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スマブラ セカンドストーリー 戦慄の氷界軍
作者: たくと七星  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: スマブラ オリジナル 他社キャラ 夢の共演 アドベンチャー 
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「会話イベント 源義経、ミラ・マクスウェル」



「ええい、寝付けぬ・・・」
 夜、エレカ達の側で落ち着いて寝られない義経が体を起こした。
「少し、風に涼んでいくか・・・」
 義経、近くの泉に足を運ぶ。
「ふう、涼しいな。エレカ達と一緒ではどうも落ち着かぬ。全く、あやつ等は何故こうも際どい格好をしているのか・・・ん?」
 義経が泉で誰かを見つけた。
「ふふ、ふふふ・・・」
 ミラが無邪気に泉で泳いでいる。平泳ぎをして背泳ぎをする。
「ミラ、いないと思っていたらこんな所で泳いで、だが、見とれてしまうくらい綺麗な泳ぎだな・・・」
「うん?」
 ミラが義経に気付いた。
「わ、ミラ?!」
「義経、君も泳ぎに来たのか」
「いや、違うぞ、俺は、その・・・」
 ミラが泉から上がった。
「一緒に泳ぎたいのだろう。こう見えても達者でな」
「だから俺は、な、これは、いやわわわ?!」
 ミラの服が濡れて透けている。
「待て、それ以上は来るな!来てはダメだ!」
「何がダメなのだ?そう遠慮するな、どうした義経、顔がゆでダコのように真っ赤だぞ、風邪でもひいたか?」
 ミラが義経のおでこに自分の額を軽く当てた。
「わわわわわ、俺はもう、ダメだああああああああ!」
 義経はドテーっと音を立てて倒れた。


「う、ううん・・・」
 目を覚ます義経。
「ああ、起きたか」
「ミラ・・・?」
 目を覚ますと焚き火に暖を取っていた。
「服は乾いた。もう大丈夫だぞ」
「そうか、しかしお前、何故こんな恥じらいのない格好をしてる」
「恥じらい?ああ、義経、君も男の子だからな」
「何のことだ?」
「本で見たことがあってな、年頃の男子はこう言うのに理性を保てなくなりそうだと」
「何の書物でそれを・・・聞くのも恐いな」
「まあいい、義経、腹はすいてないか。丁度魚が焼けたところだ」
「魚?」
「泉で取れたやつだ。いらないか?」
「いや、もちろんいただこう。腹が減っては戦もできぬというしな」

 しばらくして、
「・・・・・・」
「どうしたのだ?」
「ミラ、お前、何匹食った?」
「何って、10匹だが・・・」
「おいおい、食い過ぎではないか。いい食べっぷりではあったがな」
「ふふ、済まない、見苦しかったかな。食事というのは私にとっては一番の楽しみでな」
「楽しみ?」
「私はこう見えても精霊でな」
「いや、お前、人間の姿をしているではないか」
「私はあくまで人間の姿を、想像したモデルを写しただけだ。だが、この姿も悪くはないと思っている」
「何故だ?」
「人の世界は実に面白いと解ってな。見たことのない機械や風習、それに街の作りや人の性など、数え切れないほどだ。もちろん、この世界のことも気に入っている」
「そうか、それは良かったな。だが、この世界も危機にある」
「うむ、この世界を氷に閉ざしてしまうのは惜しいな。義経、共に頑張っていこうな」
「ああ・・・」

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