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モノクロストリート【コメント・アドバイス募集】
日時: 2012/12/02 13:23
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: .iyGyIWa)

スレ立て直しましたーm(_ _)m
では、スライディング土下座しながらまた更新してきますね。
 

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七話 >>30 >>31 >>32 >>35 >>36 >>42
八話 >>44 >>59 >>73

2012年 12月2日 参照500突破! >>74

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Re: モノクロストリート【コメント募集!】 ( No.32 )
日時: 2012/10/14 18:58
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: vBQZrbVQ)

「は、ぁ……」
なんとか全員片付けたことに安心する。
それと同時に、気が抜けたせいか疲れがどっと来て、その場で少ししゃがむ。

「お疲れ様ー。そっち全員終わった?」
「ああ、一応な。途中で逃げたやつもいるかもしれねえけど」
いつもの軽い口調で、ところどころかすり傷などはあるものの、疲れている素振りを見せないのが腹立たしい。

「さすが最強コンビって感じか」
「それ、高校のときに呼ばれてたやつか。最凶の間違いだろ」
「ははっ、そうだね」


「ここから、どうする気だ?」
「莉唯ちゃんとゆー君がもうすぐ来るから、とりあえず待つ」

「関係、ないんじゃないか」
「メール送ったら、すぐ来るって返ってきて。久しぶりに莉唯ちゃん裏かもね」

うわぁ、と声に出して言う。めんどくさいことになりそうだと、裕翔はまたため息を吐いた。

「っ!」
そして、ぱっとすぐに顔をあげる。後ろに感じた気配。そして殺気。
自分の名前を呼ぶ声とつぐみが動くのが見えたが、僅かにそれは遅く。

何かが振り下ろされ、風をきる音が聞こえた。

ガンッ

大きく聞こえたその音。だが、痛みは感じない。
目の前にある棒。しかし、その前にガラスのようなもの。ここまで見て、何が起こったのか理解する。

「莉唯?」

莉唯がシールドを作り出し、カウンターで返したのだろう。

次の瞬間、男は頭を抑えその場に倒れこむ。
まるで先ほどの攻撃が、そのまま自分に返ってきたかのように。

「裏莉唯さん降臨、か」

そのまま飛び蹴りが男に降ってくる。

「ひっ!」
「顔面凶器な顔、あげろよ。これからもっと酷くなるんだからなあ」

誰だこいつ、と言いたくなるような言葉。
目を瞑りたくなるような攻撃がはじまり、男の悲鳴と、酷い音が聞こえてきた。

「ガン見してられるゆー君を尊敬するんだけど」
「……なんで? 莉唯ちゃんかっこいいよ?」

「ああ、うん。裕翔、最強コンビの座は二人に譲ろうか」
「そうだな」

後ろの悲惨すぎる光景から目を背けつつ、またため息を吐いた。
男のこれからの運命を哀れんで。

Re: モノクロストリート【コメント募集!】 ( No.33 )
日時: 2012/09/30 20:55
名前: 朔良 (ID: 2IhC5/Vi)

 こんばんは、朔良です。

 あいかわらず、すごく好みな文章でかいてくれるにゅるあさんが

 大好きです。

 なんかもう…師匠ってよんでも良いですか?!

 …って感じなんです。(いや、マジでですよ?

 更新楽しみにしていますー。

Re: モノクロストリート【コメント募集!】 ( No.34 )
日時: 2012/09/30 22:57
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: hmaUISmg)

好みの文章、ですかー。嬉しいです・・(*´∀`*)

し、師匠!?((ガタッ
五度見しちゃいましたよ!駄目です!むしろ私が呼びます!←何

更新楽しみにしてくださるなんて・・・!
はい、更新頑張らせていただきますですー(・∀・)


・・・調子乗りました。

Re: モノクロストリート【コメント募集!】 ( No.35 )
日時: 2012/10/14 19:00
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: vBQZrbVQ)

「千景。千景はまだ引きずってるんだね。未練がましいね」
隣に座る少女は「にこり」という擬音が聞こえてきそうな笑顔を浮かべながらそう言った。

綺麗なピンク色がかかった髪に病的なほどに白い肌。
整った顔立ちの美少女だった。

綺麗で、それでいて作られた笑み。

「なんとでも言えばいいだろう」
「うん、千景は未練がましくて、臆病で、とっても馬鹿だよ」

「蓮華」
「でもね、千景のそんなところが私は好きだよ」
蓮華と呼ばれた少女は、微笑みながら言葉を続けた。
そんな蓮華の笑顔を見て、千景はかつての友人の表情と重ねた。

「今も、昔のこと思い出してたね」
「……心でも読めるのか」
「それは今思い出してた子の能力?」

そこまで言い当てられて目を見開く。横を見れば、いつもの微笑み。
「その子がさっきから読もうと必死なんだよ。無効化にするのも疲れちゃう」

「蓮華、お前は何が狙いなんだ?」
「千景を利用して、モノクロストリートを潰すことだよ」
躊躇いもせずそう言う蓮華に、千景は苦笑した。

「最低でしょ。千景が優しいのを利用して、千景の大切なものを潰そうとしてるんだよ」

「ああ、最低だな」
「そんな最低な私を好きになった、千景が悪いんだからね」

責めるような口調。

「千景は逃げられないよ。過去からも、私からも」




もう、戻れない。


——————

「あー、まじっすか。手加減すんの忘れちゃいまして」
かったるそうな声。周りには倒れている男達。

『だから気をつけろって言っただろう。まあ、これから仕事だから戻ってこい』

「またっすか? 休ませてくださいよほんと」
『携帯片手に戦っているやつが何を言う。東ヶ崎柊と言ったか』
「おー、覚えててくれたんすね。あ、じゃあこっちもう終わりましたんで」

『死なせてないだろうな? じゃあ、早めにこい』
通話終了の音が聞こえ、携帯を閉じてポケットにしまう。
はっ、と短めに息を吐くと、まただるそうに欠伸をする。

「……人使いの荒いお方だ」

Re: モノクロストリート【コメント募集!】 ( No.36 )
日時: 2012/10/14 18:28
名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: vBQZrbVQ)

「……?」
背中に感じる、コンクリートの冷たい感覚。そして頭に痛み。状況を把握するまで時間がかかった。

舞香は、ビルの屋上で手足を縛られた状態だった。

「お目覚めっすか。おじょーさん」

「誰、ですか」
ゆっくりと身体を起き上がらせる。

「『誰』? そうっすねぇ。セピアロードの優秀な部下、東ヶ崎柊。とでも」

『セピアロード』『東ヶ崎柊』 舞香にはどちらも聞き覚えがなかった。

「瞬間移動の野々宮さん、ですっけ? いやー、おとなしそうな子でよかったっす」
軽いノリで喋り出す柊に、敵意は感じられなかった。
瞬間移動は縄にしばられた状態だと使えないようで、力もそれほどない舞香は、どうすることもできなかった。

「縄でしばってる上での瞬間移動は無理なんじゃないすか?」
気づかれていたことに驚く。

「っていうか、ここじゃどっちにしろ能力は使えないっすよね」

「どういうこと、ですか?」
「無効化能力……今にわかるっすよ。まあ、君にはここで待っててもらえばいいっすから」

自分は今、人質として捕まっているのだろうか。
ここで助けてもらうのを待っている。それしかできない。

無力な自分に苛立ちを覚えた。

「この縄、といてもらえませんか?」
「ははっ、それは無理なお願いっすね。これも仕事ですもんで」

どうにかできないか周りを探したところで、小さな石を見つける。

そして、裕翔とのやり取りを思い出す。
コップを瞬間移動させたときのことだ。あの時は失敗だったが。

幸い、指さきは動く。
舞香は意識を集中させ、その石を動かそうとする。

「ぇ……?」
石は動かない。1cmも動いていないのが確認できた。それは何回やっても同じで。

「あー、無理ですって」
そうなることをわかっていたような声が聞こえてくる。

「ここは、蓮華さんの能力範囲内っすからね」


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