コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 勇者の剣は使えない
- 日時: 2010/11/12 21:00
- 名前: 白兎 (ID: 0inH87yX)
- 参照: 僕の名前はシロウサギじゃない! ハクトなんだっ!!
白兎−hakuto−です。
下手なりに頑張っていきます(@^-゜@)
タイトルに勇者の剣とかありますが別に戦闘系とかじゃありませんよ?
あ、でも主人公は剣道習ってます。
とにかく詳しい設定はまた今度。
でわでわ。
登場人物紹介>>02
- Re: 勇者の剣は使えない ( No.8 )
- 日時: 2010/08/24 18:26
- 名前: 白兎 (ID: QCkuis7p)
私は、もう一度 日向先パイを見たくなって、
二年三組の教室まで言ってみることにしました。
道場でも会えるのですが、初日は五月からなのです。
今は四月のはじめ。
一ヶ月見られないのは、寂しいです。
私はよく「大人しそう」と言われます。
でも自分では、行動力はかなりある方だと思います。
恋愛系のお話ではこの力はかなり必要なので
私の初恋にも有効に使われればいいのですが……。
そんな私が一番恐れているのは、
この事を兄にバレやしないか、と言う事。
兄は私が恋愛する事について、厳しいのです、とても。
だから、周りをキョロキョロと見渡しつつ、
教室の中にいるであろう日向先パイを探しています。
そして、見つけました。
『日向先パイかっこいいってみんな言ってる』
『あの先パイ、みんなからモテモテなんだって』
友達がそう言っていたので、日向先パイというのは
とても人気者で、クラスの中心人物的なものかと思っていました。
でも、その時私が見たのは
後ろの窓際の席で、ただ空を眺める、寂しそうな姿でした。
窓からの風が先パイの黒髪を揺らしています。
ふと、髪がキラッとして見えたのは気のせいでしょうか。
でも、その姿もやっぱりかっこよくて。
自分の心臓の音が早まっているのが判りました。
日向先パイ、もしかして、孤独な人なのかな——?
私、日向先パイと仲良くなりたい。
先パイからあの寂しそうな顔を取り除いてあげたい……
私の恋心は止まる事を知らず、いつか破裂しそうなほど急激に膨らんでいったのです。
- Re: 勇者の剣は使えない ( No.9 )
- 日時: 2010/08/25 16:32
- 名前: 白兎 (ID: QCkuis7p)
私は、辺りを確認する事も忘れ、しばらく先パイに見入ってしまいました。
なんだか、今はとても幸せな気分です。
でも、後ろから声が。
「あれ? 美央?」
ちゅどーん。
ゲームオーバー。
兄がやってきてしまいました。
「何してんだ? 一年のクラスは北舎だろ?」
どうしましょう。
まぁ、適当な嘘でも。
「お、お兄ちゃんに会いにきたの!」
そう言うと、兄は。
涙目になっていました。
「美央ぉ〜」
痛い痛い。
っていうか、こんな公衆の面前で抱きつかないでよ!!
「ちょっ…お兄ちゃんっ」
……聞いてないみたいです。
とにかく、ずっと抱きつかれている訳にはいかないので
無理やり兄を引き剥がしました。
「私、移動教室だからっ」
私は一目散に廊下を駆け抜けていきました。
廊下を走ったのは初めてです。
ふぅ。
何とかバレずに済んだようです。
今日の事を、友達に報告しました。
友達は、私の初恋に協力すると言ってくれました。
ただ、友達と言うのはあまり信用できないもののようで。
次の日にはバレていました。
何で喋っちゃうのっ!!
- Re: 勇者の剣は使えない ( No.10 )
- 日時: 2010/08/26 15:44
- 名前: 白兎 (ID: QCkuis7p)
その日、家に帰ると
「お、お兄ちゃん……?」
兄は、また涙目になっていました。
「どうしたの……」
少し間があって、返事が返ってきました。
「美央……お前……好きな人が出来たんだって……?」
ば れ た ?
「うん……」
嘘を言っても、きっと見破られる気がしました。
乃央お兄ちゃんは、時々すごく勘が良いから。
普段はボケてるけど。
「それ、だれ……?」
私が「日向未来先パイだよ」と言うと、
兄は驚いた顔をしました。
「え、何で?」
「何でって……」
「やめろよ。あいつ、顔だけだろ。友達もいないし」
確かにそうなのかもしれません。
でも、お兄ちゃんのその言葉に、すごく今 ムカついてしまいました。
「五月蝿いなぁっ。友達いないのはお兄ちゃんもでしょ!?」
これは本当。
お兄ちゃんは、人気者で、よくみんなに囲まれているけど
「親友」と言った、深い友達はいなかったのです。。
でも、本当の事だからこそ、傷つかせてしまったようで。
「み、美央が怒った……!
でも酷いよぅ!! 友達いないって……ぅぅ」
涙目だった目からは、ついに水が流れてきてしまっています。
「あ……。ご、ごめんねっ!? つい本当の事を……」
「本当の事って……フォローになってないよぅ!」
ますます涙は止まらなくなってしまいました。
「ご、ごめんってばぁ;」
もう 泣かないでよぅっ!!
- Re: 勇者の剣は使えない ( No.11 )
- 日時: 2010/08/26 17:52
- 名前: 白兎 (ID: QCkuis7p)
−非日常の訪れ−
朝、目覚まし時計の鬱陶しい音で目を覚ます。
朝からピーピーピーピーうるせぇっての。
まぁ、セットしたのは俺なんだが。
今日も学校か。 あー、だりぃ。
でも行かなきゃな……。
体を起こして、着替えて。
適当に飯を食って、学校へ。
いつもと同じ、いつもと変わらない朝。
この時までは。
ロッカーを開ける。
中からひらりと何かが落ちた。
手紙だ。
「あ゛?」
つい声が漏れた。
差出人の名前は…“火高 美央”?
え。 誰…?
火高乃央は知ってるけど……
え、いや、マジで誰?
『昼休み、裏庭に来てください』
それは、女の子らしい丸っこい字で書いてあった。
ラブレターに、裏庭……漫画かっつーの。
そして、昼休み。
約束どおり、裏庭に行く事にした。
裏庭に着くと、既に女の子はいた。
リボンがピンクだったから、一年生なのだと判る。
三人だった。
え、何で?
まぁ、二人はただの付き添いだろう。
女ってこういうの多いよな……。
「あ、来たよっ」
「美央っほらっ」
「う、うん……」
どうやら、三人の中の真ん中にいる子が“美央”らしい。
ロングの黒髪をおろしている。
そして、その“美央”はこちらに近づいてきた。
「あ、あの……日向先パイ、好きですっ」
「はぁ!?」
俺は間抜けな声をだした。
「え、あ……ごめん。俺、キミの顔も知らなかったし……」
そう言うと、女の子は自分の髪を後ろに束ねた。
あ…この子は……
「……憶えてませんか?」
「もしかして、道場の……?」
そう言うと、美央の目が輝いた。
「そうです! 剣道の……」
どうりで可愛い子だと。
でも
「ごめん」
- Re: 勇者の剣は使えない ( No.12 )
- 日時: 2010/08/27 16:51
- 名前: 白兎 (ID: QCkuis7p)
「はぁ〜〜〜……」
俺は大きな溜息を吐いた。
中坊がこんな深い溜息を吐くのもどうかと思う。
だって、昨日はあんな事があったし、
なんか今日はいつもより視線が痛いし……。
俺みたいなのがあんな可愛い子を振るなんて、何様だとでも思っているのかねぇ。
ダダダダダダダダ………
物凄い速さの足音が聞こえてすぐに
「日向未来っ!!」
教室の扉が開いた。
「キャーっ! 乃央君っ」
「うそっ。なんで火高君が此処に?」
それは、火高だった。
ついでに、こいつはけっこう人気者である。
女子共の黄色い声が響く。
あー。うるせぇっ。
っていうかこいつ、今俺の名前呼ばなかった?
「日向! こっちこい!」
何、こいつ……。
火高は、ずんずんとこちらにやってきて、
ついに俺の腕を掴んだ。
こっちこいって言っといて、自分から来てんじゃん。
俺は、そのまま引っ張られていった。
「火高くんと日向くんのツーショット……絵になる〜」
誰かがそう言っていた。
俺が火高の引き立て役って事か?
俺は、引っ張られるままにこのくるくる頭(火高)に着いて行った。
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