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モノクロストリート【コメント・アドバイス募集】
日時: 2012/12/02 13:23
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: .iyGyIWa)

スレ立て直しましたーm(_ _)m
では、スライディング土下座しながらまた更新してきますね。
 

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2012年 12月2日 参照500突破! >>74

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Re: モノクロストリート−どんな色でもそれが道じゃなくても− ( No.7 )
日時: 2012/10/07 14:55
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: d.3c/y7H)

「ポニーテールの子が莉唯ちゃんで、もう一人の男の子が橘悠里君ね」
簡単に他のメンバーの説明が終わった。そういえば、ここのお店についてよく聞いていない気がする。聞いたのは、「モノクロストリート」という名前と、依頼を受けそれを解決する。といういわゆるなんでも屋だということだけ。

「あの……」
「具体的にどんなお店なんですか」と続くはずだった私の声は、電話の音に消されてしまった。

「はい、依頼ですか? はい。明後日までにですね。わかりました」

「おー依頼きた?」
「飼い猫が逃げ出したらしい。ピンクの首輪で、三毛猫」
「ベタな依頼だねえ」

「舞香ちゃんも来る?」
「え?」
「来なよー。危険な依頼じゃないしさ」

Re: モノクロストリート−どんな色でもそれが道じゃなくても− ( No.8 )
日時: 2012/10/07 14:58
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: d.3c/y7H)

「ちょっま、う、あっ」
力を使うのは本当に久しぶり。というか、無意識に使ってしまったことがあるくらいでちゃんと使ったことがなかった。

思っていた方向に移動できないし、着地に失敗して転ぶ。体力だってそんなにないからすぐに息が切れる。
「見失った……」
「舞香ちゃん……だいじょ……ぶ?」

顔をあげると、悠里君がいた。
「あ、うん、大丈夫。悠里君、猫みつけた?」
「まだ。いまから探すの」
そう言うと悠里君の服が落ちて。いや、悠里君が消え?
「悠里君? どこに、」
足元から、にゃーと声が聞こえて見てみると、服の中から猫がでてきた。茶色の、可愛らしい猫。
そういえば、動物になれるって言ったっけ。
猫になった悠里君は、何かに気づいたのか、公園の方に走っていった。
「……悠里君、服どうするんだろ。」
と思いながら、悠里君が着ていた服を持って私も公園に向かった。

「つっ痛っ痛いっつーの!」
「あっはははは!」
「何笑ってんのお前。助けろ!」

猫は裕翔君が捕まえていて、でも怖がっているのか猫は裕翔君をひっかいたり噛んだり。
「大丈夫?」
「ちょっ舞香、この猫とれ!」
裕翔君から猫を引き剥がす。
だいぶひっかかれているはずなのに、3秒くらいですぐに傷はふさがっていく。
(早っ!)
「おい、なんでお前が抱くとおとなしくなるの」
「嫌われてんだねー。どんまい!」
とりあえず猫が見つかったので、部屋に戻ることになった。

Re: モノクロストリート−どんな色でもそれが道じゃなくても− ( No.9 )
日時: 2012/10/12 17:39
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: GVtNG5zB)

猫は人間に戻った悠里君が抱いている。
「……誰かいる」突然止まった悠里君が言う。
「誰か?」
「この子も言ってるの。誰かいる」

「さすがゆー君! 能力使ってる時はそういうの気付くねー。殺意も感じないし放っておいたんだけど、これはわざと消してるだけかな」

「まずいんじゃないのか?」
「今は来ないと思うよ。様子見に来てるんでしょ」

「ほうっといていいの? 私、今なら戦えるよ」
「いや、舞香ちゃんもいるでしょー」
私がいるから危なくて、下手に動けない、か。完全足でまといだなぁ……。
そのとき、なんだか風の横切るような音がした。なんだかぞくっとするような。
「……気配消えた。どこか、行ったみたい」

「ほんとに放っといてよかったのか?」
「いーのー。そんなに強い能力は感じられなかったし。まあでも、」

「つぐみ?」
「なんでもないよ。あー、猫届けないとね」
「うっわそうじゃん!私届けとこうか?」




(まあでも、まだそこにいるんだけどね)

Re: モノクロストリート−どんな色でもそれが道じゃなくても− ( No.10 )
日時: 2012/10/12 17:54
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: GVtNG5zB)

「今日は解散だ。基本的に仕事ができたら呼ぶから。あー、舞香、気が向いたら来る感じでいいけど、人足りないからできたら来い」

「はい!」

「んじゃー、もう勝手に帰っていいよー」
「じゃあこれで失礼します。えっと、呼ばれたらなるべくきますね!」
そろそろ7時になりそうだったので、私はいそいで帰ることにした。

「あ、私も帰るね。また今度」
「僕も……舞香ちゃん、莉唯ちゃん、一緒に帰ろ?」
「うん!」
同い年くらいの友達ができて、嬉しい。
それも、自分と同じように能力を持っている人たちで、学校で話している友達と話すより気楽に感じた。
後ろからつぐみさんの声が聞こえた。
「じゃあねー、また今度きてね!」


「裕翔も一緒に帰ったら?」
「やめとく。俺がああいう雰囲気でしゃべれるタイプだって知ってるだろ。女しかいないしな」
(ゆー君……)

「お前は帰んねーの?」
「今からちょっとした仕事がねー。もう出かけるんだけどさ」
「へえ。大変だな」
「ん、じゃあもう行くから。またね」

「おー……」

つぐみは、着ていた服のフードを深めにかぶると、外へでていった。

Re: モノクロストリート−どんな色でもそれが道じゃなくても− ( No.11 )
日時: 2012/10/13 12:31
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: fQl/VR.0)

「二人は……能力とかで困ったことあるの?」

「んー」
一緒に帰っている最中、いくつか聞いてみたいことがあったので質問してみた。
莉唯が少し複雑そうな表情をした。いきなりこんなこと聞いては、まずかったかもしれない。

「私は、やっぱりあるかなぁ」
「僕は、ないかな……」

「怒ったり、感情が強くでちゃったりすると、力が発動しちゃうんだよねぇ。私の場合、シールドとそのカウンターができるけど使い方によっては攻撃能力にもなるの」

「そっか……」
「あ、でもね?あそこの仕事はじめてから、能力のコントロールが前よりできるようになったんだよぉ?」
「え、そうなんだ?」
「うん。ちゃんと使えるようになった今じゃ、この能力もそんなに嫌いじゃなくなったの」

「……それは、僕も、同じ。動物に変身するの、おさえられるようになった」

ここで他のみんなと仕事をするのもいいかもしれない。
きっと楽しいだろうし、この力はいつかなんとかしようと思ってた。
そんなことを考えていると、そろそろ自分の家が近くなっていることに気づいた。

「あ、じゃあそろそろここで!」
「うん、じゃあね」
「……ばいばい」

私の『極々普通』が、もうすぐ終わる気がした。


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