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第8話「オニキスとの再会、親衛隊の襲撃!」パート3
「は!」
「な、何だ?!」
突然、何かの気配に二人は気付いた。廻りを見ると、周囲をアカポチャオーク、アカモトオーク、サーベルタイガーの軍団に囲まれていた。
「く、君を狙っているみたいだ・・・」
オニキスが立ち上がって仕込み刀のさやを抜いた。
「大変だ、モンスターがこんなに・・・!」
「心配ない、君は私が守ってみせる」
走り出すと、斬りかかってきた一体のアカポチャオークに蹴りを見舞って転ばせた。
「く、生意気な小娘め!」
アカモトオークが剣を地面に突き刺して炎の衝撃波を飛ばして来た。
「はあっ!」
オニキスはジャンプして飛び越え、アカモトオークに連続蹴りをして吹っ飛ばして、華麗に地面に着地した。
「わああ、先輩が吹っ飛ばされたわよ!」
「こいつ!」
アカポチャオーク二体が剣を振りかざして襲いかかる。
「来たな!」
おお振りに剣を振るうオーク達の攻撃をオニキスは素早く動いてかわしていく。
「こいつ、何でこんなにすばしこいのよ!」
「任務達成のために、常に己を鍛えているからな、たあっ!」
オニキスは回し蹴りをして一体のオークを転ばせた。もう一体のオークが剣を地面に叩き付けて炎の衝撃波を飛ばしてくる。
「せやあっ!」
オニキスは高くジャンプして、高いキックをしてアカポチャオークを攻撃、地面に転ばせる。
「ガオウ!」
サーベルタイガーが吠えて襲いかかる。
「来たな!」
オニキスは駆けて仕込み刀で走って来たサーベルタイガーを切りつけて怯ませる。もう一体のタイガーが牙で噛み付きに出ると、仕込み刀でこれを防ぎ、サーベルタイガーの腹部にパンチをして吹っ飛ばした。
「う〜ん、は、あいつ、たった一人でこいつらを、こうなったら!」
アカモトオーク、アカポチャオークとサーベルタイガーの軍団がオニキス目掛けて一斉攻撃に出た。
「はあーーーーーっ!」
オニキスは力を込めて美しく回転切りをした。回転して竜巻が発生して、モンスターの軍団を巻き込んで地面に叩きつけた。回転切りが終わると、モンスターの軍団が目を回して倒れていた。
「ふん、つまらん奴等だったな」
オニキスは仕込み刀をしまって門人の元へと戻った。門人はオニキスの美しくも逞しい勇姿に凄さを感じていた。
「どうだ、私、頑張っただろう。良かったら・・・その・・・私を、褒めて、くれないか・・・」
先ほどの殺気のある表情とは打って変わって頬を赤くして照れた顔をするオニキス。門人は彼女にも可愛い一面があるんだなと思わずにはいられなかった。
「ああ、よく頑張ったよ、ありがとう。オニキスのお陰で助かった、ありがとう」
「ありがとう・・・、ああ、嬉しい、君に褒めてもらえた・・・
門人にお礼を言われると、オニキスは嬉しそうに頬を赤くした。
「あれ、オニキス!」
オニキスを見ると、彼女の肩に切り傷があることに気付いた。
「怪我をしてるよ!」
「うん、ああ、これか。サーベルタイガーの爪で出来たんだろう。大したことはない」
「いや、良くないよ。傷口から細菌が入って病気になるかもしれないじゃないか。じっとしてて」
門人は布を取り出してそれをオニキスの肩に巻いた。
「これで、傷口からの出血は防げるかな・・・」
「済まない、君に迷惑をかけてしまったな・・・。でも、私のことを心配してくれて、優しいんだな君は、益々惚れ直してしまったじゃないか」
さっきよりもデレた顔をするオニキスを見て、以外に可愛い子なのかもしれないと思わずにはいられなかった。
「!」
また何かの気配がした。砂嵐が舞う中、倒れたモンスターの軍団の間を静かに歩く赤い服装に仮面を付けた女戦士が歩いてきた。
「使えない奴等だ、これだけの大軍でありながら小僧一人も捕らえられないとはな・・・」
倒れているモンスターの軍団を見て女戦士が吐き捨てた・・・。
続く・・・。