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スマブラ セカンドストーリー 復活の亜空軍
作者: たくと七星  (総ページ数: 39ページ)
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スマブラサイドストーリー第一回 その一


 新亜空軍の総帥、ゲーチスが倒されこの世界に平和が戻ったと思われたが・・・。


 ここ、砂嵐が舞う荒野。この地を歩く古風な若武者が一人、歩いていた。
 若武者の名は源義経。ナチュレやミラ達と共に亜空軍と戦ったファイターである。そこでの珍道中は言うまでもないが彼は重い顔をして歩いていた。
 その時、地響きと共にザングースとハブネークが五体ずつ現れて義経に襲いかかって来た。義経は動じることなく俊敏な動きで剣撃を振るいすぐに倒してしまった。
「やはり、まだ亜空軍の影響はあるようだな。しかし・・・」
 義経は旅をする中で薄々感じ始めていた。かつての妖魔軍との戦い。そして今度は亜空軍との戦い。彼は常に仲間と共に戦っていた。独り身であった彼にとって新鮮な感覚だった。今の自分には仲間が必要であるのか。仲間とは、一体・・・。
「教えてくれ、俺には仲間が必要なのか・・・」
「なーによ、そんなしんみりした顔しちゃって」
「別にしんみりなど・・・てエレカ?!何故お前が!」
 義経は驚いた。何故なら近くに電光のエレカが、どもーっ、と声をかけていたのだ。パートナーのレントラーも一緒だった。相変わらずのセクシーな姿に義経は赤ら顔でチラチラ見ていた。
「えっへん!テレポートを使えばだけど、義経の居場所はどこにいるのかはすぐに解っちゃうの、ね!」
 エレカは腰に手を当てて胸を強調した後、レントラーの頭を撫でた。
「全く、目の毒になるような恥じらいのない格好をして・・・」
「毒ってひど〜い。こんなにセクシーでムッチリでクールビューティーなのに、もう、照れちゃって・・・」
 エレカは胸を腕で挟んで義経にウィンクした。義経は鼻血が出そうになるのを抑えて煩悩を抑えようとした。
「こ、この俺は古風で控えめな女子が好きでな、お前は何故こうも俺にまとわりつくのだ?」
「何でって、理由がある?私は、義経のことが・・・好き、だからよ」
「な、ななな何だって、またお前は・・・。俺をからかうのも大概に」
「からかいじゃなくて、本当、よ」
「またそのような・・・、大体、俺のどこが気に入ったというのだ」
「知りたい?うふふ、チョー初心(うぶ)でチョーおませさんで、チョー照れ屋でセクシーな子にチョー弱い所よ。そんな所が可愛くって好き!えへへ」
 エレカは無邪気な笑顔を義経に見せた。これに義経は胸がドキッとする気持ちがした。
(な、何なんだ、この気持ちは・・・)
「あ、義経顔赤くなってる!やっぱ義経って可愛い!」
 エレカは義経に抱きついてきた。
「なな、エレカよせって、は、肌触りが・・・!」
 義経はゆでダコのように真っ赤になりレントラーはニマニマと笑っていた。
「はあ、大事なことを考えていたというのに・・・」
「何なの、考えって・・・」
 エレカが聞いたその時、
「グルルル・・・・!」
 レントラーが何かに向かってうなっていた。それに気付いた義経とエレカは咄嗟に身構えた。すると義経達に向かって無数のエアカッターが降り注いできた。義経達は素早く交わすと、そこにキリキザンが現れた。
「こいつは、ゲーチスが使ってた・・・!」
 キリキザン、かつて亜空軍の総帥、ゲーチスの手持ちだったポケモンである。
「それが何でここにいるのかしら?」
「考えている場合ではないな、行くぞ!」
「レーン!!」
 義経は篭手から光刃を生み出した。そしてキリキザンと切り合いをした。火花が散る戦いをして、レントラーがかみなりのキバでキリキザンに噛み付いて仰け反らせ、義経も切りつけていく。
「義経、レントラー、私も・・・きゃっ!!」
 エレカも戦いに出ようとしたが、その矢先、謎の三人組の男達に拘束されてしまった。
「エレカ!」
 キリキザンと戦っていた義経は鍔迫り合いを解いて三人組と対峙した。レントラーも牙を向ける。
「貴様等、何者だ!」
「気付いたな、源義経。我等はダークトリニティ。ゲーチス様の下僕だ」
「ゲーチスの・・・!」
「そうだ、我々はゲーチス様に忠誠を誓っていた。貴様はゲーチス様の仇だ。絶対に許さん。必ず地獄に落としてやる・・・!」
「それならお前たちの目的は俺だろう。彼女を、エレカを放せ!」
「断る、この娘は人質として連れて行く。渓谷の地で待っているぞ」
「義経ーっ!」
 ダークトリニティはエレカを連れて姿を消していった。同時にキリキザンも姿を消した。
「待て、く!」
 義経は追いかけようとしたが、その時、地面からデスカーン、サザンドラ、ガマゲロゲ、ドラピオン、ドクロッグ、シビルドンが現れた。
「く、こんなに!」
「レン!」
 六大のポケモン達に義経達は苦境に陥った。そこへ、一筋の光が現れて、
「はあっ!」
 中からミラ・マクスウェルが現れてドラピオンに連続キックを浴びせた。ドラピオンはドテーンと倒れ、ミラが美しく着地した。
「ミラ、お前!」
「義経、助けに来てやったぞ。もちろん私だけではない!」
「何?うん・・・」
 義経が見上げると、空から竜が飛んできた。竜は降り立って人の姿に変わった。
「ノノ!」
「やっほー、義経、久しぶり!」
「私もよーっ!」
 更にパンドーラが空中から急降下して現れて、ドクロッグに強烈なパンチを浴びせた。最後にアーケオスが出現してサザンドラにずつきをした。
「皆、来てくれるとは・・・」
「義経、亜空軍の脅威、まだ終わっていなかったようだな・・・」
 ミラが敵を見回して言った。
「でも、私達が来たからにはもう大丈夫よ!」
「一緒に戦おう、義経!私達がついてるから!」
 パンドーラとノノが言った。
「皆、ありがとう・・・。行くぞ!」
「レーン!」
「ケーン!」
 義経、ミラ、パンドーラ、ノノ、レントラー、アーケオスは一斉にサザンドラ達に向かって行った・・・。

続く・・・。

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