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第4話「脱出間近、オニキス登場!」パート2
「おりゃあああ!」
オーク三姉妹、ペリドット達が武器を振り下ろして攻撃に出ようとしたが、
「はあっ!」
オニキスが地面に拳を付けてピュア攻撃を放ち、ペリドット達を吹っ飛ばした。
「きゃあっ!」
「ブヒ?!」
「うわ!」
ペリドット、アカオーク、ブブ達は地面に叩きつけられる。
「つ、強い・・・!」
少年は不安になる。彼女の強さは一行以上のものだった。
「ねえ、あいつにどう勝てば・・・!」
「あ、そうだわブヒン!確か噂じゃあいつはあれに弱いはずよブヒン!」
ペリドットがどうすれば勝てるかを聞くと、アカオークは手を叩いてあることを思い出した。そして、
「どうした、来ないならこちらから行くよ!」
オニキスが刀を構えて前進してきた。ガーネットやクリアが慌てふためき、門人が覚悟を決めたその時だった。
「ちょっと、こっちを見なさいブヒン!」
アカオークの声に反応してオニキスが振り向いた。
「うるうる〜」
「乱暴しちゃダメモチ〜」
「いじめないでにゃ〜ん」
見ると、三色モッチ達とはぐれオオカミ、そしてしにたてにゃんこが目に涙を滲ませてオニキスに訴えかけた。
「う・・・?!」
その光景を見てオニキスは攻撃をためらって行動を止めてしまう。
「やったわブヒン!」
アカオークがガッツポーズをした。
「あれは一体?」
「あいつは可愛い生き物に弱かったと聞いてたけど本当だったみたいね」
突然現れた相手がたじろいでいる姿に門人が何が起きたのかと聞くとアカオークはオニキスの弱点を説明した。
「よし、今がチャンス!」
ガーネットがピュア攻撃をオニキスに放った。
「は?!」
オニキスは咄嗟にかわしたが、バランスを崩してしまい塀から崩れ落ちてしまう。
「きゃあああああああ!」
「危ない!」
落ちていくオニキスに門人は走り出して、彼女に手を差し伸べた。少年の手は間一髪でオニキスを掴み彼女を救出した。安堵の笑みを浮かべると彼女を引き上げて安全な足場に座らせる。
「も、門人・・・」
「やだ、かっこいいじゃないブヒン・・・」
「うわー、あたしより運動神経いいかも・・・」
ガーネット、アカオーク、アクア達は門人がオニキスを助けたことを驚いた。
「何故、助けた?」
「だって・・、君は、そんな悪い人間には見えなかったからさ。どうしてか解らないけれど、放っておけないって気がして・・・」
少年はそう言い残して、ガーネット達と共に先へと進んで行った。
「・・・・・何だ、この気持ち・・・?」
心臓の高鳴る音がする。助けられ今までに感じたことのない気持ちをオニキスは感じていた。彼女は自分を助けた彼に、何かを思わずにはいられなかった・・・。