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ざくざくアクターズZ!(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 58ページ)
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10~ 20~ 30~ 40~ 50~

*47*

俺の耳には雑音と、誰かの悲鳴が絶えず響く。

ああ、まただ。

奴はゆっくりと『俺』に近付く。


....そして、奴との鬼ごっこが始まる。

地獄の業火が燃え盛る一本道、

俺が鬼となり、奴を追いかける。

....なんてことはない、すぐにあいつは捕まる。

そして、俺はあいつを....

「I eat your internal organs」


....

ここでexeは目を覚ます、あまりに客が来ないもので、眠っていたようだ。

Sonic.exe
「....また、あの頃の夢か」

exeは目を擦り時計を見る、針は既に営業終了の時間を指していた

Sonic.exe
「....まぁ、客が来ただけでもマシと思っておくか。」

先程のニワカマッスルの報告を伝えるために、ワープを使いハグレ王国へと帰還した。


....

外は真っ暗だった。

もう一度時計を確認してみると、時計は午前0時を指していた

Sonic.exe
「どんだけ寝てたんだ、俺は...こんな時間に訪問しても起きてるはずないか」

exeは先ほど睡眠して寝る気にはなれなかったので、散歩でもしようと考えたとき...見覚えのある八本足のシルエットが後ろを通った

Sonic.exe
「ハグレ王国であんな足なのは奴だけ...おい!」

exeは慌てて影を追いかける

...そして


ウズシオーネ?
「......」

Sonic.exe
「見つけたぞウズシオーネ、お前に伝えたいことが...」

ウズシオーネ?
「...貴方は誰?」

Sonic.exe
「は?」

ウズシオーネらしき人物は、そう答えた、態度や言い方からして冗談ではないとexeはすぐに分かった

Sonic.exe
「...王様から聞いてないのか?新しい国民だ」

ウズシオーネ?
「...ああ、あの子の日記に書いてたのは貴方達だったわけね。」

Sonic.exe
「どういうことだ?」

ウズシオーネ?
「時間がないから単刀直入で言うけど....私もウズシオーネよ。」

Sonic.exe
「私も?」

ウズシオーネ
「私達はウズシオーネ、『ウズ』と『シオーネ』の二つの人格を持ったスキュラ族のハグレ。」

Sonic.exe
「二重人格...というやつか」

二重人格...二つの心を持ったハグレ...

本当にハグレとは色々変わっていると、exeは心の中で思った

ウズシオーネ
「最初からこの人格があった訳じゃないの、まぁ話すと長くなるけど...」

Sonic.exe
「...まぁ、そちらの事情は聞かないでおこう、ちなみにお前はどっちだ?」

ウズシオーネ
「私は『ウズ』よ、シオーネは普段行動している側、元々この体はあの子の物だからね。」

...ウズはシオーネの時と違い閉じていた目が開いていた

Sonic.exe
「そうか...シオーネに用件があったんだがな」

ウズシオーネ(ウズ)
「そう...貴方、シオーネの友人?」

Sonic.exe
「友人ってわけではないが、まぁバイトさせてもらっているからな」

ウズシオーネ(ウズ)
「そう...ところで、シオーネに伝えたいことって?」

Sonic.exe
「俺の上司がシオーネに何か絡んでいる、俺からも伝えておくが奴とはあまり関わらないようにしろと釘を刺してくれ」

ウズシオーネ(ウズ)
「分かったわ、日記で伝えておく。」

Sonic.exe
「...ああ。」

exeが用件を伝え終え、帰ろうとしたとき、ウズが呼び止めた。

ウズシオーネ(ウズ)
「そういえば、えっと...」

Sonic.exe
「exe、俺の名前はexeだ。」

ウズシオーネ(ウズ)
「exe、聞いてもいい?」

Sonic.exe
「どうした?」

ウズシオーネ(ウズ)
「貴方もハグレよね、私やシオーネと同じで。」

Sonic.exe
「ああ、それが?」

ウズシオーネ(ウズ)
「元の世界に帰りたいと思ったことは?」

Sonic.exe
「ない!!」

その質問に思わず声を荒げる

ウズシオーネ(ウズ)
「...ごめん、聞いちゃいけなかったかも」

Sonic.exe
「...ああ、ウズはどうなんだ?」

ウズシオーネ(ウズ)
「私は...答えたいところだけど、そろそろ時間みたい。」

Sonic.exe
「どうした?」

ウズシオーネ(ウズ)
「私がこの体を維持出来るのは深夜の二時間だけ...この質問の答えはまた明日....

そう言うとウズは目を閉じた...exeが近付くと寝息を立てていたので、眠ったしまったのだろう。


Sonic.exe
「....元の世界、か。」



その晩、exeは眠らなかった、いや眠れなかった。


またあの夢を見るかと考えると、眠ろうという気にもなれなかったのだ

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