景が映っていた。そこには化石のポケモン、アーケオスとアバゴーラが激しくぶつかっていた。
「ケーン!」
 アーケオスは羽ばたいて突風を起こして、アバゴーラを転ばせた。
「ゴーラ!」
 アバゴーラがハイドロポンプを飛ばして来た。アーケオスは旋回してかわしていき、アクロバットで攻撃した。
「ゴーっ!」
 アバゴーラはヒレで叩いてアーケオスを攻撃、アーケオスも爪で引っかきに出た。
「ドオオオオ!」
 そこへ更に亜空間からサザンドラが乱入して来た。そしてアーケオスとアバゴーラの戦いに入って二体を攻撃した。
「うわあ、あの竜、怖いな」
 サザンドラの姿を見て元就は怖そうな顔をした。ヨッシーも元就の後ろに隠れた。
「やだわ、野獣同士の三つ巴の戦いよ」
 アルデンテもこの三匹の戦いにひいていた。
「でも、何かワイルドで素敵・・・」
 彼らとは逆にパンドーラは楽しんでいるようである。
「ねえ、巻き込まれる前に早くここを去りましょ」
「そうだね、いや、あれを見て」
 アルデンテが逃げようと行った時、元就はあるポケモンを見た。それは戦っている三匹よりも小さな存在。イモムシのポケモンのケムッソが這って進んでいるのが見えた。
「ちょっと、たかが虫一匹に何興味津々な顔してるのよ。早くここを・・・」
 アルデンテが裾を引っ張ったが元就はつぶさに見ていた。ケムッソは三体の近くに来ると、アバゴーラとアーケオスに糸を飛ばしてきた。
「ケーン?!」
「ゴ、ゴーっ?!」
 アーケオスとアバゴーラはこの小さいポケモンの攻撃に目を丸くした。ケムッソはピーピー鳴いて何かを訴えているようだった。
「あの虫、何を言ってるのかしら・・・」
「きっと力を合わせて共通の敵に立ち向かおうと言ってるんだよ」
「まさか・・・」
「その男の言うとおりよ。あのケムッソからそれを感じるわ」
 元就の推測をアルデンテは否定したが、ジュジュベは魔力からケムッソの考えを理解できていた。
 さて、ケムッソは必死に二体に訴えた。しかしアーケオスとアバゴーラは、俺達の知ったことか、そちらの事情だろ、言ってまともに取り合おうとしない。
「ピーっ!!」
 ケムッソは怒って、どくばりを二体に連射した。アーケオスとアバゴーラは痛がって転がりまわった。二体はケムッソに土下座して一緒に戦いますと言った。そして、サザンドラに振り向いてケムッソと一緒に戦いに入った。
「説得成功みたいだね。よし、私達も加勢に入ろう」
 元就は矢手甲に矢を付けてサザンドラに向かった。
「待ってーっ、私も行くわ!」
 パンドーラも拳を回して向かっていく。
「ちょっと、ああもう行くしかないわね」
 アルデンテ達は呆れながらも、戦いに入った。元就は矢を連射して、ケムッソはどくばりを飛ばして、パンドーラは蹴りから青い炎の衝撃波を飛ばし、ジュジュベはコロモリとココロモリにエアカッターを、シャンデラはシャドーボールを、ヨッシーはポチに乗ってたまごなげを、アルデンテは小型のロボに乗ってレーザーを、アーケオスとアバゴーラはりゅうのいぶきとれいとうビームを飛ばして攻撃した。
「グ、ゴオオオオ!!!」
 サザンドラはりゅうのはどうを吐いて元就達を怯ませた。すると、ケムッソがアーケオスに乗った。アーケオスは羽ばたいてサザンドラに接近した。
「ピーっ!」
 ケムッソは糸をサザンドラの顔に目掛けて吹きかけた。アーケオスがりゅうのいぶきを近接に吐いて攻撃して、アバゴーラがれいとうビームを吐いて、下半身を凍らせた。サザンドラはダメージの量を判断して亜空間へと逃げていった。
「やったーっ!」
「勝ったわよ!」
「ケーン!」
「ゴーラ!」
「ピーっ!」
 元就、アルデンテ、アーケオス、アバゴーラ、ケムッソ達は勝利を喜んだ。最終決戦はもう間近である・・・。

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