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マジンガーVSゲッターロボ (完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 70ページ)
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【第2話】
『ベガ星雲からの挑戦状』


暴走したグレートマジンガーの情報を拾いながら、たくっちスノーはなんとか研究所に帰還した。

隼人「お前はたくっちスノー……この状況はなんだ!」

たくっちスノー「知るかよ!量産型グレートマジンガーが勝手に暴走して人間襲ったんだ!」

ホワイト「他の皆は!?」

隼人「竜馬はまだメカザウルスと戦闘中だ!弁慶達も少し遅れる……今、光子力研究所に繋いでいるところだ」


たくっちスノー「くっそ……ZEROだけが頼りか」

隼人「グレートマジンガーの暴走に心当たりは?」

たくっちスノー「えーと……そういえば喋ってたな」

隼人「乗組員か?」


たくっちスノー「いや……無人機だ、グレートマジンガーがひとりでに喋りだした……ベガ星雲がどうとか……」

隼人「ベガ星雲……聞いたことないな、調べてみよう」

ビーッ!ビーッ!ビーッ!
警報が鳴り響き、あちこちで被害状況が映し出される。
量産型グレートマジンガーが世界中で破壊活動を行っている……

たくっちスノー「ああもうじれったい!こんな事なら俺もマジンガーなりゲッターなり作っておけばよかった!!」

ホワイト「すぐにネオドラゴンと一緒に止めに行くよ!」

たくっちスノー「俺はまたZEROに声掛けてくる!」

隼人「こちらも手を尽くす、少しでも街の被害を抑えるんだ!」


………

たくっちスノーは離れた所でマジンガーZEROに連絡を入れる。

たくっちスノー「おいZERO!そっちはどうだ!何体倒した!」

ZERO『もう数えていない、倒したそばからウジのように湧き出てくる』

たくっちスノー「いくら量産されてるからってキリがねえ……そうだ、甲児はどうした?あいつにも連絡入れて援護に向かわせないと……」

ZERO『…………』

たくっちスノー「どうした?」

ZERO『兜甲児は……もう戦わない』

たくっちスノー「は!?」
ZEROはそれ以上何も言わず通信を切った。

たくっちスノー(どういうことだ……?あんなにマジンガーZ第一に考えていたZEROがあんなこと言うのか?)

たくっちスノーはマジンガーZEROの言葉を深く考えずに、まずは研究所に戻った。

………………

たくっちスノーはホワイトに事情を説明し、量産型グレートマジンガーを殲滅する為に何か用意が無いか探っていた。

たくっちスノー「腐っても量産されてもグレートマジンガーだ!そこらの鉄クズじゃ相手にもならん!」

たくっちスノー「なんかこう……もっとなんか無いのか!?軍隊でも使えるようなゲットマシンというかそういうの!」

隼人「…………」


隼人「あるといえば、ある」

たくっちスノー「!」


隼人「来てくれ、ホワイトはネオゲッタードラゴンと共に竜馬の援護をした後、量産型マジンガの相手を」

ホワイト「分かった!」

………

隼人「ゲッターロボの量産型……課題点はまだ多い、本来のゲッターがパイロットを選ぶ性能な以上、性能を大きく下げなくてはならないからな」

たくっちスノー「それで下手に下げたら、ゲッターとしての実用性も損なわれる……俺も軽く言っちまったがレベルは高いよな」

隼人「プラズマエネルギーを使用しても良かったが……ゲッターエネルギーには大きく劣る」


隼人「そんな中完成したのが………『ゲッターD1』だ」

たくっちスノー「ゲッターD1…」

隼人が格納庫を開くとそこには巨大な人型兵器が立っていた。
隼人の説明によるとゲッターD1とは、マジンガーの要素を参考にゲッタードラゴンを元にして操縦者の安全性を完全に解決したものという。

隼人「だが、まだ改良の余地があり実戦投入や量産体制には早い……」

たくっちスノー「……俺にテストパイロットと戦闘データ回収をやれとね」

隼人「そういう考えもある……当然だがライガーとポセイドンへの変形機能はオミットした完全1人乗りだ、無茶はするなよ!」

たくっちスノー「了解…まあ贅沢は言わねえ、こいつを使わせてもらうぞ!」

隼人(ふむ……確かに動きは悪くない、だが実戦でどこまで通用するか…)

ホワイトも合流する。
たくっちスノーはホワイトをゲッターD1に乗せて、竜馬の所へと向かっていった…

……

一方、東京……爬虫人類が操るメカザウルスと、流竜馬が乗るネオゲッター1が戦闘を行っており、量産型グレートマジンガーの方には向かえずにいた。

『竜馬!』

竜馬「分かってる!状況は理解してるが全く離れられねえ!」

竜馬「爬虫類野郎共が次から次へと湧いてきやがる!」

ネオゲッター1が両腕を組みながら構えて、メカザウルスへ襲いかかる。
メカザウルスが振り回す爪を軽々と避けて、ネオゲッター1が蹴り上げる。

竜馬「おおおおっおおおおお!!」


竜馬「プラズマァァァ!!サンダァァァ!」

ネオゲッター1が両腕を掲げるとプラズマエネルギーが手の中に収束されていき、そのまま腕を振り下ろす。

竜馬「!!」

プラズマサンダーがメカザウルスに直撃し、爆発四散!

竜馬「チッ!やっぱプラズマエネルギーはゲッター線に比べて出力が低い!このままじゃ押し切られちまう!」

メカザウルスの他にも量産型グレートマジンガーが次々と現れていた。

竜馬「くそ、量産型って言ってもこの数だ、まともにやり合ったらマズいな……」

量産型グレートマジンガーの一体が、竜馬を目掛けて襲い掛かってきた!

竜馬「この際なんでもいい!来るならいくらでも来やがれ!マジンガー共!!」

一方、爬虫人類達も未知のロボットが現れた為に驚きを隠せずにいた。


「あれは一体何だ!?」

「構うな!人類の兵器なら我ら恐竜帝国の敵であることには変わらん!!」



竜馬「この数なら………オープンゲット!!」

ネオゲッター1は分離することでメカザウルスと量産型グレートマジンガーの攻撃を回避し、1度空へ飛ぶ。


竜馬「ゲッターチェェンジ!!ネオゲッタァァァウウウウ!!」


そのまま空戦型のネオゲッター2へ合体変形、音速で飛び回り、量産型グレートマジンガーのパイルダーを破壊する。

更に、背後を狙っていた量産型に突如剣が突き刺さり、更にネオゲッターに近付いて……

竜馬「てめぇ!」

「待て!俺は敵じゃない…いや、この言い方は違うな」

竜馬「通信が通じる……誰か乗っているのか」

鉄也「あの流竜馬だな?俺は剣鉄也、オリジナルのグレートマジンガーのパイロットをしている。」

竜馬「とすると、そいつは量産じゃない純然たるグレートマジンガーか…」

鉄也「話したいことは山ほどあるが、まずはこいつらを倒してからだ!」

竜馬「確かに、俺達がこんな雑魚どもに手間取ってる場合じゃねえよな!」

鉄也は量産型グレートマジンガーに向かっていき、竜馬もそれに続いた。
鉄也は量産型グレートマジンガーを次々に破壊していき、竜馬もそれに続く。

メカザウルスは最早蚊帳の外、というより勢いに押し負けて撤退しようとしていた。


………
そして、ホワイトとたくっちスノーの方も量産型グレートマジンガーと戦っている最中、なんとか光子力研究所に繋がった

たくっちスノーは甲児と連絡を取っていた。

たくっちスノー「……オリジナルのグレートに乗る剣鉄也が向かった?まあ、それならいいけど」

たくっちスノー「なぁ、なんでマジンガーZに乗るのやめちゃったんだ?」

甲児『ああ……機械獣もいなくなったし、マジンガーZもそろそろ潮時なんだ、俺もただの研究者としておじいちゃんみたいに光子力で世界を発展させる道を選びたかった』

たくっちスノー「……に、したってZEROがよくそれを許したよな………あいつ1回マジンガーZが全てで永遠に栄え続ける世界を作ろうとした奴だぞ?」

甲児『それについては俺も少し聞いてるが……むしろ、ZEROの方からもうやめ時と言われたんだよ、まああれだけ強いやつが言うくらいだから、俺もすっぱり引退出来たんだが…』


たくっちスノー「………ZEROが自ら?悪いことじゃあないんだが……本当に変な話だ」


たくっちスノー「……で、でも今回は異例だからマジンガーZを引っ張り出すってのは!?」

甲児『残念だが……今後の技術の発展としてマジンガーZは80%解体して現物は無い』

甲児『美術館に等身大のレプリカは置いてあるんだが……出力も低くてはっきり言って足でまといにしかならない』

たくっちスノー「くっ……あっそうだ!マジンカイザーは!?」

甲児『あれは光子力が強すぎて街に多大な被害が及ぶ!早乙女研究所だってそれが理由で真ゲッターを一時封印している、政府の許可が無いと発進も不可能だ』

たくっちスノー「八方塞がりかよ……!!ゲッターD1やホワイトゲッターだって強い方じゃないってのに!」


こうしている間にも竜馬と鉄也はメカザウルスを撃破し、量産型グレートマジンガーとの戦闘に移っていた。
自分達はまだメカザウルスと戦闘中であり、ホワイトとたくっちスノーは焦っていた。

ホワイト「竜馬大丈夫かな!」

たくっちスノー「くっ…こっちもゲッターD1が量産体制に入れれば!!」


甲児『………ああ、それに関してだが、たくっちスノー』

甲児『グレートマジンガーが勝手に動き出して人々を襲った……そうなんだな?』

たくっちスノー「ああ、剣鉄也がもう乗ってるってことはアレは量産型の1つか」

甲児『……聞いていない』

たくっちスノー「え?」

甲児『光子力研究所はグレートマジンガーの量産なんてしていない…大量に作られていることを知ったのもお前が連絡してからだ…』

たくっちスノー「!?」

甲児の言っていることが理解できず、混乱する。
そんなはずはない、何故なら自分は見たのだ、グレートマジンガーが大々的に挙げられていく所を。
甲児の言おうとしていることを察してしまった。
それはつまり――
誰も知らない何者かがグレートマジンガーを量産して作り出したのだと!

たくっちスノー「……」

甲児『その量産型が言っていたベガ星雲という単語も気になるが……』

その時、通信の先から警報のような音が聞こえる。
光子力研究所で何かあったようだ。

甲児『どうした!』

『兜様!量産型の中に一つだけ何倍ものの光子力反応を持った機体が!』

甲児「何!?」


たくっちスノー「やっべ……悪いホワイト!ネオドラゴン置いておくからそっちのメカザウルスは任せたぞ!!」

ホワイト「えー!?」


………


竜馬「……つまり、そっちも状況が掴めていないということか」

鉄也「グレートを量産していた会社も調べていたが、名前だけしか存在しないダミーだった…どこから製造されているのかも分からない、唯一の手がかりは…」

竜馬「ベガ星雲……」

粗方始末した後、改めて今まで起きた情報を共有する。鉄也達はマジンガーの量産に関しては初耳だったが、ネオゲッターについては既に知っていた為、ある程度説明を受けていた。

鉄也「生物に有害な要素を消した、ゲッターの代わりとなるプラズマエネルギーか」

竜馬「とは言うが、出力で言えばまだゲッター線どころか光子力よりも下だ、とても扱い切れるもんじゃ……」


竜馬「あ?」

と、空からスクランダーを付けて量産型グレートマジンガーが一機飛んでいるのが見えた。

竜馬「ケッ、まだ生き残りがいやがったか!」

鉄也「ん…?ちょっと待て、様子が変だ」


飛んできた量産型グレートマジンガーは何かを溜め込んでいるように見えて……いや、すぐに何をしようとしていたのか分かった。


鉄也「光子力ビームを撃つつもりだ!!避けるぞ!!」

竜馬「何っ……オープン、ゲット!!」

ネオゲッター2は分離し、回避行動に移る。
しかし、量産型グレートマジンガーの放った光線は拡散し、広範囲を焼き尽くす。
鉄也の方はどうにか空へ飛び避けられたが、地上のメカザウルスは全滅、街一帯が焼け野原に変わっていった。

鉄也「なんてことだ……兜!被害状況は!」

甲児『あ、ああ!メカザウルスが暴れていたから市民は全員避難していたが……街一帯が完全に消滅……いや、それどころじゃない!』




甲児『光子力ビームが地下まで貫通して届いている……恐竜帝国まで達して地底は完全に倒壊……』


甲児『爬虫人類の……絶滅を確認……』

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