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*59*
ジーン
「貴方は………子供を玩具で遊ばせるのは、楽しんでもらうためじゃない」
ジーン
「子供を残すためです、ここに」
メアト
「何言ってんの?迷い込んだ子供はここから出れたんじゃなかったっけ?」
イグニス
「ああ、普通とは違う様子でな………」
イグニス
「そして、オレたちが玩具から発見した子供………何故消えたはずの子供が現れたのか」
メアト
「まさか偽物?」
たくっちスノー
「いや………両方本物、としたら?」
メアト
「両方?」
ジーン
「ええ、例えるならかたちの無いもの、生物の根幹………」
ジーン
「タマシイ、とか?」
チモッチャ
「!」
ジーン
「……………けど、ここで気になることがあります」
ジーン
「ドグレが見てきたように、ここには数多くの部屋があり……我々も見てきた」
ジーン
「他に入口はあると言ったにも関わらず、それらは皆、一方通行であった」
ジーン
「ですよね?ドグレ」
ドグレ
「ええ、私も基本的には一方通行でした」
チモッチャ
「……………」
ジーン
「ですが………これは貴方の犯行ではない」スコーン
たくっちスノー
「え?何言ってんだ、こいつが………」
ジーン
「………ええ、確かに【彼の】犯行ではありません」
ジーン
「妙だと思いませんか?人によって形を変え大きさも自在、中身まで色とりどりに揃えられる迷宮」
ジーン
「そんな物が個人の魔法で作れると?」
たくっちスノー
「……………いくらなんでも限度ってもんがあるな」
ユニ
「…………そういうことですか」
ユニ
「あなたはこう考えているのですね?」
ユニ
「………本当の時空犯罪者は………我々が閉じ込めている『迷宮その物』」
ユニ
「チモッチャという存在は………子供が安心するための人を模した、ただの餌。」
ジーン
「低欲に考えるなら、食べる………のような形式で魂を迷宮に閉じ込め、玩具として1部に変えてしまう」
ジーン
「そんな怪異のような存在と推測しました。」
チモッチャ
「………………」
イグニス
「………迷宮その物、か」
イグニス
「だが、どうやってそれを裏付ける?」
ジーン
「そうですね………迷宮を壊すとか?」
チモッチャ
「!!?」