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ステージ4「砂漠地帯」その一
この話の主人公、毛利元就
一行、毛利元就、アルデンテ、ジュジュベ(コロモリ、ココロモリ)、アゲハント、ポチ、ヨッシー、ビリジオン
ここ、砂漠地帯。この地を二体のポケモンが走っていた。だがよく見ると、何かに追われているようである。
「走れエーフィ、奴等から逃げ切るんだ!」
「ええ!」
ブラッキーとエーフィは必死で逃げていた。しかし、
「ドリューズ!」
目の前に六体のドリュウズが現れた。
「ドクドクドク、追い詰めたぞロッグ」
更にドクロッグ、ブニャット、ギガイアスが現れた。
「お前達は我々にとっては邪魔な存在だニャット、ここで消してやるニャット!」
「ギガガガ!」
「く・・・!」
「ここまでなの・・・」
「待てーい!!!」
その時、崖の上から何者かが現れた。それは槍を持った縦に長い烏帽子に長髪で水色の羽織に鎧を着た若武者だった。
「てえええい!」
その武者はジャンプした。が・・・、
「あら、うわ、うわわああああああ!」
勢い余って地面に落下して顔を強打してしまった。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
一堂のあいだで沈黙が漂った。
「ええい、なぜこうもカッコよく決まらんのだ!」
武者は槍を杖についてエーフィ達の前に立った。
「心配するな、この毛利元就の孫輝元、祖父譲りの知略でこいつらを鎧袖一触(がいしゅういっしょく)してくれる!!!」
そう言って輝元は槍を掲げた。だが、エーフィとブラッキーは不安そうな顔をしていた。
「な、何だああ、お前等、私では頼りないと言いたいのか?!」
「ああ、そういうところだ」
「あんな情けない登場じゃ、期待どころか不安になるわ・・・」
「おいお前、俺達と戦うのかロッグ!」
「無視してないで戦えニャット!」
ドクロッグとブニャットがかかってこいと指をくいくいさせた。
「ふ、いいだろう。お前達にこの私、輝元の知略ぶりを見せてやる!いえやあああ!」
輝元は槍を振るって突進してきた。身構えるドクロッグ達。エーフィとブラッキーも流石にこれはやってくれるだろうと期待したが、
「てやあああ、てええええい、とうわあああ!」
輝元はドクロッグ達の前で攻撃をする振りをするだけで勇敢に戦おうとしなかった。」
「え・・・・」
「これはひどいわ・・・」
エーフィとブラッキーはすっかり呆れてしまった。
「ドクドクドク〜、何だこいつ。まともに戦えねえのかドク!」
「口先だけの奴だニャット!」
ドクロッグ、ブニャット、ギガイアスはどくづき、きりさく、ストーンエッジの一斉攻撃で輝元を攻撃した。
「えええええええ!!!」
輝元は吹っ飛ばされてエーフィ達の前に落ちてきた。
「強い、私だけでは無理だ・・・、大殿、早く来てくだされ。貴方がいなければ、勝つことは出来ませぬ」
「何やってるんだ、自分で何とかしなければならない時があるだろう!今がそれだ!!」
「無理だ、奴等がこんなに強いとは思わなかったのだ、こいつらを倒すには大殿がいないとダメなのだ。私は、大殿がいなければダメなのだあああ!」
「不甲斐なさすぎるわ・・・」
輝元の頼り無さにエーフィとブラッキーは幻滅した。
「やれやれ、とことんダメな奴だなロッグ」
「すねかじりがすぎるニャット!」
「口ばかりで行動がない奴、すぐに潰してやるでごわす!」
ギガイアスがいわなだれを放とうとしてきた。
「く、もはやこれまでか・・・?」
「心配するな、まだ策はまだある!」
「それは何?」
エーフィが聞くと、
「ふ、大殿おおおおおおおお、早く助けてくだされえええええええ!うわああああああ!」
輝元は絶叫を上げて助けを呼んだ。
「これは終わりだ・・・・」
ブラッキーはげんなりして、覚悟を決めたその時だった。突然空からミサイルが無数に飛んできた。
「どわああああ、何だロッグ!」
「ブニャブニャ?!」
ドクロッグ達はその爆風に巻き込まれて、何とか後退したが、ドリュウズ軍団はダメージを受けて戦闘不能になってしまった。
「一体、何があったんだ?」
「あ、あれは・・・!」
「おお、あれは・・・!」
エーフィ達が崖の上を見上げると、そこにいたのは、元就の一行だった。
「もう、大丈夫だよ」
続く・・・。