完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

【ウマ娘】皇帝と女帝と怪物と俺達【完結】
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 25ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON3 ウマ娘 たぬき要素有り オリキャラ 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~

*15*

溶岩の合図により、ナリタブライアンがスタートした。

一気に駆け出し、序盤のカーブを抜けていく。


「速い!」


「流石に良い脚をしているな……エグゼ杯でもあれほどの奴は中々居なかった」


「当たり前だ、もう何人も奴にやらせている」


「ふむ……では、こういうのはどうだろう?」


「ああ、ブライアンよ……今回は」



「俺と!!ルドルフさんの2人が相手なんだからな!!」

2周目に入った直後、たくっちスノーが飛び出した。

それを見て、シンボリルドルフは小さく笑った。

そして、ストップウォッチのボタンを押す。

ピッという音が鳴り響き、同時にシンボリルドルフが叫んだ。

それはまさしく宣戦布告であった。

しかし、ナリタブライアンは…それで終わるような存在では無いことも、分かっている。


……ナリタブライアンが、急に加速した。


「なっ……」


「なるほど、これは……追込か」


追込。

レースにおける戦術の1つで、最初から中盤は最低限スタミナを温存し……終盤一気に加速して追い上げるというもの。

充分速かった彼女は、まだ体力を残すように

走っていた。

ナリタブライアンのギアが上がった。

そのスピードは、見るものを魅了する。

シンボリルドルフの表情が変わった。

しかし、たくっちスノーもまた、負けてはいない。


無限のような体力がある、どんなに神経を尖らせても消失しない気力がある。


それ故にたくっちスノーは逃げに徹して突っ込む。

3つの線が、一直線にゴールを突っ切って行った……

14 < 15 > 16