コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 巫女の少女と命使いと
- 日時: 2012/01/06 13:42
- 名前: 山口流 ◆v9R3ODctWg (ID: NhgkHXib)
- 参照: http://ameblo.jp/mekurumekunovel-blog/
>>125 謝罪文
皆様御初に御目にかかります。
山口流というもので御座います。
読みは「やまぐちながる」です。
気付いた方もいらっしゃると思いますが、これは谷川流大先生からきています。
自分にこの名前は重過ぎると思いつつも、谷川先生のような素晴らしき文章を書けるようにという思いを込めて、この名前にしました。山口は本名です。
さて、実は私は別のサイトでも投稿をしていたりするのですが、
今回、僭越ながら更に多くの方々に自身の作品を拝見して頂きたく、また、それにより更に自分の実力の向上を目指して、ここに作品を投稿した次第であります。
しかしながら、コメディ・ライト小説にこのような堅苦しい口調で書いても良いのかという一抹の不安を覚えつつ、
また、自身の作品が本当にコメディに属するのかも非常に不安になりながら投稿していきたいと思います。
ジャンルは、
「基本コメディで学園舞台のファンタジー」
を目指しているつもりではありますが、それが皆様がどのように受け取られるのかは、少々疑問を浮上させるものであります。
更に付記すると、私の見解ですと、このコメディ部門は非常にラブコメ色が強い気がするのですが、
私の作品の主人公は、
「恋愛なんて心底どうでもいい主義者」
であり、
しかもこの主人公の考え方のモデルが自分自身だったりするのですから、更に不安が累乗されていく次第であったりします。
ですが、ここまで読んでいただいたのも何かの縁。
是非御一読をお願いいたします。
宜しければ、コメントも頂けると、筆者のドーパミンの分泌量が急上昇します。
プロローグ >>1
第一章「骨董少女現る。」 >>4 >>9 >>10 >>11
第二章「黒き存在現る。」 >>13 >>17 >>18 >>19 >>28 >>42 >>48
第三章「神滅者理解す。」 >>65 >>67 >>68 >>72
第四章「命使い誕生。」 >>74 >>75 >>77 >>80 >>84 >>85 >>86 >>116
第五章「命使い経験す。」 >>95 >>96 >>97 >>103 >>104 >>109 >>110 >>116 >>120 >>123
【一瞬の気の迷いシリーズ】
「What "love"? Why "love"? 〜人間は永遠に孤独〜」 >>98
「なかなかに個性的なメンバーの、普通で普通な宿題記」 >>106
コメントを下さった方々。心からの感謝をば。
友桃様 (朱雀*@).゜. 様 癖毛太郎様
夜坂様 ARMA様 風無鳥様 書き述べる様 ハーマイお兄様
その他このページに来てくださった全ての方々に感謝を。
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- Re: 巫女の少女と命使いと ( No.7 )
- 日時: 2010/09/22 19:17
- 名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: gWH3Y7K0)
はじめまして。
読ませていただきました。
とても面白いです^^一番初めの挨拶のとこから。w
ここに恋愛系の小説が多いというのはとても共感できます。(まぁ私も恋愛?小説ですけどw)
読む本もファンタジーとかに偏ってるので読みやすかったです。
更新頑張ってください。
- Re: 巫女の少女と命使いと ( No.8 )
- 日時: 2010/09/23 17:31
- 名前: 山口流 ◆v9R3ODctWg (ID: 8Sk6sKy2)
(朱雀*@).゜. 様、コメント有り難う御座います。
一番初めの挨拶が面白いと言ってくださる方がまさか二人も居てくださるとは、光栄な限りで御座います。
更新、孤軍奮闘させていただきます。
- Re: 巫女の少女と命使いと ( No.9 )
- 日時: 2010/09/29 17:52
- 名前: 山口流 ◆v9R3ODctWg (ID: 8Sk6sKy2)
俺の家は平凡で凡庸で普通すぎるほど普通の家だ。
一家四人で両親がギスギスした雰囲気になったり、妹が急にグレるなんてこともない。
まあ親父が頑固だったり、母親が若作りに異様に力を入れたり、妹のエネルギーが異様に有り余っていたりはするが、常識の範囲内だと言うことを理解してほしい。
妹は現在小学四年生。両親は……忘れちまったな。
確か親父が四〇代前半で、お袋は三〇代後半だったように記憶している。
その辺はどうでもいいがな。
そしてその平凡な家族は、これまた平凡な4LDKの一軒家に住んでいて、表紙にはウチの家族の名字である『山沢』が彫られている。
その横にはウチの父親、母親、俺、そして妹の順に下の名前も彫られている。
そう言えば自分の名前を言うのをすっかり忘れていた。
俺の名前は山沢古神(やまさわいじん)。成績のあまり振るわない、一般的な一中学生だ。
名前の由来は、「この世界を作った古の神のような不可侵で、強大で、神聖なる人になってほしいから」。
読みは「古」は「いにしえ」と読むから、それの頭文字をとって。神はそのまま。
さらに「偉人」と読みが同じということをかけて「いじん」……。
どんな宗教に入ってんだよと言いたくなるような理由でもあるが、俺はそれなりにこの名前を気に入っている。
息子に期待をしすぎだよ、と思うことも多々あるが、それでも相当いい名前だと思うね。
しかし、それ以外には特徴という特徴もなく、説明する必要性があるものが一向に見つからないので、さっき言った小四の妹でも紹介しよう。
俺は玄関の扉を開けて家の中に入った。
「ただ……」
いま。と言いきる前にそれに対する返答が返ってきた。
「お帰り————っっ!」
小柄な何かが人間大砲並みの勢いで飛びついてきた。頭をこちらに向けて。
俺はそれをいつものように両手の平手で頭を挟み込み、両側から締め上げる。
「あああ————! 痛い痛い痛い痛いぃぃぃぃぃ! ギブギブギブウゥゥゥゥ————!」
これまたいつものように妹をギブアップさせて、脳内で勝利のゴングを響かせると、俺は手を離す。
妹の山沢創華(やまさわそうか)はお尻から床に落下し、「イタッ!」と声をあげた。
創華はお尻を擦りながら、「う〜最近勝てないなあ……」と呟いていた。
創華は現在小学校四年生であり、身長が平均以下の小柄な体型をしている。(自称、平均を十センチオーバーらしいが)
若干お袋の血が混じった薄い茶髪のセミロングであり、白いカチューシャでオールバックにしている。
そのオールバックにした髪の毛は、更に首の後ろ辺りで白いゴムで束ねられている。
童顔と言えば聞こえはいい面だが、落ち着いて考えてみると、年齢を考慮すれば当り前の顔であり、こいつは童顔なんてキャラではなくて単純に餓鬼なだけだ。
こいつの面の良さを否定する気はないがな。
名前の由来は、「華麗で華美なものを創造できるような、偉大な人物になってほしい」だそうだ。なかなかいい名前だろ?
そんな感じの妹を持った俺のルックスはと聞かれたら、即答しよう、「普通」だ。
なんだ、人の面に文句でもあんのかよ。
両親が同じだからって面が似るわけじゃねえんだよ。
そういうもんなんだよ、人間ってのはさ。
不平等で、不条理で、不都合なのがこの世界の常識なのさ。
いくら戦隊物やら変身物やら、ロボットをゴウンゴウン動かして悪の組織を壊滅へと追い込むようなものにあこがれたところで、この世界には一切そんなものはないんだよ。
無論、突然神秘の力に目覚めたり、なんてこともない。
そんな夢はさっさとあきらめて、現状維持をすることが大切なのさ。
そんな事を自分の部屋のベッドに寝っ転がり、無機質な白の天井を見上げながら考えていた。
今日は部活も休みであったから、特に何をするとも考えていなかったため、今はさながら視線だけで天井に穴を開けるかのように、ずっと天井を眺めつづけているのだ。
その後、心地よい睡魔にさらわれたのは言うまでもないかな。
- Re: 巫女の少女と命使いと ( No.10 )
- 日時: 2010/09/29 17:55
- 名前: 山口流 ◆v9R3ODctWg (ID: 8Sk6sKy2)
次の日……あの後眠ってしまった俺は、晩飯を食うこともなく学校に向かっていた。
母親は起こしたらしいが、そんなものによって起きる俺ではない。
ククク……あーっはっはっは! どうだ! 参ったか! 貴様らに負ける私ではないのだよ! ……腹減った。
しかし最悪だ。昨日の夕食は聞いてみると、俺の好物ばかりだったからな。偶然って最悪だな……。
今日もそんな感じのネガティブ思考で登校途中の坂道を上っていると、後ろから後頭部に何か固いものが突撃してきた。
「ぶおっほう!」
急なことに対応できず、おかしな声をあげてしまった。
「やあ! おはよう!」
高いテンションで俺に挨拶と一撃をかましてきたのは、我らがクラス会長の茜だった。
「……やっぱりお前か」
「やっぱりとは御挨拶だねえ、まるで私がそういうことしかしない人間みたいじゃないか!」
口からは抗議の遠回しな抗議の声が発されているが、顔や表情はやはり平和で可愛いものだった。
しかし、それでもこのテンションに朝からついていくことは厳しい。
しかも今日は昨日の夕食抜きという、これまたテンションの上がらない事態が起こっているのだ。
このテンションについていけるわけもない。
「あーそうだな。そうかもしれんな。この辺じゃ俺にそんな事をするのはお前くらいのもんだ」
そう言うと茜は「にははは〜」と笑い、
「そうかもねえ〜、悪い悪い、痛かった?」
「いや、別に。気にするようなもんじゃないさ」
「そっ、ならいいや。じゃ、私先に行ってるね。それじゃあ後で」
それだけ言うと、すたこらさっさと俺の元から離れて行った。しかし足速いな、おい。
その後、坂道を登りきり、十字路を通り過ぎ、無駄に長い下り坂を下って、俺は去年できたばかりの学校に到着した。
この学校は去年できたばかりのピッカピカの二年生だ。
校内の設備や校舎の色は去年まで俺が通っていた創立四十年の小学校に比べたら、月とすっぽん並みの違いである。
まったくラッキーだったよ。この学校ができてなければもっと遠い学校に通わされていたからな。
そんな事を、まだまだ真っ白な階段の壁を睨みながら考えつつ、教室についた俺は、またもラノべの鞄に手をかける。
しかし、今日の俺の運命の神様は俺にそれを許してはくれなかった。
「今日は一段とテンション低いね。どうした?」
そう俺に話しかけてきたのはクラスメイトで、俺の親友兼悪友の西屋啓樹(にしやけいき)だ。
さらさらとした髪の毛、フワフワキラキラとした背景効果を付属させているかのような雰囲気、俺よりも若干高い身長、顔面の作りは俺を十乗しても届かないようなもので、端的に説明すれば今流行のイケてるメンズ、略してイケメンって事だ。
こいつと俺は小学校五年からの付き合いで、かれこれ二年ちょい付き合っている計算である。
腐れ縁とは腐れと書いてあるくせになかなか崩れないものなのだ。
「それはこっちのセリフだな。なんで昨日は休んでたんだよ。仮病か? それとも仮病か?」
「選択肢はそれしかないんだね。これでも最近は嘘はついていないと神に誓えるんだよ?」
「それが嘘だろう。お前は嘘を本当に見せるのが巧いからな。その点に関してはプロフェッショナルだよ、本当に要らない能力だけどな。つーか本来はそんなもの持ってちゃいけないだろうがな」
「言葉巧みと言ってくれよ」
啓樹はケタケタと笑い、
「で、僕の質問の返答は?」
「昨日の夕食食えなかったからだ。クッソ、よりにもよって昨日の夕食が餃子と春巻きとは……惜しいことをした」
「どうせ因果応報だろう。もしくは自業自得」
「むっ……」
こいつはなんだかんだで二年も付き合ったためか、俺の思考パターンと行動パターンを予測できるらしい。
今こいつの中では俺の「昨日夕食を食べれなかった理由」のシュミレーションがされたのだろう。
で、因果応報、自業自得という結果に落ち着いたらしい。
確かに俺が寝ちまったのが悪いんだから、合ってるわけなのだが。
「そんなに単純かね、俺の行動パターンと思考パターンは」
「単純っていうより単調だね。行動パターンの変化が無いというか、昔一度行った失敗を繰り返しちゃうみたいな、そんな感じかな」
「……悪意は無いんだな」
「無論」
「そうか……」
こいつは悪意なしで人の心をえぐってくるような奴だから、人が気にするようなことを平気で言ってくる。
まったく困った性格だよ。
俺はこいつと適当に世間話をしつつ、ホームルームが始まるのを待っていた。
するとがらりと教室の扉が開き、神之宮が入ってきた。
「きゃあ! どうしたの、神之宮さん!」
女子の一人が入ってきた神之宮の外見を見て驚きの声をあげた。
神之宮は左腕と右足に包帯をぐるぐる巻いていた。それには赤い色がにじんでいる。おそらく血だろう。
「転んだ」
神之宮はさも痛くないというような感じで自分の席についた。そして何もないかのように一限の準備を始める。
すると「転んだって……大丈夫なの?」「そ、そうだよ。痛くないの?」「病院行ったよね?」等々、女子たちは心配して神之宮の席に集まる。
神之宮は全てに対して対応していた。
「何があったんだろうね? 正直、転んだだけであんな傷ができるとは考えにくいんだけどね。よけいな詮索は無用だけどさ」
隣で心配五十%と知的好奇心五十%の声で西屋が俺に尋ねた。
「さーな、お前が言うとおり、余計な詮索も、心配も無用だと思うぜ。あいつだったら何があっても、ほとんど表情変えずになんでもこなしそうだからな」
俺は正直な感想を述べた。
「百%の同意はできないけれど、大半の部分では同意に値するね。確かに彼女は何でもこなしそうだけど、表情を変えずにというのには若干同意しかねるよ」
「そうかい」
お前の見解なんてほとんど興味ないがなと付け足して、俺担任が入ってくる気配を感じて、鳴屋を席に追い返した。
その後もやはりいつも通りだった。
英語R(この学校は英語がRとGに区分されている)、代数、現文、漢文、理科B(この学校は理科がABに区分されているのだ)、歴史、それぞれの担当の教師が皆一様に神之宮の姿を見て驚いたこと以外はだが。
ま、放課後巻き込まれることを考えたら、いつも通りなんて言ってられなかっただろうけど。
- Re: 巫女の少女と命使いと ( No.11 )
- 日時: 2010/09/23 20:27
- 名前: 山口流 ◆v9R3ODctWg (ID: 8Sk6sKy2)
今日も今日とて、いつも通り変わり映えが無いが平和な授業がすべて終了し、部活も今日は無い日なので、俺はいつも通りの帰路についていた。
そのままやはり変わり映えのしない帰路の景色を横目で確認しつつ家に到着。
妹の出迎え(ロケット頭突き)を避けて玄関の扉に激突させるという方法で回避すると、制服を着替えに二階へ上がった。
制服を着替えている時にふと時間を確認すると四時だった。
制服を着替え終え、部屋のベッドでごろごろしつつ、漫画を読んだり、ゲームをしたりしていた。
六時になると下の階に行き、一日ぶりの夕食を食った。
メニューは特に好きでもないが嫌いでもないという、可もなく不可もなくみたいな、不完全燃焼みたいな感じのもので、昨日の夕食を逃したことをより一層後悔させるようなものだった。
一時間じっくりと時間をかけて胃に優しい食事をとり、九時までテレビを見て部屋に戻った。
そして、いい加減宿題を始めておこうと思い立ち、勉強机に向かった。
ガサガサと鞄をあさる。
しかし、一向に宿題に使う教科書が見つからない。
え、ちょっと待て、そんな非現実に巻き込まれるフラグを立てるのは勘弁だぞ?
しかし、いくら探したところでどこか別の次元につながっているわけでもない俺の鞄には、無いものは見つからない仕組みになっている。
今から友人に電話してコピーを……いや、教科書は流石にファックスじゃ無理だ。
直接コピーしようにも今の時間じゃコンビニに行くことは無理だ。
途中で警官に見つかりでもしたら、ウチの母親に角が生えることになる。
明日理由を説明……いや、駄目だ。
最悪な事に英語の教師は異様に厳しいから、宿題を忘れたらどうなるか知れたことじゃない。
昔一人宿題を忘れた奴が英単語三百個丸暗記テストを受けさせられていた。
あんなのは絶対に嫌だ! まっぴら御免こうむる!
「……しかたない、最後の手段だ」
学校に取りに戻るしかない。
「あ〜深夜の学校って行く気失せるなー、くそっ」
頭をガシガシ掻きながら、俺は下の階へと降りて行った。
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