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*24*
アンジェ
「....」
アンジェはふらりふらりとローグ達に近付く
その瞳はもはや正気を保ってるとは思えない状態であった
パープ
「こいつ噛みつきやがった!!」
ローグ
「噛みつくだと!?」
松山
(チッ、なんとなくそんなことだろうと思ったが、カイムの奴...)
アンジェ
「ああ.....」
ローグ
「大丈夫か村瀬!」
パープ
「あ、おう...この程度ならどうってことはない」
アンジェ
「...!!」
松山
「おいこっち向くんじゃねぇやめろ!!」
黄名子
「えっ...何々!?」
アンジェ
「...!!!」
松山
「おい!!」
アンジェは松山に向かって飛びかかり、押し倒す
松山
「うぐえっ!!...こいつ女のくせにすげぇ力だ!!」
アンジェ
「...!!」
松山
(やべぇ、このまま潰れたら俺の正体がバレる)
松山
「この野郎!!」ゴッ
松山はアンジェの腹に膝打ちを浴びせ引き剥がす
アンジェ
「ウッ...ゲホッ...」
松山
「ったく...ローグ!こいつをなんとかしろ!」
ローグ
「ああ、分かった...」
【チャージブレイク!】
ローグは蜘蛛の糸でアンジェを固定する
ローグ
「これでよし...あとは村瀬の治療だな」
アンジェ
「ああ...ううう...」
...
幻徳とシャルロットはパープの手当てをする
パープ
「頭が痛い...ていうか、なんか貧血...」
幻徳
「貧血だと...?」
シャルロット
「もしかして、さっき噛まれたから...?」
幻徳
「...まるで吸血鬼(バンパイア)だ」
黄名子
「吸血鬼?」
幻徳
「夜に現れ人間の生き血を吸う怪物のことだ...俺も本で読んだ程度の知識しかないが」
幻徳
「まさかこの時代にそんなものが...」
カイム
「正解、半分正解です」
カイムがテレビ画面から『リング』のようにすり抜けて現れる
幻徳
「カイム...半分とはどういうことだ?」
カイム
「物理的な半分です、彼女は吸血鬼ではありますが、人間の体を持ち吸血鬼の能力を持つ者」
カイム
「魔界の業界的には半吸血鬼(ダンピール)と呼ばれる種族にあります」
カイム
「ダンピールは十字架やニンニクなど吸血鬼特有の弱点は平気ですが、見ての通り定期的に血を採取しないと理性を失います」
カイム
「仲間のお守りは大変でしょうけど、頑張ってくださいね?」
松山
「カイム...お前って奴は本当によ...!!」