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作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 25ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON3 ウマ娘 たぬき要素有り オリキャラ
*7*
「ひとまずは結果次第……というよりは、トレーナー君もあまり彼の事は言えないと思うが」
「……どういうことです、会長?」
「彼も元々ある会社からのコネでここに来た」
「……ある人が、秋川理事長とどういう縁かは知らないが知り合いでな、ちゃんとその時点で資格も持っていたぞ」
少し嫌そうな顔をして言う。
何せその人はあの理事長、やよいの友人でもあるからだ。
だが、たくっちスノーは首を傾げる。
確かに自分はコネ付きでここに来て、それでも尚シンボリルドルフに選ばれた。
だが……
「……俺だって何も思わなかったわけじゃない、エグゼ杯の時……まだ秋川理事長が出張してて樫本さんが理事長代理してた時か」
「スケジュールを組んでルドルフさんとトレーニングを始めた時、余った深夜の時間で色々やったよ」
「で、時空レース系が無い時に樫本さんに頼んで、改めて中央トレセンのトレーナー試験用紙を用意してもらったんだ」
その言葉を聞いて、エアグルーヴは思い出した。
そういえば、あの時はたまたま中央トレセン学園の職員室にいたから渡されているのを見た。
つまり彼は、改めて正式な手順を踏んでいたということになる。
「ただ受けただけじゃない、中央以外のトレセン学園の試験用紙も受け取り、それらに満点で合格した」
「全てを受けているのを見て、改めて私は彼をトレーナーとして受け入れたよ」
「……さて、改めて西園寺の事だが」
「少なくとも、単純に終わらせていい話ではないだろう」
「ああ、こればかりは君に同感だ、エアグルーヴ」
全員の気持ちは同じだった、そして……たづなも何かを察したようだ。
「……たづなさん、理事長どこ行ったか分かります?」
「ええっと……確か今日は、地方のトレセン学園の方へ視察に行くと聞きましたが……」
「……よし分かった、俺が探してくる!」
「待て、私も行くぞ」
「当然よ!ルドルフさんは悪いけどナリタブライアンやそのトレーナーと合流してプロジェクトの方を優先してくれ」
「ああ、エアグルーヴを頼む」
たくっちスノーは指を鳴らして自家用車を呼び出し、エアグルーヴを助手席に乗せて発進する。