コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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   Monochrome Wing
日時: 2010/11/15 20:42
名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
参照: 握りしめた手をひらいても、刹那の幻だった。

▼挨拶
  こんにちはまたは初めまして、美純です(^o^)
  暫くどっかに吹っ飛んでましたが、また書きたいと思って帰ってきました。
  今回の作品は『モノクロームウィング』です。モノクロームは黒白、ウィングは翼? だったと思います(ぇ
  忙しいので亀更新ですが、そんな私のgdgd小説をどうか見守ってやってくださいm(__)m(土下座


▼お客様
  そらね様  理桜様  沙菜様  ツイーティー様  tapi様  愛空様  弥生様  真飛様  KAREN様

▼目次
  cast>>004 
  000>>001 001>>007 002>>010 003>>011 004>>012 005>>015
  006>>024 007>>034 008>>037 009>>040 010>>045 011>>050
  012>>053 013>>054 014>>057 015>>058 016>>059
  アトガキ エトセトラ>>064


▼スピンオフ(番外編)
  1、反転する世界(湯坂那岐side)
     000>>065 001>>066 002>>074 003>>077

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Re:    Monochrome Wing ( No.50 )
日時: 2010/11/12 16:05
名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
参照: 握りしめた手をひらいても、刹那の幻だった。

▼011 ※大幅に修正します。星也sideを無しにします。



 私なんか消えちゃえばいい。
 遠のく意識で、そう強く思った。思った自分が、酷く悲しかった。まだ何もできてないのに。
 そうだ。何もできてないじゃない。告白もできてないし、大した恋の応援だってできてない。
 何もかも中途半端。ねえ白羽、星也がいる間にしかできないことがあるんじゃないの?
 今のままでいいの?

 答えが見つからないまま、強い光にそっと戻って行った。


 「——白羽っ起きた?」
 目をゆっくり開くと、白い天井と心配そうに私を覗く星也。顔が近かったから、思わず顔を背けた。顔が熱い。
 「こ、ここは……?」
 「俺の部屋。白羽、登校途中に倒れるもんだからマジで心臓止まるかと思った」
 眉を下げて、涙目の彼を見てると本気でそう思ってくれてるんだって、ただ純粋に嬉しかった。
 「星也、ケホッ……あの、ね」
 「喋んな、熱あんだから。それに、昨日の事だろ?」
 こくりと頷くと、苦笑いして頭をポンと叩いた。喉が痛かったけど、これは伝えなくっちゃいけない。
 「ケホッ、ごめん、ね。私星也と、離れるのが嫌で、あんなこと、言って」
 星也は、止めることもせず黙って聞いていた。
 「星也は、頼りなくなんか、ないんだよ。だけど、私に頼って欲しかったの。ちょっとでも、悩みを共有、したくて、それで」
 「もういいから、喋んな」
 なおも喋ろうとする私を抱きしめて止めた。途端に、心拍数が上がった。
 「俺な、白羽に頼りっきりだって気づいたんだよ。自分は北原に告りもせずに、白羽に協力頼んだり。だから、
自分の力で今度はやってみたいんだよ」

 本当。

 星也は、変わったね。


 何も話せなくて、ただただ涙が流れた。
 もう子供じゃない、大人になった星也がそこにあったから。
 

 私にはもう、引き留める術がないんだよ。



 ( あなたの強い思いに身をも焦がすほど、想いがはじけるのを抑えるのに必死で )

Re:    Monochrome Wing ( No.51 )
日時: 2010/11/06 17:11
名前: 愛空(あいく) (ID: LXdRi7YQ)

いやあぁぁぁ(´;ω;`)
白羽ちゃあああん!!!!
私が看病する!! うん!! 決定!!←黙

更新まってます!!♪

Re:    Monochrome Wing ( No.52 )
日時: 2010/11/06 17:27
名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
参照: 握りしめた手をひらいても、刹那の幻だった。


愛空ちゃん
 うん! まずは星也の家に来て、星也を追い出せ((
 白羽が目覚めたらビビるだろうなww

 うん、頑張る!

Re:    Monochrome Wing ( No.53 )
日時: 2010/11/12 16:06
名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
参照: 握りしめた手をひらいても、刹那の幻だった。

▼012



 「白羽ちゃんは、それでいいの?」

 熱も下がり復活した私は星也に頼まれて、沙穂に『東京に行くことを伝えて』欲しいと頼まれた。それで今、私は沙穂に伝えたところだった。
 「それで良いに決まってるじゃない。なによう、沙穂は私に引き留めてほしいの?」
 「そうじゃないけど……」
 顔を少し赤くして、ぼそぼそと喋るのは最初と全く変わらない。其処が可愛いんだけど、とどうでも良いことを考えていた。
 「白羽ちゃん、星也君の話してるときね、愛しそうな顔してるのに。今、すごく泣きそうな顔してるの、私が気づいてないとでも思ってるの?」
 嘘、嘘だ。星也と会ってた時もそんな顔してたのかな。だから、苦笑いしていたの? 結局、星也を引き留めていたようなものなの?
 「ねえ、いい加減覚悟決めて。好きなんでしょ、星也君の事」
 「覚悟?」
 星也を忘れる覚悟? そんなもの、とっくの前から決まってるよ……。
 「忘れる覚悟じゃない。想いを伝える覚悟だよ」
 「想いを伝える?」
 そんなことしたら星也が迷惑じゃない。
 「私が彼氏と別れたとき言ったじゃない、純粋に彼が好きだって、その気持ちが大切だって。人に言えるのに自分ができないなんておかしいよ!」
 「そう……だね」
 想いが弾けてとんでもない事言ってしまう前に、ちゃんと自分の気持ちにけじめを付けなきゃいけない。

 私も、立ち止まっているだけじゃダメなんだ。


 絶対伝わらないって決めつけて、言いもしなかったくせに私の方を向いてくれないなんか言って。
 結局、独りよがりな被害妄想じゃない。

 そこまで結論が行った時、覚悟も決まった。

 「沙穂、私告白する。けじめ、つけてくるよ」


 想いを伝える覚悟。



 ( あなたみたいに、素直になれたら。意地なんて言葉は要らなかった )

Re:    Monochrome Wing ( No.54 )
日時: 2010/11/12 16:06
名前: 美純 ◆dWCUS.kIT. (ID: kQLROmjL)
参照: 握りしめた手をひらいても、刹那の幻だった。

▼013


 「星也、放課後時間ある?」
 「んー、委員会があるけど。その後だったら」
 告白は、その日のうちに実行が決まった。明日は終業式で、委員は死ぬほど忙しいからだ。
 表では冷静に、裏では心臓バクバクでその言葉を告げた。
 「話があるから、教室で待ってる」
 「おー、分かった。遅かったら先帰っててな」
 以外にもあっさりと言われた。
 私にとっては一世一代の大勝負なのに。
 ちょっとの非難を込めた目で、星也を見た。そんなものも、愛しさに変わるんだけど。


 「うう、怖い……」
 放課後になってから、心臓がバックンバックン鳴りやまない。顔も火が出るくらいに熱い。何度も考えた告白もきっと本番じゃしどろもどろになるんだろうな。

 「白羽お待たせっ!」
 びくっと体が強張る。だけど、ここで逃げる訳にはいかない。ここで、皆の気持ちを無駄にできない。
 こんな私に好きだと言ってくれた湯坂、頑張れと応援してくれた沙穂。そして、星也に、

 ——伝えたい。胸いっぱいの好き、を。

 「星也、あのね」
 「ん?」
 ここで伝えなかったら後悔する。もう、後悔する生き方はしたくない。

 「……好きなんです。星也の事」

 咄嗟に俯いたから表情は分からなかったんだけど、きっと目を見開いて、そして、ごめんって言うんでしょう?

 束の間の沈黙が流れる。一分でも一時間でも、もしかしたら二、三秒の間だったかもしれない。それくらい長かった。お願い、早く返事を言って。

 NOだって、分かってるんだから。
 「……い、いつから?」
 「え、えっと。小学校の時からずっと」
 予想外の反応だったから戸惑った。もう、振られるんだから早く答えて。好きじゃないって言ってよ。
 「ごめん。俺、白羽の気持ち知らずに、恋の応援頼んで。辛かったんだろ? ごめん、マジでごめん……!」

 やめてよ。謝られたら、泣いてしまう。

 「白羽のこと大好きだし、尊敬してる。だけど、それは異性としてじゃない。親友としてこれからも過ごしたいんだよ」
 想っていた時間より、告白の方が短いだなんて皮肉だね。
 だけど、もう泣かない。

 「うん、親友でいいっ。これ以上望まないから」
 望んだら、お別れが死ぬほどつらくなる。ねえ白羽? けじめをつけるための、告白だったんでしょう?

 だから、もう泣かないよ。

 両想いの恋よりも、この想いは強いって知ってるから。



 ( 一つの勇気で、世界が反転する )


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