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作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 25ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON3 ウマ娘 たぬき要素有り オリキャラ
*14*
時は流れて現在、放課後。
ナリタブライアン、たくっちスノー、そしてシンボリルドルフがコース前に立っていた。
「………改めて、俺でいいのか?」
「聞いたところによると、お前はシンボリルドルフのトレーナーではあるが、エグゼ杯以降は自ら選手として駆り出され、代表枠の1人にまでなったという」
「………まぁあの時は、無理やり駆り出されたわけだがな」
「私は当時トレーナーが居なかったからな、エグゼ杯の参加資格すら無かった」
「…………ずっとだ、ずっと望んでいた、ウマ娘だけじゃない……龍、神、秩序、英雄……とにかくなんでもいい、強い相手とレースさえ出来るなら、どんな世界でもどんな相手でもいい」
「来い……【最強無敵】」
「………ま、俺としては模擬レースですら最近やれてなかったから、久々にのびのび走れるとして……」
「……なーんでそれにルドルフさんも参加してる訳?」
そう言いながら、たくっちスノーはシンボリルドルフを見た。
シンボリルドルフの服装は、いつもの制服姿ではなくジャージである。
そして、その手にはストップウォッチを持っていた。
さらに、彼女の隣に居るナリタブライアンの手にも、同様の物があった。
「なんのつもりだ?」
「何、こっちも相手は私のトレーナーである以上時間は有限なのでね」
「トレーナー君がどれだけ成長したかを、直に見たいだけだ…と言っておこうかな」
「……ふんっ、勝手にすればいい。」
シンボリルドルフの言葉を聞き流し、たくっちスノーの方へ目を向けたナリタブライアン。
遂に模擬レースが始まる。
(思えば模擬にせよ何にせよ走りで競うのは久しぶりだし、ルドルフさんとトレーニング以外でレースしたことは結局今まで無かった)
(でもな)
(負けたくない……走ることは俺の……)
(俺の全てなんだ!)
トレセン学園のグラウンド。
そこに今、二つの怪物が対峙していた。
一つは、ナリタブライアン。
もう一つは、たくっちスノー。
二人はそれぞれ、自らのトレーナーと共にスタート位置に立つ。
そして……
「時間が無いなら今日は2周のみだ」
「上等」
「よし、始めろ」
「しゃあっ!!!」