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*31*
…………
あかり
「きつねちゃん」どん
きつね
「うおっ、びっくりした」
あかり
「聞きたいことがあるんだけど、いいかな」
きつね
「あ、ああ、それは別に構わないけど……ここ学校だし、顔近いし、壁ドンだし」
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きつね
「冥界の奴らは人間時代の記憶が無い?」
あかり
「ヨフカスがそう言ってたの、それって本当なのかなーって」
きつね
「いや、私に聞かなくてもゆらぎに聞けばいいだろ」
きつね
「そもそもゆらぎは、思いっきりお前のことを覚えていたじゃない」
あかり
「それはそうなんだけど……あの人も本当に覚えて無さそうだし………この間行ってた転生と虚無って」
きつね
「あれのパターンは逆ね、死んだことに気付いてないみたいなやつよ」
きつね
「でもまぁ、そっか………ゆらぎなら間違いなく向こうが間違ってるって言うかもしれんしな………」
きつね
「ヨフカスに情でも湧いたか?」
あかり
「そういうつもりじゃ……でも………」
きつね
「いいんだよ、気にしなくて」
きつね
「アイツが根っこが良い奴だってのは、俺がよく知ってるんだから」
あかり
「えっ」
きつね
「それよりも、………素人目線の私から見て、その答えは単純に二パターン」
きつね
「ゆらぎかヨフカス、いずれかが冥界にとってイレギュラーということね」
あかり
「どっちかが………」
きつね
「ヨフカスのみが記憶を失っているのか、あるいはゆらぎのみ記憶が残っているのか、そしてそれは何故か?」
きつね
「今のところは考察しょうがない」
あかり
「うん、またなにか分かったら相談に乗って」
きつね
「任せときな、いずるやまりあに追追話しておきなさいよ」
あかり
「うん、それだけ…………じゃあまたね」
きつね
「ああ、授業遅れるわよ」
…………
きつね
「そっか…………覚えてないんだ、人間時代のこと………」
きつね
「なら、後腐れなくアイツと相手出来るな………でも」
きつね
「やっぱ辛いわ………本当に俺の事忘れちまったのかよ、ヨフカス…………」
END