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作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 25ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON3 ウマ娘 たぬき要素有り オリキャラ
*5*
『第1話』
かくして、プロジェクト・シンギュラーの為にトレーナーの情報を集める計画が始まった。
何よりたくっちスノー自身が学園内のトレーナー達のことをほぼ分かっていない。
ということで、まず……
「それで……まず私なんですか……」
最初のターゲットに選んだのはちょうど会ったばかりのエアグルーヴのトレーナー、西園寺だった。
「調べる前に聞いておきたいが、お前は俺が前に居た頃何をしていた」
「留守って言うが、その時はトレセン学園の方針が決まりかねない大事な時期な上に、時空最速を決める大会をしていたんだぞ」
「エグゼ杯については私もご存知ですよ、ですがね……」
と、西園寺は少し考えた後で言った。
それはもう本当に嫌そうな顔をしながら。
その表情を見てたくっちスノーは思う、この人は相当何かあるな……と
「……まぁ、分かりましたよ、どの道貴方やシンボリルドルフは協力者なので、黙っておく理由もありませんよね」
「実を言うと、元々トレーナーとしてトレセン学園に来たわけではありません」
「私の本職はSPですから」
「SP?それ……あの有名人とか守るSP?」
「そのSPです、この学園における対象は言わなくても分かりますね?」
「………秋川理事長か」
こくりと西園寺はうなずく。
つまり彼はSPであり、同時にトレーナーでもあるということだ。
以前、エグゼ杯の時に姿を見なかったのも秋川理事長共々出張に出ていたという事だろう。
しかし、それにしてはこの男、どこか抜けている気がする。
「中央トレセン学園理事長、秋川やよい……」
「トレセン学園としては最高峰の中央、そのトップを護衛するのはいいですが……まさか本当に子供とは思いませんでした」
「それは分かる、俺も初めて見た時は背が小さいだけと思っていたからな」
「まぁそんな事もあり、今時は物騒でいつ命を脅かされるかも分からないのでSPが張り込んでいるわけですよ」
「確かに……何の武装もセキュリティも無かったらいつ死んでもおかしくないとは思っていたが……」
と、そこでたくっちスノーはあることに気付いた。
「しかしよく資格取れたな、やっぱSPとならと教養もバッチリなんだな」
「……?」
「……」
「あの?」