完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

スマブラ セカンドストーリー 復活の亜空軍
作者: たくと七星  (総ページ数: 39ページ)
関連タグ: スマブラ オリジナル 他社キャラ 夢の共演 アドベンチャー 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~

*32*

ファイナルステージ「亜空間最深部」その五


「たあーっ!」
 義経はジャンプしてポケキマイラPに切りかかった。しかしキリキザンの腕がきりさくをして義経を落とした。
「行くわよーっ!」
「フラーイっ!」
 パンドーラとフライゴンは炎のキックと突進攻撃に出た。
「効くか!」 
 サザンドラの頭部がりゅうのはどうを吐いて来た。
「きゃあああっ!」
「ビーっ!!!」
 りゅうのはどうを受けたパンドーラとフライゴンは地面に落下した。
「くらえ!」
 エレカが空中を飛んで電撃を放ったが、
「きゃっ!!」
 シビルドンの両腕がエレカを掴んで電流を流し込んだ。
「きゃあああああああ!」
 エレカは苦しみ、地面に落下した。
「はあーっ!」
 ミラとノノも地上から接近したがドラピオンの下半身のクロスポイズンを喰らい、地面に転ばされた。
「ぐ、強い・・・!」
 ミラが起き上がって敵の強さに戦慄を感じた。
「俺のフライゴンや義経さん達を・・・!狂ってやがるぜ!」
 ヒュウもかつてない驚異を感じていた。
「このままじゃ追い詰められるわ!」
「ナチュレ、ピット達の回復は?!」
 エレカと義経はナチュレの方を向いてピット達はどうした、と言った。ポケキマイラPと戦っている間にナチュレはピット達を治癒していたのだ。
「もうしばらくじゃ、今しばらく堪えてくれ!」
 ナチュレはピット、ワルビアル、直虎を魔法陣で囲んで回復させていた。
 しかし、そうしている内にポケキマイラPは攻撃に出ようとしていた。体のパーツとなった各ポケモン達、サザンドラは、はかいこうせん、キリキザンはエアスラッシュ、シビルドンはでんじほう、ドラピオンはベノムショック、ガマゲロゲはねっとうを一斉に飛ばしてきた。
「うわあああああ!」
「きゃあああああ!」
「あれーっ!」
「ギャオオオオっ!」
「きゃああ!」
「ビビイーっ!!!」
「おわあああ!」
 義経、エレカ、パンドーラ、ミラ、ノノ、フライゴン、ヒュウは爆風に巻き込まれて、ダメージを受けた。
「かは、やばいぞ・・・」
「さすがの私も、もたないかな・・・」
「フ、フラーイ・・・」
「野郎、本気で俺達を潰す気だ・・・!」
 義経、エレカ、フライゴン、ヒュウ達は完全に追い詰められてしまっていた。ナチュレは早く回復させようと焦った。その時、
キィーン!
 突然何かが光る音がした。
「な、何だこの音は・・・?」
「あ、あれは・・・!」
 義経達が上を見上げると、その光の正体が現れた。それは、二年前に亜空軍の戦いで命を落としたファイター達のフィギュアだった。そのフィギュア達は一斉に光を放ってポケキマイラPの動きを封じて力を弱めていった。
「ぐわあああ、やめろおおおお!」
 融合していたポケモン達が苦しみだしていた。
「死んでいったファイター達が・・、今が奴を倒すチャンスじゃ!」
「ああ、ナチュレ、回復は済んだか?」
 義経が言うと、ナチュレはサムズアップをした。準備完了のサインである。
「行くぞ、皆!」
「任せて!」
 エレカは高台に飛んでそこでエネルギーを溜め始めた。ノノは体を光らせて、光線を放とうと準備に出た。
「行くぜ相棒、最後の決戦だ!」
「フラーイ!」
フライゴンは飛び上がって中央に付いた。
「この戦い、う〜ん燃えるわ!」
 パンドーラは体中から炎を纏った。
「よし、わらわ達も行くぞ!」
「おう!」
 ナチュレ、ピット、直虎、ワルビアル、ミラも武器を持って戦いに入った。
「行くぞーっ!」
 義経の掛け声に合わせて、フライゴンがりゅうのはどうを、ノノは口から光線を、エレカが電撃のビームを、ナチュレは光弾、ピットはパルテナアロー、ワルビアルはがんせきふうじ、直虎は蹴りからの衝撃波を、ミラは魔神剣を連射し、パンドーラはジャンプして炎の体当たりを見舞った。
「うおおおおおおおお!」
 最後に義経がジャンプしてサザンドラの顔にいるゲーチスを切りつけた。
「ぐおおおおお、諦めんぞおお、ワタクシが、この世界を、全世界の支配をーっ!!!」
「その腐った欲望、俺達が叩き潰す!」
 義経は最後の一撃をゲーチスにお見舞いした。ゲーチスの断末の叫びと共にポケキマイラPは爆発して消滅した。
「やったぜ!」
「フラーイ!」
「やった、ふふんどうかしら!」
 ヒュウとフライゴン、パンドーラは勝利に喜んだ。
「おお、遂に・・・」
「これで、平和がもどるのですね・・・」
 ナチュレと直虎も安堵した。
「あれ、義経は?」
 エレカは義経がいないことに気付いた。まさかあの爆発に巻き込まれて、誰もが心配したが、
「皆、心配するな。俺は無事だ」
 高台から、義経の声が聞こえてきた。ナチュレ達が見上げるとそこには涼しい顔をした義経がいた。
「義経!」
「よかった、無事だったのね!」
「ああ、この通り、傷一つも無いぞ」
 義経は着地してナチュレ達に駆け寄った。
「ああ、義経、無事で良かった!本当に貴方は皆のヒーローよ!」
「わあ、おいエレカ、抱きつくなって!」
 義経に抱きつくエレカをナチュレ達は微笑ましく見ていた。間もなく他のファイター達も駆けつけ、この亜空間から脱出するのだった・・・。


そして・・・、平和が戻ったこの世界、喜ぶ一行の中、井伊直虎だけが晴れない気持ちでいた。彼女は慕っていた関索を失ってしまったのだ。自分を守るべく、ゲーチスの攻撃の盾となって。
「関索様、見えていますか。この世界に平和が戻ってきましたよ。けど、もう貴方はいない・・・」
 悲嘆にくれていた直虎、その時何かの光る音がした。後ろを振り向くと、そこには・・・。
「やあ、また会えたね、君に」
「あ、貴方は・・・」
 目の前にいたのは、あの関索の姿があった。直虎を哀れに思ったクレイジーハンドが彼に生を与えたのだ。驚いた顔をする直虎。関索はいつもの笑顔を浮かべていた。
「関索様!!」
 直虎は嬉し涙を流して関索に飛び込んでいった。関索はそんな彼女を優しく受け止めて口づけをかわした。
 平和を取り戻したこの世界、ファイター達は固くこの世界の平和を守り抜いていくことを固く誓うのだった・・・。




スマブラセカンドストーリー 復活の亜空軍<終>


31 < 32 > 33