完結小説図書館
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 70ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 メイドウィン小説SEASON3 バッドエンド マジンガーZ ゲッターロボ
*65*
【第3話】
『宇宙を超えた戦い』
ハチュウ人類と恐竜帝国は……あの一撃で絶滅した。
竜馬も鉄也も感じていた。
あの量産型グレートマジンガーは今まで見てきたものとは全く違う。
まるで……鋼鉄の体をした怪物のように感じられる。
過去に対峙したマジンガーZEROやゲッターエビルにも匹敵する程の迫力だ。
しかし、だからといって臆してはいられない。
今の自分達には守るべきものがあるからだ。
竜馬「あの野郎……!」
鉄也「気をつけろ、奴は今までの物とは遥かに性能が違う」
竜馬「分かっている!こっちも本気でぶっ潰す!」
竜馬「動力をプラズマエネルギーからゲッターに切替える!」
竜馬「ゲッターチェンジ!!ネオゲッター1!!」
竜馬「ナックルボンバァァ!!」
ネオゲッター1に即座に変形し、先手をとって両腕を飛ばす。
しかし、 ネオゲッター1が両腕を飛ばしたと見るや否や、すぐに反撃してきたのだ。
量産型グレートマジンガーは両手をドリルに変えて突っ込んできた。
ナックルボンバーは跳ね返されて戻ってくる。
鉄也「これならどうだ!マジンガーブレード!」
鉄也のグレートマジンガーが大腿部分が開いて剣を取り出して飛び出すと、相手の方も剣を展開してせめぎ合いになる
鉄也「今までと動きが違う……とても無人機とは思えない実力だ」
竜馬「ならこいつでどうだ!大技叩き込んでやる!」
鉄也「待て!あの技は政府からの認証が無ければ……」
竜馬「分かってる!だからこうすんだよ!!」
竜馬「オープン、ゲット!ゲッターチェンジ!!ネオゲッター3!!」
ネオゲッターは分離、移動して量産型の背後に周り、ネオゲッター3に変形する。
竜馬「ゲッターサイクロンッ!!」
背後からの強烈な風圧攻撃。
しかし、相手は意に介さず突進してくる。
風圧を避ける前、量産型は空へと飛び上がる。
竜馬「そこだ!!」
鉄也「なるほど、空の上なら……!!」
竜馬「オープンゲット!ゲッターチェンジ!ネオゲッター1!!」
竜馬「ゲッタァァァビイイイイム!!」
鉄也「サンダーブレーク!!」
二人の合体必殺技が決まる。
しかし、量産型グレートマジンガーは微動だにしない。
そして、そのまま地上に降りてくる。
竜馬・鉄也(効かない!?)
竜馬達は衝撃を受ける。
この威力では効かぬはずはない。
だが、目の前の機体は無傷である。
二人は距離を取りつつ戦闘態勢をとる。
その時だった。
突如として、量産型グレートマジンガーの全身から光が放たれる。
その光はやがて形を成していく……。
それはマジンガーに近い形はしているが物々しく、まるで死神のような姿であった。
竜馬「なんだ…?ゲッターの力でもないのに姿が変わった?」
鉄也「マジンガーのようではあるが、あれはなんだ……?」
「……ようやく、進化を終えた」
鉄也「!」
姿が変わったマジンガーが言葉を発した。
無人機にも関わらず意思疎通が出来たことはたくっちスノーから聞いていたが、初めて2人は言葉を発する所を見た。
「……ああ、長かったぜ、蛹のように窮屈なこの体から抜け出すのにも」
竜馬「なんだあいつは……まるでインベーダー野郎のような」
鉄也「貴様は何者だ! 」
「オレは……そうだな、悪魔の神『ヘルマジン』とでも名乗っておこう」
鉄也「ヘルマジン……まさかDr.ヘルか!?」
ヘルマジン「ドクターヘル?さあな、誰を想定しているのかは知らんが、オレの分身が言っていただろう……」
ヘルマジン「全てはベガ星雲の元に……というやつだ」
ヘルマジンはそれだけ言うと空の彼方へと消えていく。
ネオゲッターが追いかけようとするが、出力が出ない。
竜馬「ちっ……変換器がイカれた上にプラズマエネルギーがガス欠だ、これ以上は追えねえ」
鉄也「1度研究所に戻るしかないようだな……」
グレートマジンガーはネオゲッターを担ぎ、早乙女研究所へと向かっていった……
早乙女研究所には、既にたくっちスノーとホワイトが帰還しており、更に……
鉄也「兜」
甲児「ああ、俺も隼人に呼び出されて……たくっちスノーに乗せてもらったんだ」
竜馬「どうした隼人、何か分かったのか」
鉄也「量産型グレートマジンガーが変化して……ヘルマジンと名乗り、そのまま空へ消えて……」
隼人「そいつについてだが、その前に……」
隼人「奴らの言う『ベガ星雲』が何なのか分かった」
たくっちスノー「マジか!?」
隼人「地球からおよそ2光年離れた先に無数の惑星がある銀河系を発見した、それがベガ星雲」
甲児「中心部であるベガ星を筆頭に色々星があるんだが……どうやらこの星全てがベガ星の植民地になっている。」
竜馬「侵略して手中に収めたということか……だが、それが俺達の星と何の繋がりがある?」
甲児「それがな……これを見てくれ」
甲児がコンピューターを操作すると、画面に映ったのは…月。
だが、視点がどんどん変わっていき、後ろ側へと近づいて行く
隼人「これは……!!」
甲児「ああ、気付かれないように月の裏側にこんなもん作ってやがったのさ」
画面いっぱいに映し出されたのは巨大な宇宙船。
しかも、ただの船ではない。
街の人間全員入れられるクラスの巨大さだ。
竜馬・鉄也・たくっちスノー・ホワイト・甲児(……!!!)
たくっちスノー達は驚きを隠せない。
甲児は話を続ける。
甲児「周りにあるのは恐らくベガ星が侵略に使ってきた戦艦の1つだ、量産型グレートマジンガーもここから開発して、今度は俺達の地球まで狙いに来たんだろうよ」
甲児「見ろ、量産型グレートマジンガーもここから作られている……それだけじゃない、円盤みたいな奴まで作られている」
たくっちスノー「おいおい勘弁してくれよ……俺は宇宙人は管轄外なんだぞ」
竜馬「日本政府には伝えたのか?」
甲児「ああ、既に軍隊も多数動き出している……それで勝てるとは思えないが……」
竜馬「弁慶や號も今は海外に出没したメカザウルスと相手していて帰る暇は無い……俺達だけでやる必要がある」
竜馬「隼人、お前が開発していた量産型ゲッターの方は?」
隼人「たくっちスノーが戦闘データを回収した事でようやく量産体制に乗り出せる所だ」
隼人「ゲッターD1を更に発展させた『ゲッターD2』を既に何機か防衛軍に提供した」
たくっちスノー「でも問題はマジンガーなんだよな……マジンガーZはもう無いんだろ?」
甲児「……俺はマジンガーZがもう無いって言っただけで、代わりを作ってないとは言ってないぞ?」
たくっちスノー「え?」
甲児「鉄也さんが現役とはいえグレートマジンガーだけでやるにも限界がある、俺達も神には及ばずとも汎用性が高く実用性のある『イチナナ式』を開発していたんだ」
甲児「また彼に相談してみるか……?」
たくっちスノー「彼?」
甲児「俺宇宙科学研究所って銀河の事を調べて研究しているところがあるんだ…ベガ星雲についても協力してくれた」
甲児「そこの所長さんの息子で宇門大介って人が俺の研究仲間なんだが、ベガ星雲の話をしたら血相を変えて調べてくれた」
竜馬「ベガ星雲の事を前々から知っていたということか?」
甲児「まあ宇宙について調べてたぐらいだし不思議じゃないとは思うが……」
その時だった、光子力研究所から緊急通信が飛んでくる、甲児は即座に応答した。
甲児「どうした!」
『大変です!宇宙科学研究所に向かって大量の量産型グレートマジンガー、並びに謎の円盤が迫ってきています!』
甲児「なんだって!?」
甲児は研究所から飛び出そうとする、しかし鉄也に止められる。
更に鉄也は目線で合図を送る。
甲児「鉄也さん…」
鉄也「落ち着け、1人で向かってやれるような数じゃない」
鉄也「大介や宇宙科学研究所は俺もよく世話になっている、それに…」
『甲児君!聞こえる!?』
甲児「さやかさん!」
『今回の状況から異常事態と扱われて、政府からの承認も出たわ!』
『マジンカイザーの発進準備をするからすぐに戻って!』
甲児「!」
たくっちスノー「………どうやら、アンタもまだまだ現役から離れられないようだな」
甲児「みたいだな……先に向かってる!」
甲児はマジンカイザーのある光子力研究所へと向かっていった……隼人の方もコンピューターを操作して準備を始める。
隼人「マジンカイザーが出るということは、こちらもすぐに真ゲッターの許可が出るだろう、竜馬はそれまで待機していてくれ」
竜馬「仕方ねえ……隼人!弁慶の奴もさっさと来るように伝えておけ!」
隼人「分かっている!」
たくっちスノー「俺とホワイトは先に宇宙科学研究所に向かう!ゲッターD2借りるぞ!」
ホワイト「ネオドラゴンとZEROはどうするの!?」
たくっちスノー「あいつらは円盤や量産グレート共の撃墜に忙しいんだってよ!」
たくっちスノー達も宇宙科学研究所へと向かい始めた。
早乙女研究所には、隼人が一人残される。
隼人はコンピューターの前に座り、ゲッター線について調べ始める。
そして、そこにあったのは……
隼人(これは……まさか……)
………
そして、宇宙科学研究所では。
たくっちスノー「は、はええな……甲児……」
たくっちスノーは全速力でゲッターD2を飛ばしたのにも関わらず、もう既にマジンカイザーが到着していた。
兜甲児のすぐ側に見慣れない男性がいた、恐らく彼が宇門大介なのだろう。
甲児「たくっちスノー!ホワイト!こっちだ」
たくっちスノー「ったく、なんて出力だよマジンカイザー!全然追いつかねえ!」
甲児「緊急事態だからな……ああ、紹介するよ、彼が宇門大介だ」
大介「甲児君、急に呼びかけてすまなかった」
甲児「なあに、危機とあれば駆けつけるさ」
大介「ありがとう…時間が無い、急がなくては」
たくっちスノー「ああ、まず研究所の奴らを避難…….」
大介「いや、それはもう済ませてある……僕と一緒に来て欲しいところがある」
甲児「来て欲しいところ?」
大介は甲児達を連れて地下へと向かう、そこには巨大な機械が鎮座していた……
大介が何かのスイッチを入れると、その機械は動き出す……
甲児・たくっちスノー(……!!)
甲児とたくっちスノーは驚きを隠せない……
何故なら、そこにあったのは大きな人型ロボット、だが……とても見た事がない素材で出来ており、どんな機体にも面影がない。
大介「この機体の名は、グレンダイザー」
たくっちスノー「グレンダイザー……?まさか、宇宙科学研究所もマジンガーのような人型ロボットを作っていたのか」
大介「いや……これはフリード星の王家に代々伝わる特別な物、そして……もしもの為に常に地球の素材で出来る限りメンテナンスはしてきた」
甲児「大介?」
大介「甲児君、僕はずっと隠していたことがある……『宇門大介』は本名じゃない、地球に降り立った時にここの父さんが名付けてくれた名前だ」
大介「僕の本当の名前はデューク・フリード、ベガ星雲にあるフリード星の王子なんだ」
甲児「!!」
大介「ベガ星雲にあるベガ星とフリード星は友好関係にあった、しかしベガ星の王がそれを破り、全ての星に侵略して行った」
大介「僕はグレンダイザーに乗って命からがら地球へと逃げて、この地球へ……」
甲児「………」
大介の話を聞いて甲児は驚く……
だが、今はそんな話をしている場合ではない。
大介はグレンダイザーに乗り込む。
大介「これは僕の戦いでもある、一度は星を捨て、名前を捨てた身だ……責任を果たすために僕は行く!」
甲児「待ちな、大介」
甲児「お前がどんな星の王子様だろうと、俺にとっては何でもない宇門大介だ」
甲児「それに責任なら、グレートマジンガーの技術を盗まれて悪用された俺達光子力研究所にもある」
甲児「大介、俺達は仲間だ、共に戦おうぜ」
大介「甲児君……」
甲児「それに俺達が行けばゲッターもすぐに出撃してくれるはずだ」
大介「あ、よし行こう!」
甲児と大介はマジンカイザーとグレンダイザーに乗る、もうベガ星の兵士が乗る円盤が迫っていた。
甲児「いくぞ!!」
大介「発進!」