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作者: ちーちゃん (総ページ数: 108ページ)
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*102*
こんにちは、ちーちゃんです。
おなかすいてきた。
今日の おっかずは なーにかなっw
まあ、今回は読みきり版カゲぷよテト企画です。
大罪の器が作られたきっかけです。
ではどうぞ。
カゲぷよテト企画 actE−☆
***side
気がついたら、ここにいた。
人の感情のあふれかえるこのセカイに。
なぜ俺はここにいるのだろう。
なぜ俺はここに来たのだろう。
姿形もない感情のごった返す、闇のセカイ。
そうか。ここは悪に近い感情が集まったセカイか。
嫉妬、怠惰、悪食、強欲、傲慢、色欲、憤怒。
それぞれは形を持たず、ただただ浮いている。
ただただ人の心の中に入っていくのだ。
この感情はチカラを持っている。
人をよみがえらせるほどの。
『兄さん。なんで往っちゃうんだよ。何で消えちゃうんだよ。』
…思い出した。俺の指名。
俺は七つの大罪の器を作り、光の女王にこの理不尽なセカイを壊してもらうんだ。
七つの大罪。
それにふさわしい人物を見つけないとな。
中世ヨーロッパ。
とても美しいお姫様がいたが、ある日から突然家から追い出されてしまった。
「それなら私の家よりもさらに豊かな家を作って見せますわ。」
彼女が残した言葉。
「お金がないのなら、私にひれ伏しなさい。」
彼女からは強欲の器が作られた。
清国。
華麗で妖艶な女性がいたが、誰一人として彼女に振り向くことはなかった。婚約者ですらも。
「それならばこの国の男性全員を虜にしてみせるわ」
彼女が残した言葉。
「好きか嫌いかなんてどうでもいいの。私の魅力に気づけばいいのよ。」
彼女からは色欲の器が作られた。
終戦後日本。
親も家も身よりもなくなってしまった幼い少女がいた。戦時中は何もほしがることができなかった。
「私が幸せになれないなんておかしいよ」
彼女が残した言葉。
「私だけ幸せになればそれでいい。誰が不幸になろうと知ったことじゃないよ。」
彼女からは傲慢の器が作られた。
異世界。
たった一人、森の奥深くで暮らしていた少女。彼女自身が器だったがいつも遊んでいた人形に大罪のチカラが移ってしまった。
「何にもしなくても、私は幸せ」
彼女は怠惰の器の代償として体は消えなかった。
すずらん市。
大好きな先輩がいるが思いを伝えられず、先輩には彼女ができてしまった。そんな彼女に嫉妬をし、殺人を図る。
「…ワタシハ、あなたのことをダレヨリモ思っているのに、何で気付かないのカナ?」
大好きな先輩の彼女に邪魔され正気を取り戻し、不完全な嫉妬の器が完成した。
プリンプタウン。
お嬢様は生まれつきいつも腹が満たされない症状が出ていた。
そんな時、自分の執事やメイドに食欲を覚えたのである。
「あなた、とおってもおいしそうね」
プリンプタウンの魔導師達に阻止され、不完全な悪食の器が完成した。
最後の器を作る人物が見当たらない。
これでは理不尽なこのセカイを壊せない。
そう焦っているとき、ふさわしい人物を見つけた。
「この心は憤りを覚えている…。これだ、これこそが憤怒の器にふさわしい!」
さあ、さっさと器を作るのだ。このセカイを滅ぼすのだ。
りんごside
…今、中に入ってくるような誰かの声がした。
誰だって良いよ。早くユリカとティを引き剥がさなくちゃ。
では今回はここで!